課題名 | 需要拡大に向けた用途別高品質・安定多収大麦品種の育成 |
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課題番号 | 2012020334 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
柳澤貴司 吉岡藤治 |
協力分担関係 |
岡山大学 埼玉県農林総合研究センター水田農業研究所 長野県農業試験場 群馬県農業技術センター 栃木県農業試験場 愛知県農業総合試験場 福岡県農業総合試験場 愛媛農水研 広島総技農セ 山口農総技セ |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2012 |
摘要 | 新規胚乳成分特性などを導入した高品質品種や大麦粉用品種の育成に関しては、a)糯性でβ-グルカン含量が高い系統の評価について、「関東裸糯94号」と「四国裸糯127号」が、原麦粉でβ-グルカン含量が10%以上であることを確認した。b)低硝子率化に有効なfra遺伝子のマッピングと有望系統の評価について、マッピングのための多型マーカーを用いた連鎖解析を開始するとともに、fra遺伝子を有し硝子率が低く、オオムギ縞萎縮ウイルスⅠ~Ⅲ型系統及びムギ類萎縮病に抵抗性の「関東皮96号」を開発した。 利用技術の開発に関しては、a)β-グルカンの量的・質的変動性に関しては、発芽が1日から3日まで進むにしたがって、低分子量化する傾向を明らかにした。b)精麦品質評価法については、フィチン酸除去率の併用で、プロアントシアニジン欠失品種にも使える評価法を開発し、カロテノイド育種素材については、「四国裸糯127号」、「ビューファイバー」、「関東裸糯94号」が高カロテノイド含有であることを確認した。 複合抵抗性を有する安定多収品種・系統の育成に関しては、a)極多収食用オオムギの育成については、暖地の二条オオムギ多収品種「ニシノホシ」よりさらに20%多収で、主要なオオムギ縞萎縮ウイルス(Ⅰ~Ⅲ,Ⅴ型)系統に抵抗性の「西海皮69号」が長崎県で400haの普及が見込め、奨励品種採用予定となったため品種登録出願を行った。b)寒冷地に適する多収で精麦品質に優れる系統の評価については、「東北皮41号」の実需者による精麦評価を進めるとともに、「東北皮45号」を開発し、「北陸皮50号」は現地試験を開始した。 飼料用オオムギ系統に関しては、「関東皮93号」が多肥区では3年平均して乾物重が1,500kg/10aを超え、年次変動が比較的少ないことを示した。また「西海皮67号」はオオムギ縞萎縮病ウイルスのⅠ・Ⅲ型系統とうどんこ病に抵抗性を示した。飼料用二条大麦10系統において、茎葉NSC含量及びTDNについて有意な系統間差を確認した。 |
カテゴリ | 育種 萎縮病 うどんこ病 大麦 需要拡大 飼料用作物 水田 抵抗性 評価法 品種 輪作 |