需要拡大に向けた用途別高品質・安定多収大麦品種の育成

課題名 需要拡大に向けた用途別高品質・安定多収大麦品種の育成
課題番号 2013023005
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 柳澤貴司
吉岡藤治
協力分担関係 岡山大学
埼玉県農林総合研究センター水田農業研究所
長野県農業試験場
群馬県農業技術センター
栃木県農業試験場
愛知県農業総合試験場
福岡県農業総合試験場
愛媛農水研
一関農業改良普及センター
大妻女子大
研究期間 2011-2015
年度 2013
摘要 新規胚乳成分特性などを導入した高品質品種や大麦粉用品種の育成に関しては、
a) 糯性でβ-グルカン含量が多い系統の評価について、「関東裸糯94号」のシリアルへの加工評価を実施し、試験販売に資するために平成26年度に品種登録出願することとした。
b) fra遺伝子については、早播栽培又は栽培適地外の試料を除いてほぼ全ての試料が品質ランク区分における硝子率及び精麦白度の基準値を満たすことを確認した。また二条裸麦を背景とする準同質遺伝子系統を用いた試験の結果では、fra遺伝子が、精麦白度やβ-グルカン含量を増加させる効果があることを明らかにした。
利用技術の開発に関しては、
a) β-グルカンの量的・質的変動性について、種子に含まれるβ-グルカンの分子量は発芽に伴って、低分子化することを明らかにした。
b) 種皮除去率による精麦品質評価法については、フィチン酸と同様にアリューロン層のマーカーとなる成分としてホルダチンAβ-D-グル コピラノシドを同定し、品種間差があることを明らかにした。
c) 39品種・系統の炊飯香気について悪臭の原因成分と推定されるアルデヒド等の含量を比較し、「ファイバースノウ」より炊飯時の悪臭 成分が少ない品種や系統を見出した。
複合抵抗性を有する安定多収品種・系統の育成に関しては、
a) 温暖地向け多収系統の開発について、主要なオオムギ縞萎縮ウイルス(Ⅰ~Ⅲ、Ⅴ型)系統に抵抗性を持ち、秋播性で、出穂安定化に 寄与すると考えられるHvphyC遺伝子が晩生型と判定された「関東皮98号」を奨励品種決定調査に供試した。
b) 寒冷地に適する系統開発について、多収系統「北陸皮50号」は焼酎醸造特性が優れ、実需者ニーズがあることから、平成26年度に品種 登録出願することとした。
飼料用大麦系統に関しては、飼料用大麦系統「関東皮93号」は乾物生産量が高いことを確認し、茨城県、埼玉県、栃木県等での現地試験を開始した。「西海皮67号」は飼料用としての乾物収量及び可消化養分総量(TDN)が優れることを確認した。また、「はるか二条」を反復 親とし無芒、三叉芒を導入した系統の開発を進めるとともに、有望系統の品種化を進めるために飼料適性評価や共同開発に関して民間の種苗会社と共同研究を開始した。
このほか、
a) オオムギの高リジン変異体群の中で、変異体lys.5h及びlys.1のγ-アミノ酪酸含量、並びに変異体lys.3aの遊離アミノ酸含量が高いこ とを見出した。
カテゴリ 大麦 加工 需要拡大 飼料用作物 水田 抵抗性 評価法 品種 輪作

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