寒地畑輪作における根圏の生物機能を活用したリン酸等養分の有効利用技術の開発

課題名 寒地畑輪作における根圏の生物機能を活用したリン酸等養分の有効利用技術の開発
課題番号 2014025558
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 岡紀邦
協力分担関係 空知農業改良普及センター
JA いわみざわ
和歌山県農業試験場
北海道大学大学院農学研究院
道総研中央農試
岩手県立大学総合政策学部
研究期間 2011-2015
年度 2014
摘要 土着菌根菌(AM菌)等の利用によるリン酸減肥技術に関しては、
a) バレイショ及び春コムギでは、ダイズに比較して土着菌根菌の感染程度が低いこと、及び、菌根菌宿主の前作効果が不安定であることを認めた。
b) ダイズを低温で栽培する場合、6週間程度ではリン酸肥料の施肥反応も発現しないため、土着菌根菌の効果を評価するにはより長期の栽培が必要であることを明らかにした。
寒地における有機物分解や物質代謝を担う根圏の生物機能の解明に関しては、
a) 土壌培養試験で牛糞おがくず堆肥と米ぬかの添加による土壌有効態リン酸の消長を追跡した結果、いずれの有機物も添加当初は有効態リン酸が増加し、その後、徐々に減少するが、風乾処理後に再度培養すると米ぬか添加では徐々に増加することを認めた。
b) 全国9か所のダイズの開花期展開葉の元素含有率と収量との関係ついて調査し、元素含有率プロファイルは鉄、マンガン、カルシウム、亜鉛などに地域ごとに特徴があること、地域別にグループ分けをした後に解析すると鉄、カリウム、マンガン、硫黄含有率と収量の間に高い相関があることを示した。
c) 収量レベルが異なる秋まきコムギ 24圃場について土壌生産性を調査したところ、適切な輪作により秋コムギの収量性が高まること、大きな土塊ができやすい圃場では収量性が低下すること、水田輪作圃場の細菌相は畑連作圃場とは異なる特徴を示すことを明らかにした。
d) 酪農排水等の有機性汚水を浄化する11か所の伏流式人工湿地ろ過システムの3~9年間の水質・水量及び浄化効果データを基に、原水の水質と量及び平均気温から処理水質の変動を予測するモデルを開発し、養豚尿液処理施設(千歳)と酪農雑排水処理施設(滝上)の処理水質について実測値と推定値が季節変動も含めて概ね適合することを確認した。
カテゴリ 肥料 寒地 季節変動 水田 施肥 大豆 乳牛 ばれいしょ 輪作

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