フードチェーンにおける危害要因の迅速・高精度評価技術及び衛生管理技術の開発

課題名 フードチェーンにおける危害要因の迅速・高精度評価技術及び衛生管理技術の開発
課題番号 2014025589
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 稻津康弘
協力分担関係 ダッカ大学
カンボジア王立農業大学
ラオス清浄野菜センター
北海道大学
女子栄養大学短期大学部
東京家政学院大学
豊橋技科大学
大阪大学
北海道立総合研究機構
石川県農林総合研究センター農業試験場
研究期間 2011-2015
年度 2014
摘要 食品の製造・加工・流通の過程で生成する有害化学物質に関しては、
a) 麦茶に使われる市販の炒麦に含まれるアクリルアミド濃度の範囲は、0.05~0.41 mg/kgであり、これを常温で保管すると、アクリルアミド濃度が減少することを明らかにした。
b) 生鮮野菜の炒め調理で生成するアクリルアミド量については、火加減と炒め時間が重要な生成要因であることを明らかにした。
c) バレイショ標準品種として「トヨシロ」、「きたひめ」、「スノーデン」、「ホワイトフライヤー」と育成系統・遺伝資源の計48品種・系統について、貯蔵前及び貯蔵後のチップカラー、アクリルアミド含量、糖含量等を評価し、低アクリルアミド生成系統として「09092-9」を選抜した。
d) フラン生成に関わる成分の加熱による変動解析に関して、一定量の醤油を水で希釈して加熱すると希釈倍率に従ってフラン生成量が減少すること、及び醤油をDMSO抽出・誘導体化した画分を加熱すると、フランが生成することを確認した。
有害微生物等による汚染の検知・予測技術に関しては、
a) 定量PCR技術を用いて生乳(未殺菌)中でのサルモネラの増殖をモニタリングし、その増殖曲線を解析する手法を開発することにより、予測微生物学的モデル式を用いた増殖速度予想を可能とした。
b) 蛍光指紋による衛生管理指標・危害要因のモニタリング技術開発に関して、ファイバータイプのプローブを用いて、複数の検体を自動XYステージにて移動しながら定時に蛍光指紋を計測することによって、冷蔵庫内にある食肉表面の生菌数を連続自動モニタリングするシステムを作製した。
総合的な有害微生物の高効率・高品質制御技術の開発に関しては、
a) 温度が50℃以上になる堆肥中心部分では堆肥製造から12週後にはサルモネラは損傷菌を含め検出限界以下となるが、40℃程度にしか温度が上昇せず水分含量が低下しやすい堆肥表層部分ではサルモネラが生残し、損傷菌の生成割合も高いことを明らかにした。
b) アクアガス等による野菜の表面殺菌のムラに関する検討に関して、バッチ式アクアガス加熱装置の加熱室内位置による殺菌効果は、手前(扉側)でより低下するものの、実用上無視しうること、連続式アクアガス加熱装置のベルトコンベアでは、加熱室内部の温度がほぼ均一であることを明らかにした。
c) 短波帯交流電界処理について、本課題では包装済み固形食品における殺菌効果を検討した。加圧容器内を満たした水に真空包装したサンマを浸漬して短波帯加圧加熱処理を行うことにより、従来のレトルト加熱の1/3の時間で、サンマの中心部に注入した枯草菌芽胞数を数百万個から数百個に低減することができた。
食品害虫の予防・駆除技術に関しては、
a) 市販のフェロモントラップよりも捕獲率が高いヒメアカカツオブシムシ用フェロモントラップを開発した。高圧炭酸ガスを用いると、蛹は短時間、低圧力の処理で完全殺虫が可能であるのに対し、卵と幼虫は殺虫のために長期間、高圧力の処理を要することを明らかにした。
b) 唐辛子粉末からヘキサンを用いて抽出した精油をろ紙に浸漬させた後、自然乾燥させたものに対する、コクゾウムシ成虫の忌避性を確認した。
カテゴリ 遺伝資源 害虫 加工 カラー 乾燥 管理技術 ばれいしょ 評価法 品種 フェロモン 麦茶 モニタリング

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