課題名 | 畜産廃棄系バイオマスの処理・利用技術と再生可能エネルギー活用技術の開発 |
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課題番号 | 2014025601 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
天羽弘一 森岡理紀 |
協力分担関係 |
茨城県畜産センター 農環研 千葉県畜産総合研究センター 宇都宮大学 NEOMAX エンジニアリング㈱ 神奈川県 山形大学 福島県農業総合センター パナソニック |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2014 |
摘要 | 家畜排せつ物の堆肥化・浄化処理の高度化に関しては、非晶質ケイ酸カルシウム(CSH)による生物処理後養豚排水のリン回収、色度低減、大腸菌群消毒の同時処理技術について、実証プラントの建設・運転の成果に基づき、適正な施設フロー及び運転条件を確定し、建設費及び維持管理費を明らかにした。粉末硫黄を用いた硫黄酸化細菌による脱窒処理については、実用化に適したリアクターの設計仕様を確定させた。 堆肥由来エネルギーの高効率回収・利用技術に関しては、 a) 冬季に乳牛に温水を給与することにより、飼料摂取量には差がみられなかった一方で、冬期に低下する飲水量が約7.8L/頭増加し乳量も3.7%増加することを確認した。 b) 吸引通気方式の堆肥化において、通常の通気量で間欠的な通気運転を行うことで、排気熱の回収効率が通気量当たりで2倍に向上することを明らかにした。 エネルギー自給型家畜飼養管理及び低環境負荷型家畜排せつ物処理システムの構築に関しては、 a) 牛舎エネルギーネットワーク構築支援アプリケーションのプロトタイプの改良を行い、消費電力、太陽光発電の日内変動及び年間変動を可視化できるシステムを構築した。また、CO2ヒートポンプによる生乳冷却システムの消費電力推定式を決定した。 b) ヒートポンプ生乳冷却時温水生成システムについては、実証農場における4年間の電力量データから、生乳冷却系の総消費電力量に占めるCO2ヒートポンプの割合は75~80%でほぼ一定であることを明らかにした。生成温水はミルカ等の洗浄以外に、飲水として通年利用可能であることを明らかにした。また、システム運用上のトラブルとその原因及び対策について取りまとめた。 このほか、 a) 排水浄化とエネルギー回収を同時に行える微生物燃料電池に関して、大型化が可能な新しい電池構造を考案し、発電が継続的に起こることを確認した。 b) 子豚用に少量でも高精度な自動給餌が可能なリキッドフィーディングシステムを開発し、平均±0.1kgの誤差でリキッド飼料を給与可能であることを明らかにした。 |
カテゴリ | 再生可能エネルギー 飼育技術 乳牛 ヒートポンプ 豚 |