課題名 | 土着天敵等を利用した難防除害虫の安定制御技術の構築 |
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課題番号 | 2015027824 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
協力分担関係 |
北海道大学農学部 群馬県 三重県 理化学研究所 山口大 広島大 弘前大 長野県果樹試験場 茨城県農業総合センター 大分県農林水産研究指導センター |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2015 |
摘要 | 農業に有用な生物多様性指標の評価に基づいた環境保全型農業の評価・管理技術の開発に関しては、 a) 露地ネギ、露地及び施設ナス、リンゴ、カンキツを対象とした土着天敵の活用による害虫管理システムにおいて、アザミウマ類や ハダニ類等の密度抑制効果が期待される技術について、パンフレット形式と冊子形式の2種類のマニュアルに取りまとめ、一部を地域 のIPM推進会議で紹介した。マニュアル全体は平成28年度に公開することとした。 b) 交信かく乱対象害虫ナシヒメシンクイについて調査技術を確立し、基準案を策定した。 天敵類の保護増強に有効な総合的害虫管理体系の確立に関しては、 a) 天敵類の保護強化を目的に、カブリダニ類の代替餌としての花粉類について、実験園への動力噴霧機による散布に試験規模を拡大 して効果の検証を行い、リンゴ樹上へのアカマツ花粉溶液散布がカブリダニ保護に有望であることを確認した。 b) 農薬登録のある輸入天敵アブラバチが寄生できない害虫(ジャガイモヒゲナガアブラムシ)を防除するために、土着天敵ギフアブ ラバチを用いたアブラムシ類防除法のマニュアルを作成した。また、本アブラバチの生物農薬登録が平成28年1月に完了した。 c) 土着天敵タバコカスミカメを用いたバンカー法によるアザミウマ類・コナジラミ類の防除法のマニュアルを作成し、公開した。 このほか、 a) 無袋リンゴを対象に、輸出向けリンゴ栽培園における農薬残留値を調査し、輸出相手国の残留農薬基準(MRLs)に対応できる輸出 対応型の薬剤防除体系を明らかにして、主要リンゴ産地(3地域以上、延べ10回以上)への情報提供を行っている。 b) 煎茶・玉露を対象に「輸出相手国の残留農薬基準値に対応した日本茶の病害虫防除マニュアル」を策定し、農林水産省のウェッブ サイトで公表された。また、抹茶・かぶせ茶を対象に、輸出向け茶の被覆栽培等で問題となる薬剤成分等を明らかにし、全国18府県の茶産地へ情報提供したほか、16回以上の産地説明会を行う等で幅広い普及に努めた。 |
カテゴリ | 病害虫 害虫 管理技術 管理システム 雑草 タバコカスミカメ 茶 土着天敵 なす ねぎ 農薬 ばれいしょ 病害虫防除 防除 抹茶 薬剤 輸出 りんご その他のかんきつ |