課題名 | 農作業の更なる省力化に資する農業機械・装置の開発 |
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課題番号 | 2015027886 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
協力分担関係 |
アグリテクノ矢崎(株) 小橋工業(株) 宮城県古川農業試験場 富山県農業総合研究センター 滋賀県農業技術センター 三菱農機(株) (有)グリーンファーム清里 石川県農業総合研究所 島根県農業技術センター 鳥取大学 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2015 |
摘要 | 小型汎用コンバインを基軸とした収穫作業体系の実証では、岩手県沿岸地域におけるナタネ、ダイズ収穫への小型汎用コ ンバインの適応性を確認するとともに、新たにゴマ収穫のための課題を抽出した。 中山間地用水田栽培管理ビークルとその作業機では、耐転倒性能が向上し、各種作業機を装着することで耕うんから管理作業まで行える小型の乗用栽培作業車を開発した。現地試験を通してその田植えや管理作業の性能が良好であることと汎用利用によるコスト低減を明らかにした。 従来機より高精度で作業が容易な乾田均平機に関しては、平成24年度に完了した。 湛水直播機の高速作業に対応する技術に関しては、平成25年度に完了した。 ラッカセイ収穫機については、平成25年度補正予算「攻めの農林水産業の実用化に向けた革新的技術緊急展開事業(うち産学の英知を結集した革新的な技術体系の確立)」へ移行した。 バレイショのソイルコンディショニング栽培体系に対応したソイルコンディショナに関しては、平成25年度に完了した。 高速高精度汎用播種機では、緊プロ1次試作機を製作し、麦の播種試験からほ場条件が出芽率に与える影響を明らかにするとともに、1次試作機の改良点を抽出した。 自脱コンバイン収穫における新規需要米混入防止のための構造調査等につては、平成26年度に完了した。 このほか、 a) 野菜用の高速局所施肥機では、GPS速度計を搭載した施肥機の施肥精度を明らかにして、緊プロ試作1号機を設計・試作した。二段 施肥はキャベツの地床苗、セル苗ともに慣行施肥より生育が良好であることを確認した。 b) ダイズ用畝立て播種機の高速化技術では、製作した試作2号機は、土壌水分の高いほ場においても従来機の2倍以上の作業速度で播 種作業ができ湿潤土壌への適応性が高いことを明らかにした。 c) 省エネルギ型高速耕うん技術の研究では、駆動ディスク式の耕うん試験装置を試作し、従来のロータリ耕耘との比較試験でより省 エネになる可能性を明らかにした。 d) 不耕起対応トウモロコシ播種機の適応性拡大に関しては、各地で不耕起播種試験を行うとともに、開発機の活用マニュアルの作成 に向けアンケート結果を解析し不耕起播種機の普及に必要な課題を取りまとめた。 加工用ハクサイ収穫技術では、新型キャベツ収穫機に容易に着脱できるハクサイ収穫アタッチメントを開発し、再調製を前提とした収穫作業において良好な切断精度と作業能率が得られることと新型キャベツ収穫機の汎用利用によるコスト低減を明らかにし、実用化の見通しを得た。 タマネギの調製出荷用機械は、平成26年度に完了した。 ニラ等の軟弱野菜調製機に関しては、 a) 軟弱野菜の調量機構の開発では、試作した調量基礎試験装置の改良を行って小束を供給するのみで、適正な質量に調量できる簡易 な機構を明らかにした。 b) 軟弱野菜の高能率調製機の開発では、既存の調製機をベースに試作1号機を製作した。さらに、ホウレンソウを供試して下葉除去精度と作業能率を調査し、次期試作機の設計の指針を得た。 樹園地用小型幹周草刈機の開発では、試作した1号機オフセット式の単位面積当たりの作業時間が市販の刈払機と比較して最大50%短 縮するとともに、被験者の心拍数増加率が低く楽に作業できること明らかにした。 ナガイモの種イモ切断・防除技術等の開発に関しては、平成26年度に完了した。 つなぎ飼い牛舎用牛床清掃技術に関しては、平成25年度に完了した。 乳房炎早期検出技術に関しては、平成23年度に完了した。 飼養管理を効率化する乳牛採食反応検知システム等の開発に関しては、 a) 個別給餌を行う繋ぎ飼い飼養体系における残飼量検出技術の開発では、比較的安価な3次元カメラを用いて各牛床での残飼量を自 動的に検出する装置を試作し、その性能と課題を明らかにした。 b) 圧密された飼料の省力的解体技術に関する調査研究では、中小酪農家で使用されている圧密粗飼の実態を調査するとともに、その 粗飼料の解体・給餌作業の作業特性を明らかにした。 このほか、 a) ホウレンソウの全自動移植機では、セル育苗の移植栽培は直播栽培より年間の作付け回数及び収量が増加することを明らかにする とともに、平成26年度の試作機にセル苗供給装置を組み込み、ホウレンソウ苗を良好に抜き取れることを明らかにした。 b) トマト接ぎ木苗大量生産技術では、樹脂製の接合資材及び資材を溶着するための超音波溶着技術を用いた基礎試験装置を試作し、 良好なトマト接ぎ木苗を大量に生産することを可能とした。 c) 水ストレス計測装置の開発では、小型で軽量なセンサユニットとタブレットPCから構成する水ストレス計測装置を試作し、ミカン 葉における計測精度と改善点を明らかにした。 d) 果樹花粉採取作業における採花装置の開発では、慣行の花粉採取作業の作業能率を調査するとともに、採花装置の基本構造を考案 し採花装置1号機を試作した。 e) 非結球性葉菜類の刈取り搬送機構の開発では、空気搬送方式の刈取り搬送に関する基礎試験装置を試作し、ホウレンソウを搬送す るのに必要な風量等を明らかにするとともに、ほ場での連続収穫に供試するための基礎試験装置の改造を行った。 品質保持効果等があるイチゴの個別包装容器では、平成26年度に完了した。 高品質TMR成形密封装置に関しては、平成24年度に完了した。 高水分梱包粗飼料の非破壊水分計測技術に関する研究では、マイクロストリップラインを活用して測定したSパラメータにて、位相と 振幅の比は材料水分に応じて変化することが確認でき、屋外のラップサイロ内の水分計測が非破壊で測定できる可能性を得た。 |
カテゴリ | 育苗 加工 キャベツ ごま 栽培技術 栽培体系 GPS 飼育技術 直播栽培 収穫機 出荷調整 省エネ・低コスト化 省力化 水田 施肥 大豆 たまねぎ 中山間地域 接ぎ木 低コスト とうもろこし トマト なたね 乳牛 にら はくさい 播種 ばれいしょ 品質保持 防除 ほうれんそう らっかせい |