国内の家畜に流行する非定型Salmonella Typhimuriumに遺伝的多様性が生じている
要約 国内の家畜において、特定の遺伝子型(9型)に属する非定型Salmonella Typhimuriumの分離が近年増加している。本菌では可動性遺伝因子の獲得・欠失によって変異を重ね、二つの系統グループが生じている。家畜...
豚の抗菌剤治療により同系統および他系統の抗菌剤に耐性の大腸菌が選択される
要約 豚の治療に第3世代セファロスポリン系抗菌剤を使用することで、同系統のβ-ラクラム系抗菌剤および他系統のフェニコール系抗菌剤に耐性の大腸菌が選択される。選択された大腸菌には多くの抗菌剤に耐性を示す...
要約 遺伝子組換えカイコの作出により物理化学的性質が天然型と同一な組換え型ブタリゾチームを大量に生産する系を開発した。絹糸表層のセリシン層に蓄積される組換え型ブタリゾチームは絹糸から容易に溶出し、高...
離乳子豚への乳酸菌添加発酵リキッド飼料の給与は薬剤耐性菌を減少させる
要約 子豚用飼料にプロバイオティック乳酸菌Lactobacillus plantarum LQ80を添加して調製した発酵リキッド飼料を離乳子豚に給与すると、子豚用飼料をそのまま給与する子豚に比べて糞中のクロルテトラサイクリン耐...
Mycoplasma hyopneumoniaeマクロライド耐性簡易スクリーニング法の開発
要約 マクロライド系抗菌剤に耐性を示す豚マイコプラズマ肺炎原因菌Mycoplasma hyopneumoniaeの耐性機構の知見を応用することにより、マクロライド系抗菌剤耐性株を迅速、簡便に検出することが可能である。 キ...
カブトムシディフェンシン改変ペプチドの薬剤耐性菌感染に対する抗菌効果
要約 カブトムシ由来抗微生物蛋白質の改変ペプチド(RLYLRIGRR-NH2とRLRLRIGRR-NH2)は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染マウスに対して抗菌効果を示す。しかもRLRLRIGRR-NH2は薬剤耐性大腸菌感染マウスに対し...
発育不良子豚およびと畜場出荷豚由来Mycoplasma hyorhinisのマクロライド系薬剤感受性と耐性機構の解明
要約 発育不良子豚およびと畜場出荷豚から分離されたM. hyorhinis株のマクロライド系薬剤耐性株の割合はそれぞれ約40 %および4 %であった。全ての野外耐性株は23S rRNAのA2059G変異が確認され、この変異が耐性発...
Streptococcus suis が外来遺伝子をゲノムへ組み込むメカニズム
要約 豚のレンサ球菌症の主な原因菌 S. suis 染色体上のある領域に存在した8種類の外来遺伝子は、染色体と外来遺伝子との間の僅かな相同性を介した組換えにより、偶然そこに組み込まれたものであることを明らか...
Actinobacillus pleuropneumoniaeサルファ剤−ストレプトマイシン耐性プラスミドpMS260の塩基配列解析
要約 A. pleuropneumoniae から分離された伝達性のサルファ剤-ストレプトマイシン耐性プラスミドpMS260の全塩基配列を決定した。その結果、pMS260には新たにクロラムフェニコール耐性遺伝子を獲得する能力を有す...
Streptococcus suisのクロラムフェニコール耐性トランスポゾンTnSs1
要約 豚のレンサ球菌症の主な原因菌S.suis野外株より クロラムフェニコール耐性遺伝子を持つ新規トランスポゾンTnSs1 を発見した。またこのTnSs1 は実際に転移可能であることも確認された。 キーワード Streptoco...
要約 マウスにおける組換え豚回虫14kDa抗原とコレラトキシンBサブユニットとの経鼻免疫によって豚回虫に対する感染防御免疫が確認されたことから,豚回虫感染に対する粘膜ワクチンの可能性が示唆された。 要約(...
フロルフェニコール耐性を指標としたSalmonella Typhimurium DT104の簡易スクリーニング法
要約 近年欧米において問題化しているSalmonella Typhimuriumファージ型DT104の簡易検出を目的としてDT104に特徴的なフロルフェニコール耐性を利用した検出法を開発したところ,ファージ型別結果との相関性も高く...
豚回虫(Ascaris suum)のペルオキシレドキシンの分子性状
要約 豚回虫のペルオキシレドキシン(AsPrx)は有意な発現量をともなう虫体の主要蛋白質の1つとして確認され,全ての発育ステージで恒常的に発現していた。また,AsPrxには抗酸化作用が確認されたことから,虫...