衛星リモートセンシングによる米粒タンパクマップの高度化と利活用方策

タイトル 衛星リモートセンシングによる米粒タンパクマップの高度化と利活用方策
担当機関 北海道立中央農業試験場
研究期間 2001~2003
研究担当者 安積大治
古原洋
五十嵐俊成
後藤英次
三浦周
丹野久
中辻敏朗
田中英彦
渡邊祐志
発行年度 2003
要約 米粒タンパクマップの精度を向上するには、衛星観測期間を成熟期前 20 日間とし、成熟期遅れに応じて推定値を補正する。対象地域にタンパクの統計情報があれば地上調査が省力化でき る。またタンパクマップと土壌図などの地図情報との対比やタンパクマップの平均化処理等によっ て、タンパク変動要因を把握し、改善の必要な地点を選別できる。
キーワード イネ、人工衛星、リモートセンシング、タンパク質
背景・ねらい 衛星リモートセンシングを利用した米粒タンパク含有率区分図を利用している生産現場からの要望や問い合わせに対して、タンパク推定精度の向上・作業の簡便化・利用手法を検討し、タンパク マップの作成・運用手段を提示すると共に、タンパクマップを利用したタンパク改善事例を示して、 タンパクマップの精度向上と利活用方策を確立する。
成果の内容・特徴 1)タンパク推定精度を低下させる主な要因は、衛星観測時期が早すぎることや、品種・苗種・地形の差による成熟期の遅れである。そこで、衛星観測期間は成熟期前 20 日間とし、また成熟 期が 7 日以上遅れた圃場では、推定値は 0.5~1.0%高く表示されることなど、タンパク推定精 度を低下させる要因とその対応策を整理して示す(表 1)。
2)タンパク推定手法の効率化を示す。 1同一の衛星データに含まれる市町村や農協は、成熟期が同等であれば、タンパク推定に共通の推定式を使用することができる。 2農協集荷時のタンパク測定データなど、対象地域のタンパクの平均や変動幅が把握可能な調査データと NDVI(Normalized Difference Vegetation Index:赤波長(R)と近赤外波長(IR)から、 (IR-R)/(IR+R)で定義)の頻度分布の比較によって、地上調査を省略してタンパクの推定がで きる(図 1)。
3)タンパクマップの利活用技術を示す。 1タンパクマップと、土壌図などの地図情報との対比や、タンパクマップの平均化処理によって、
タンパク変動要因を把握することができる。そこで、マップの解析手法と得られる情報を整理して 示す(表 2)。
2対象地域の中でタンパクが高い地点や、周辺と比較してタンパクが高い地点を、次年度以降の 改善が必要な地点として選別することができる(表 3)。
3選別された地点は、現地調査結果や生産者からの聞き取り、また土壌タイプ・初期生育・前年土地利用などの地図情報を利用することで、不良要因や改善方策を類別することができ、導 入すべき対策を地図化して示すことができる。
4要改善地点に実施した改善方策の効果は、次年度のタンパクマップで検証することが できる。
成果の活用面・留意点 で利用する。
カテゴリ 省力化 品種 リモートセンシング

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