ジャガイモそうか病の総合防除

タイトル ジャガイモそうか病の総合防除
担当機関 十勝農試
研究期間 2000~2003
研究担当者 稲野一郎
志賀弘行
松永 浩
相馬 潤
大波正寿
田村 元
田中文夫
田中民夫
桃野 寛
藤田涼平
美濃健一
木口忠彦
鈴木慶次郎
発行年度 2003
要約 前作の選択、土壌のpH調整、抵抗性品種を利用したジャガイモそうか病の発生程度に 対応する総合防除である。
キーワード ジャガイモ、そうか病、総合防除、前作、土壌pH調整、抵抗性品種
背景・ねらい ジャガイモのそうか病菌のより簡便で精度の高い定量法を開発すると共に、発病を軽減する 緑肥等の選択、土壌のpH調整および抵抗性品種の作付けを利用した総合防除法をそうか病の発 生程度別に確立する。
成果の内容・特徴 1.MPN(最確値法)とPCR(Polymerase chain reaction)とを組み合わせたMPN-PCRによって、よ
り簡便で精度の高いジャガイモそうか病菌(Streptomyces turgidiscabies)の定量ができる。 感受性品種において、そうか病発生程度甚発Iでの土壌中のそうか病菌レベルは102ー4、 甚発IIIでは105推定菌数/乾土gに暫定的に対応させることができる。
2.イネ科作物(エンバク野生種など)を休閑緑肥および後作緑肥として利用すると後作のジャ ガイモそうか病を軽減させる効果が高い。ついでマメ科作物(ヘアリーベッチなど)を休閑緑 肥として利用すると効果がある(表1)。
3.バーク堆肥の鋤込みは、土壌の交換酸度を大きく低下させ発病を助長する。この残効は3 年を経過しても持続するので発病圃場への施用をジャガイモ作付け以外の年でも避ける。牛 糞麦稈堆肥の大量施用は避け、投入はジャガイモの収穫後に行うことが望ましい。
4.コスト削減を目指して土壌pH調整資材を帯状に散布する施用装置を開発した。本装置を既 存のポテトプランタに装着することで畝切り、資材施用、施肥および植付けまでの同時作業 が可能である。本機による防除を実施する場合、施用量は全面全層施用法の4分の1の量を 基本とするが、ジャガイモへの影響を考慮し、上限を100kg/10aとする。
5.品種、育成系統の抵抗性検定により、そうか病抵抗性強の有望系統「北育7号」を選抜し た。
6.ジャガイモそうか病発生程度の異なる圃場で「発病を軽減する緑肥等の選択」、「土壌のpH 調整」および「抵抗性品種の作付け」を利用した総合防除を実施し、そうか病発生程度に対応 した防除法を取りまとめた(表2)。
成果の活用面・留意点 1.作付け予定圃場の前歴からそうか病発生程度を予測し、発生程度に対応した有効な防除法
を実施する。当該圃場のそうか病菌数が判明している場合、発生予測の参考とする。 2.種いも消毒は、種いも伝染に由来する発病を防除するばかりでなく、そうか病の発生圃場
の拡大を防止するために必ず実施する。
カテゴリ 病害虫 コスト しそ 施肥 抵抗性 抵抗性検定 抵抗性品種 ばれいしょ 品種 防除

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