タイトル |
メロンえそ斑点病およびつる割病(レース 1,2y 菌)抵抗性台木「空知台交 4 号」 |
担当機関 |
道立花 |
研究期間 |
2000~2004 |
研究担当者 |
八木亮治
地子 立
堀田治邦
平井 剛
中住晴彦
中野雅章
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発行年度 |
2004 |
要約 |
「空知台交4号」はメロンの重要土壌病害であるえそ斑点病とつる割病(レース1,2y菌)に複合抵抗性を有し、台木特性にも優れることから両土壌病害発生地でのメロン安定生産を可能とする台木新品種である。
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キーワード |
メロン、えそ斑点病、つる割病(レース1,2y菌)、抵抗性台木
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背景・ねらい |
近年北海道のメロン産地では、重要土壌病害であるメロンえそ斑点病およびつる割病(レース1,2y菌)(以下、各々えそ斑点病、レース1,2y)の被害面積が拡大し、両病害が混発する圃場が散見されるなど発生状況が複雑化している。両病害が混発する圃場や産地でのメロン安定生産に向けて複合抵抗性台木品種の育成に取組んだ。
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成果の内容・特徴 |
- えそ斑点病に対して「どうだい3号」と同様に質的抵抗性を有する。レース1,2yに対して「どうだい2号」と同程度のやや強い抵抗性を示し、激発圃場を除き、一般の発生圃場では十分な実用性を有する(表1、2)。レース0、レース2に対して質的抵抗性を有する。
- 胚軸長は「どうだい2号」よりやや短いが「どうだい3号」より長く、胚軸径は「どうだい2号」よりやや細いが「どうだい3号」と同等であり(表3)、接ぎ木作業性に問題はない。また、道内穂木品種との接ぎ木親和性に問題は認められない。
- 穂木品種によりやや変動するが、草勢は標準・比較台木品種や自根と同等である。開花始、平均着果日および収穫日も標準・比較台木品種と同等で、自根に対しては同等から2日程度遅い。成熟日数は標準・比較台木品種や自根と同等である(表4)。
- ネット形質はいずれの穂木品種においても標準・比較台木品種や自根と同等である。果実肉質に異常は認められず糖度(Brix)も標準・比較台木品種や自根と同等である(表4)。
- 平均一果重は穂木によりやや変動するが、標準・比較台木品種や自根とほぼ同等である(表4)。収穫果率、良果率が標準・比較台木品種や自根と同等からやや高いことから良果収量は同等からやや多い。
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成果の活用面・留意点 |
- えそ斑点病およびレース1,2yの発生が確認された圃場や発生の恐れがある圃場に導入する。
- レース1,2yに対する抵抗性は「どうだい2号」と同程度であるため導入する際には「メロンつる割病レース1,2y抵抗性台木品種「どうだい2号」導入指針」(北海道農政部.平成15年普及奨励ならびに指導参考事項.2003.p71-72)に従う。
- 無加温半促成栽培における成績であり、加温半促成栽培、トンネル早熟栽培およびハウス抑制栽培では未検討である。また、蒸し込み等の特殊な栽培管理方法についても未検討である。
平成16年度農業試験会議(成績会議)における課題名および区分 「メロンえそ斑点病およびつる割病(レース1,2y菌)抵抗性台木「空知台交4号」」(普及奨励)
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図表1 |
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カテゴリ |
栽培技術
新品種
台木
接ぎ木
抵抗性
品種
メロン
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