ポテトチップ用ばれいしょ新品種「スターライト」

タイトル	ポテトチップ用ばれいしょ新品種「スターライト」
担当機関	北見農試
研究期間	1991～2003
研究担当者	入谷正樹伊藤武村上紀夫松永浩千田圭一関口建二大波正寿池谷聡藤田涼平吉田俊幸兼平修
発行年度	2003
要約	ばれいしょ「スターライト」は、早生の加工食品用系統で、「ワセシロ」および「トヨシロ」に比べ収穫時から２月貯蔵までのポテトチップ適性が優れる。ジャガイモシストセンチュウ抵抗性であり、そうか病に対し中程度の抵抗性を持つ。
キーワード	ジャガイモ、ポテトチップ、ジャガイモシストセンチュウ、そうか病
背景・ねらい	加工食品用ばれいしょは、昭和50年代から需要が伸び始め、現在では道内産の消費量の２割以上を占める。加工食品用で最も多くを占めるポテトチップ用の原料は、「トヨシロ」等が用いられてきたが、これらの品種は、貯蔵中にチップカラーを悪化させる還元糖が増加しやすいため、よりポテトチップ適性の高い品種が求められてきた。近年、長期低温貯蔵に向く中早生、中晩生の品種が育成されたが、ポテトチップの周年需要を満たすために早生のチップ用品種も望まれている。特に、網走管内では「ワセシロ」に替わるチップ適性の高い早生品種の要望が大きく、また、当地区はシストセンチュウの汚染拡大、そうか病の蔓延化等の問題も抱えている現状にある。
成果の内容・特徴	平成3年に根釧農試において、「アトランチック」を母、「ND860-2」を父として人工交配を行い、平成5年以降選抜を進めて育成した加工食品用の系統である。「ワセシロ」並の早生の加工食品用で、ポテトチップ適性が優れる（表１、２）。ジャガイモシストセンチュウ抵抗性を持つ（表３）。そうか病に対し中程度の抵抗性を持つ（表４）。(表1)。収量性はやや劣る（表１）。休眠が短い。
成果の活用面・留意点	本系統は、北海道の道東の早生種栽培地帯を除く小豆栽培地帯に普及する。栽培上の注意は以下の点である。主に網走管内を中心とした加工食品用ばれいしょ生産地帯に普及する。肥大性がやや遅く小粒であることから、生育促進に努める。倒伏しやすい傾向にあるので、過繁茂や軟弱な地上部生育にならないよう施肥量に留意する。
図表1
図表2
図表3
図表4
カテゴリ	加工カラー新品種施肥抵抗性ばれいしょ品種