茶葉中カテキン類のがん転移抑制効果

タイトル 茶葉中カテキン類のがん転移抑制効果
担当機関 野菜・茶業試験場
研究期間 2000~2000
研究担当者 山本(前田)万里
辻 顕光
発行年度 2000
要約 〔要約〕茶葉中のエピガロカテキンガレート、エピカテキンガレート等エステル型カテキン類ががん転移抑制効果を有することをヒト培養細胞系を用いて確認した。抑制物質はがん細胞からの基底膜破壊酵素分泌、遺伝子発現を抑制することで効果を示す。
キーワード 茶葉中、エピガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、がん転移抑制効果、基底膜破壊酵素野菜・茶業試験場 茶利用加工部 製品開発研究室
背景・ねらい 近年、消費者の健康志向の高まりから、嗜好飲料であり様々な機能性を有する茶の新たな機能性探索が強く求められてきた。そこで、新たな機能性として、茶葉ポリフェノール類中にがん転移抑制物質の探索を行い、その作用機作を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. エステル型カテキン類(図1)はヒト高転移性がん細胞株(HT1080)と血管内皮細胞株(HUVEC-C)によるヒト細胞複合培養評価系において、がん浸潤を抑制する(図2)。遊離型カテキン類は効果を示さない。
  2. エステル型カテキン類のうち、エピガロカテキンガレート(EGCg)は、がん細胞が産生し、血管内転移過程で重要な役割を果たす基底膜破壊酵素であるマトリクスメタロプロテイナーゼ(gelatinase; MMP-2、-9)の分泌(図3)、細胞内mRNA発現(図4)さらにプロモータ活性(図5)を抑制する。
  3. EGCgの細胞内MMPsのmRNA発現抑制のED50(発現を50%阻害する濃度)は約4μMである。
成果の活用面・留意点
    エステル型カテキン類のうち、特にエピガロカテキンガレートは低濃度で基底膜破壊酵素MMPsの活性をプロモータ領域で抑制する。エステル型カテキン高含有茶は、がん転移抑制作用を有する機能性飲料として利用しうる可能性がある。この効果は、動物実験で確かめる必要がある。
図表1 227689-1.gif
図表2 227689-2.gif
図表3 227689-3.gif
図表4 227689-4.gif
図表5 227689-5.gif
カテゴリ 加工 機能性 茶

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