17.GISと農業センサスを用いた茶園の傾斜度と生産性の関係の推計手法

タイトル 17.GISと農業センサスを用いた茶園の傾斜度と生産性の関係の推計手法
研究期間 1999~2002
研究担当者 原口暢朗
小川茂男
島武男
福本昌人
発行年度 2002
要約 数値地図情報等のGISデータと農業センサスを用いて、集落単位で農地の傾斜度と生産性を推計する手法により、傾斜と茶園の生産性の関係を地域的、広域的に把握できる。農業工学研究所・地域資源部・土地資源研究室
背景・ねらい  中山間地域では、耕作放棄地の増加等に起因する多面的機能の低下が懸念されており、農業生産活動の維持増進のため、基盤整備等の支援方策がなされている。特に傾斜は生産性を抑制すると一般的には理解できるが、実際の栽培形態の中で不利性を明らかにすることは多くの費用と労力が必要である。そこで、中山間地域の代表的な農地である茶園を事例として、全国を整備してある数値地図情報等を用いて地理情報システム(GIS)により集落単位の平均傾斜度を算出し、これと農業センサスのデータとを組み合わせて中山間地域における農地の生産性を推計する手法を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 各集落の茶園の平均傾斜度の推計は、国土数値情報の約100mメッシュ単位の土地利用データ、数値地図の約50mメッシュ単位の標高データおよびセンサス集落界データを用いて、図1に示す手順で行う。事例とした地区においては、図中の処理における土地利用データのコード04「その他の樹木畑」を茶園メッシュとした。

  2. 1/25,000レベルの地図情報に基づく本手法による傾斜度の推計精度の目安を得るため、1/2,500レベルの航空写真デジタルオルソ画像が整備された地区(静岡県K町)において、1/2,500レベルの地図を用いた傾斜度の計算値と、約50mメッシュ単位の標高データから傾斜度を比較した結果、推定誤差RMSEは2.4°であった(図2)。

  3. 図1の手順で推計された静岡県の各集落の茶園の傾斜度データと、農業センサスによる各集落の総投下労働日数(投下労働日数の階級別の農家数に各階級値を乗じて合計)等のデータを用いて、傾斜条件と生産状況の関係を解析した。ただし、投下労働日数等は地目別のデータではないため、「都市的地域を除く集落で、茶園面積が耕地面積の80%以上を占める集落」のデータを解析に用いた。図3(c)に示す解析結果から、「投下労働日数当りの農産物販売金額」は、傾斜度が8°未満の集落を100とすると傾斜度が8~15°の集落は75、傾斜度が15°以上の集落は58であり、茶園の多くが傾斜地に立地している集落ほど労働生産性が低い傾向を定量的に示すことができた。

成果の活用面・留意点 中山間地域における農業生産活動の支援に係る施策を一層推進する上で、対象地域や対象年を変えて労働生産性の不利性の指標として情報が提供できる。

図表1 227910-1.gif
カテゴリ 傾斜地 中山間地域

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