都市農村交流にむけた水田ビオトープの整備・維持管理活動の方策

タイトル 都市農村交流にむけた水田ビオトープの整備・維持管理活動の方策
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所
研究期間 2004~2006
研究担当者 奥島修二
横張 真(東京大学)
小出水規行
相賀啓尚(振興局)
竹村武士
発行年度 2006
要約  水田地域に整備されたビオトープが生物相保全、都市農村対流の場として機能するためには、活動主体としての地域住民と都市住民の双方からなる会員制の環境保全組織化が有効である。また、専門家や他の環境保全組織の協力を得ることで、生物相保全への理解、能動的な活動への移行などの効果が期待できる。
キーワード 水田地域、ビオトープ、都市農村対流、維持管理、組織体制
背景・ねらい  水田地域に整備されたビオトープ(生物生息空間)は、水田環境に依存する各種生物の生息空間のみならず、その空間を利用した様々な都市農村対流の場としても機能する。しかし、こうしたビオトープは、①立地条件を的確に反映しつつ目標種としての生物種を定める、②整備後の維持管理方策を策定する、の2点が伴わなければ十分には機能を発揮し得ない。さらに、③検討された維持管理方策は、それにかかわる主体の変化に対して柔軟に対応できる必要がある。本研究では、とくに農業農村整備事業により整備されたビオトープを対象に、以上3つの課題について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 国が実施または補助する農業農村整備事業により水田地域にビオトープを整備した276地区を、目標種の有無と対象空間の多様さにより評価し、事業実施形態との関係を把握した。①目標種の特定がない地区が約半数(45.1%)、②対象が水路やため池といった水空間に限定される地区が9割以上(92.0%)を占め、③面整備を実施した地区(圃場整備型)の方が、点的・線的な水利施設整備を実施した地区(非圃場整備型)よりも、多様な空間を対象に目標種を特定してビオトープを整備した割合が高いことが明らかになった(図1)。
  2. 276地区のうち関東地域の代表的な8地区を、生物相保全を目的とした維持管理の有無と都市住民の関わりにより分類し(表1)、ビオトープの維持管理が都市農村対流へと発展する組織体制を検討した。西鬼怒川地区のように、地域住民(当該集落の住民)と都市住民(当該集落外の非農家)の双方からなる会員制の環境保全組織が、農家・行政・専門家と連携を図りながら、交流活動の一環として維持管理活動を運営する組織体制が、とくに有効であると考えられた。
  3. 西鬼怒川地区の事業実施過程から現状の体制に至った要因を把握し、生物保全と都市農村対流の両面において有効なビオトープの維持管理体制のあり方を検討した。その結果、専門家や他の環境保全組織の協力により、①農家から生物相保全への理解が得られたこと、②都市住民や地域住民が活動への受動的な参加から運営主体としての能動的な参加に移行したことが明らかになった。都市住民・地域住民・行政・専門家からなる維持管理体制の在り方を提示した(図2)。
成果の活用面・留意点  実際の水田地域にビオトープを整備では、立地条件に基づくビオトープの整備手法や維持管理方策の検討が不可欠である。
図表1 228143-1.gif
図表2 228143-2.gif
図表3 228143-3.gif
カテゴリ 水田 水管理

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる