麦類のかび毒汚染低減のための生産工程管理マニュアルの改訂

タイトル 麦類のかび毒汚染低減のための生産工程管理マニュアルの改訂
担当機関 (国)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究期間 2011~2015
研究担当者 宮坂篤
川上顕
井上博喜
笹谷孝英
吉田めぐみ
河田尚之
久保堅司
中島隆
平八重一之
発行年度 2015
要約 麦類の赤かび病かび毒汚染低減技術の高度化を図るため、都道府県の研究者および専門的な指導者を対象に、科学的根拠に基づいて追加・拡充して改訂した生産工程管理マニュアルである。
キーワード 赤かび病、かび毒、デオキシニバレノール、ニバレノール
背景・ねらい 我が国では麦類の生育後期に降雨が多いため赤かび病菌による麦類のかび毒(デオキシニバレノール;DON、ニバレノール;NIV)汚染が起こるリスクがある。麦類のかび毒汚染を低減するため、2008年12月に農研機構赤かび病研究チームが「麦類のかび毒汚染低減のための生産工程管理マニュアル」を作成し、公表している(2008年度普及成果情報「麦類のかび毒汚染低減のための生産工程管理マニュアル」)。このマニュアルの項目について、科学的根拠に基づき全面的な改訂、高度化を図る。
成果の内容・特徴
  1. 麦類のかび毒汚染低減のための生産工程管理マニュアルはDON、NIVを対象に、麦類の栽培・防除指導のポイントとなる作付け前から播種、防除、収穫、調製等の各生産工程における対策を取りまとめている。
  2. 従来のマニュアルで評価していた麦類品種(小麦、二条大麦、六条大麦)の赤かび病抵抗性に加え、十分な評価がなされていなかった麦類品種のかび毒蓄積性について追加している(表:番号3)。
  3. 小麦における赤かび病の防除適期である開花期を知るための開花期予測技術を追加し、西日本の小麦主要品種については、開花期予測システムがWEB上(http://www.naro.affrc.go.jp/org/warc/meteo_fukuyama/WEB/wheat/index_mugi.html)で公開されている(表:番号8)。
  4. 小麦ならびに大麦のかび毒蓄積低減に効果の高い追加防除時期(表:番号9)、栽培管理の違いとかび毒汚染リスクの関係(表:番号4、6)、収穫後選別の効果(表:番号15)等、全項目について科学的根拠に基づき改訂を行っている(表)。
  5. 今回の改訂により、麦類のかび毒汚染低減のための生産工程管理技術の高度化が図られる。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:都道府県の農業試験場の研究者、農業改良普及センターおよび病害虫防除所等の専門的な指導者
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:麦類を栽培している都道府県全域
  3. その他:
    1)本改訂マニュアルは農研機構のホームページで公開予定である。
    http://www.naro.affrc.go.jp/(2015年度公開予定)
    2)表中でかび毒低減効果が低と記されている項目についても適切な管理を行う必要がある。
図表1 237371-1.jpg
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/karc/2015/15_062.html
カテゴリ 病害虫 大麦 管理技術 小麦 栽培技術 抵抗性 播種 病害虫防除 品種 防除

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