d.暖地における畑作物加工残さ等地域バイオマスのカスケード利用・地域循環システムの開発

課題名 d.暖地における畑作物加工残さ等地域バイオマスのカスケード利用・地域循環システムの開発
課題番号 2010014948
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,九州研,九州バイオマス利用研究チーム
協力分担関係 (独)森林総合研究所
エアウォーター(株)
東京農工大学
(株)佼和テクノス
千葉県産業支援技術研究所
長岡技術科学大学
日本大学
(株)豊田自動織機
北海道大学大学院
(独)水産総合研究センター中央水産研究所
研究期間 2006-2010
年度 2010
摘要 1)「バイオマスのエネルギー化・メタノール合成システムの実証・地域別導入条件の策定」について、各種調査によって九州・沖縄における家畜糞尿由来の潜在的NPK余剰量と市町村数(=エネルギー化が可能な市町村数)を推定することにより、「農林バイオマス2号機」の導入先条件を明らかにしたが、実証には至っていない。「農林バイオマス3号機」では、250kW級プラントで目標とした発電コスト17円/kWh、メタノール生産コスト50円/Lを達成する見通しを得た(現在、全国でモデル実証中)。2)「畑作物副産物(甘しょ茎葉等)に含まれる機能性成分の評価、前処理技術の開発」について、前処理技術として甘しょ茎葉の蒸気ブランチング乾燥を行った場合のポリフェノール残存率は73%であり、ブランチング無しの29%に比べて大幅な残存率向上が確認された。甘しょ茎葉ポリフェノールではプラントレベルの大量製造技術を確立した。その他、パインアップル果皮には耐熱性プロテアーゼが含まれ、酵素原料として活用できる可能性があること、 サトウキビ糖蜜のフェノール性成分の組成が工場間で異なること等を明らかにした。一方、甘しょ残渣に含まれる機能性成分評価のために作出した糖尿病モデル豚は、血糖値が高く、動脈硬化の発症要因となる酸化ストレスが亢進していること、さらにモデル豚を用いた糖質負荷試験により、甘しょ茎葉機能性成分(アントシアニン)の食後血糖上昇抑制作用を評価することができた。3)「微生物機能を活用した家畜排せつ物の流通促進技術」について、堆肥脱臭システムにおいて牛糞に古紙を添加し製造した堆肥を脱臭に使用すると窒素回収が向上し、脱臭用堆肥の窒素増加量はアンモニアモニターによる予測ができ、pH又は電気伝導度(EC)測定でで窒素濃度の上昇が判断できる堆肥普及技術に寄与する技術を開発した。4)「甘しょを軸にしたゼロエミッション型地域循環システムの開発」について、鹿屋地域に400haのエタノール生産用甘しょと年産3,000kL規模のエタノール生産システムを導入するための指針を検討した結果、甘しょ生産量20,000t・価格13.1円/kg、エタノール変換比率1L/6kg、エタノール販売価格150円/Lを前提とし、規模拡大や新技術導入による労働費軽減、茎葉・蒸留残渣等の副産物をすべて活用することにより、ゼロエミッション型地域資源循環システムの成立が可能であることを明らかにした。
カテゴリ 加工 乾燥 機能性成分 規模拡大 コスト さとうきび 新技術導入

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