課題名 | 水田・飼料畑・草地の高度利用を促進する飼料作物品種の育成 |
---|---|
課題番号 | 2011017522 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,畜草研,飼料作物 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,酪農 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,東北研,畜産飼料作 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,九州研,畜産草地 |
協力分担関係 |
北海道立総合研究機構畜産試験場 北見農業試験場 根釧農業試験場 上川農業試験場天北支場 岩手県農業研究センター畜産研究所 青森県産業技術センター畜産研究所 秋田県農林水産技術センター畜産試験場 宮城県畜産試験場 山形県農業総合研究センター畜産試験場 福島県農業総合センター畜産研究所 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2011 |
摘要 | 耐湿性トウモロコシについては、雌穂収量低下の原因となっていた雌穂長と雌穂径等を小さくするテオシント由来の遺伝領域が第8染色体の長腕側にあることを解明し、この遺伝領域が親系統Mi29由来の遺伝領域に置換された個体を選抜し、固定化を行なった。 寒地・寒冷地向け高糖含量オーチャードグラスについては、「北海30号」、「北海31号」及び「ハルジマン」を道内9場所と東北1場所で播種を行い、地域適応性試験を開始した。平成23年の結果からは、乾物収量は「北海30号」がもっとも多く、可溶性炭水化物含量に系統間差異があることを明らかにした。 暖地向け晩播用早生トウモロコシについては、早生で南方さび病抵抗性の晩播用デント系列親系統8系統と晩播用フリント系列親系統12系統を選抜・自殖するとともに、「Mi47」×「Na50」に「Mi47」または「Na50」を5回戻し交配を行った12系統を自殖固定した。また、平成24年度予備試験供試系統60系統を作成するとともに、2系統を地域適応性検定試験供試候補として選抜した。 革新的な飼料作物の開発に向けては、a)越冬性に優れる複二倍体フェストロリウムと四倍体ペレニアルライグラス品種「ポコロ」由来個体間で単交配を行い、BC1世代を作出した。相互単交配後代12母系の耐凍性評価では、ペレニアルライグラス由来の細胞質を持つ8母系は「ポコロ」並、もしくは劣ったが、メドウフェスク由来の細胞質を持つ4母系中3母系は「ポコロ」より優れる耐凍性を示した。b)トウモロコシワラビー萎縮症抵抗性については、平成23年はワラビー萎縮症発生地帯の現地圃場(熊本県菊池)でのワラビー萎縮症の発生が非常に少なかったものの、トウモロコシ親系統「Na50」の準同質遺伝子系統(NILs)では発症がみられ、複数のワラビー萎縮症抵抗性QTLをそれぞれ導入した「Na50」NILs(QTLはヘテロ)は発症個体率が低く、導入したQTLの効果を認めた。 このほか、地域条件に対応した品種として、東北地域向けの早生で初期生育に優れ、乾物収量が多く、すす紋病抵抗性は“強”で、赤かび病の産生する毒素の1つであるフモニシンの濃度が同熟期の外国品種に比べて低いトウモロコシ新品種候補系統「北交72号」を育成した。 |
カテゴリ | 寒地 飼料作物 新品種 水田 耐湿性 抵抗性 とうもろこし 播種 品種 |