課題名 | 家畜の生産効率と健全性の安定的両立を可能にする飼養管理技術の開発 |
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課題番号 | 2011017537 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,畜草研,家畜生理栄養 |
協力分担関係 |
生物資源研究所・動物生産生理研究ユニット 広島大学大学院生物圏科学研究科 北里大学・獣医学部 東北農業研究センター・畜産飼料作研究領域 栃木県畜産酪農研究センター 茨城県畜産センター肉用牛研究所 群馬県畜産試験場 千葉県畜産総合研究センター 神奈川県畜産研究所 富山県畜産研究所 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2011 |
摘要 | 精密な栄養管理に関しては、各種有色米(玄米)8種の一般成分、タンニン及びアントシアニン含量を測定し、一般成分値は飼料用米と概ね一致することを明らかにした。また、ヤギを用いた消化試験により有色米のTDN値は飼料用米とほぼ同等の値であることを明らかにした。 機能性飼料添加物を利用することなどによる高い生産効率の確保に関しては、a)飼料中繊維成分(NDF)水準を30%あるいは38%とするTMRを調製して、分娩後から16週間ホルスタイン種泌乳牛に給与したところ、低水準NDF区でルーメンエンドトキシン産生及び血漿中炎症性サイトカイン濃度が上昇し、アシドーシスによる生体内炎症反応が確認された。また、同区では血漿グルコース及びインスリン濃度も高まった。これらから、飼料中繊維成分はアシドーシス誘導を抑制し、繊維成分の不足は生体内炎症反応を惹起するとともに、インスリン感受性の低下を招くことを明らかにした。b)セロビオースの給与効果について、長期飼養試験において日増体量と飼料効率が向上し、血漿中インスリン様成長因子-1の濃度が高まることを明らかにした。 健全性を栄養生理面から改善可能な飼養管理技術の開発については、a)外気温上昇時の体温調節における脳内セロトニン(5-HT)神経の作用を明らかにするために、常温(22℃)及び高温(33℃)環境下のホルスタイン去勢牛の第3脳室内に5-HTを投与したところ、環境温度の上昇に伴う深部体温の上昇が5-HT投与により有意に抑制された。このことから、視床下部近傍での5-HT神経活動の亢進が外気温上昇に伴う体温上昇を抑制することを牛で初めて明らかにした。b)ルーメンバイパストリプトファン(RP-Trp)の離乳済み乳用種雄子牛への夜間単回給与が内分泌機能に及ぼす影響を調べ、RP-Trpの夜間給与はメラトニンの分泌を促進し、成長ホルモンの分泌も促進することを明らかにした。 |
カテゴリ | 育種 機能性 飼育技術 飼料効率 飼料用米 乳牛 繁殖性改善 山羊 |