侵入病害虫等の被害リスク評価技術の開発及び診断・発生予察技術の高度化

課題名 侵入病害虫等の被害リスク評価技術の開発及び診断・発生予察技術の高度化
課題番号 2011017565
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,病害虫
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,果樹研,品種育成・病害虫
協力分担関係 山形県農業総合研究センター
新潟県農業総合研究所作物研究センター
富山県農林水産総合技術センター
茨城県農業総合センター農業試験所
沖縄県農業研究センター
沖縄県病害虫防除技術センター
農林水産省横浜植物防疫所調査研究部
信越化学工業株式会社
株式会社ペコIPMパイロット
研究期間 2011-2015
年度 2011
摘要 国内未発生の代表的な病害虫の経済的リスク評価の確立については、病害虫の経済的リスク評価の枠組における侵入・定着のリスク評価の位置付けを明確にし、疫学モデルの考え方に基づく評価項目の類型化を行った。 侵入防止に実効性のある診断技術の開発については、a)トウモロコシ萎凋細菌病の病原細菌を検出するため、罹病葉を浸した滅菌水でPCRを行うと葉の成分による反応阻害が起こるが、100倍希釈または遠心分離によって回避できることを明らかにした。b)輸出上の障害となるオオハリセンチュウについて、千葉県植木生産圃場のイヌツゲ根辺土壌から検出されたものは、植木・盆栽類の海外輸出に際して、輸入国植物検疫で厳しい検疫結果の対象となる本邦未記録のコーヒーオオハリセンチュウ及び未記載種であることを明らかにした。 イネ縞葉枯病については、a)媒介虫ヒメトビウンカの第1世代成虫は6月上旬にコムギ畑から水田へ飛来し、水田で3世代(第2~4世代)を経過し、第5世代の幼虫(越冬世代幼虫)は雑草地や未耕起水田で認められることを示した。b)水田におけるイネ縞葉枯病ウイルス(RSV)保毒虫率は、水稲出穂期以降に上昇傾向を示し、縞葉枯病の発病株率は7月に10%を越え、9月の刈り取り期まで増加することを明らかにした。c)イネ刈り取り後のひこばえにおける縞葉枯病発病株率及びRSV保毒虫率は非常に高いことを示した。  斑点米カメムシ類については、a)斑点米率に寄与するのは出穂5日前及び出穂10日後の水田内カスミカメムシ類の個体数であり、水稲出穂前ではイタリアンライグラスなどイネ科植物、出穂後はスベリヒユとオヒシバなど畑雑草が優占する畦畔植生が水田内個体数を増加させることを明らかにした。b)フェロモントラップによるアカヒゲホソミドリカスミカメの広域発生予察において、予察対象域内に要防除水準を超える圃場が発生する割合を推定するために必要な、誘殺数の空間分布の様式とパラメータを推定した。c)斑点米カメムシの主要種であるアカヒゲホソミドリカスミカメについて、水稲出穂後5日間のフェロモントラップ誘殺数から、トラップを設置した水田の斑点米被害を予測できることを明らかにした。 カンキツグリーニング病については、a)南西諸島のカンキツグリーニング病発生地域より採集された本病原細菌84菌株を用いて多型解析し、喜界島への侵入経路は一つであることを示した。b)グリーニング病常発地において、シークワーシャー無病苗の定植と媒介虫ミカンキジラミの地域一斉防除と無病苗定植圃場内の慣行防除を継続すれば、定植後5年経過しても同病の発生は低頻度に留まることを示した。
カテゴリ 病害虫 イタリアンライグラス 害虫 カメムシ 栽培技術 雑草 縞葉枯病 植物検疫 診断技術 水田 とうもろこし 農薬 斑点米 斑点米カメムシ ヒメトビウンカ 評価法 フェロモン 防除 輸出 予察技術 その他のかんきつ

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