米粉等加工用・業務用水稲品種の育成及び米の未利用成分利用技術の開発

課題名 米粉等加工用・業務用水稲品種の育成及び米の未利用成分利用技術の開発
課題番号 2013023001
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 石井卓朗
清水博之
太田久稔
出田収
佐藤宏之
協力分担関係 農業生物資源研究所
国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点
理化学研究所
高知県中央東農業振興センター
富山県農林水産総 合技術センター
広島県立総合技術研究所
兵庫県農林水産技術総合センター
福井県農業試験場
東北大学
鹿児島県農業開発総合センター
研究期間 2011-2015
年度 2013
摘要 米粉パンなどの新規需要用品種の育成に関しては、
a) 粒径が小さく低損傷デンプンの米粉となる特性を持つ品種登録出願中の米粉パン専用品種「ゆめふわり」(奥羽405号)は、多肥栽培では標肥栽培よりも15%程度多収となり、多肥の直播栽培においても倒伏が少ないことを確認した。なお、「ゆめふわり」は、平成25年度の農林水産研究成果10大トピックスに採択された。
b) 餅や米菓用として、いもち病に強く、耐冷性に優れた多収の「奥羽糯413号」と餅硬化性が低く多収の「関東糯235号」を品種登録出願 することとした。
耐病性、収量性、直播適性、高温耐性及び二毛作適性を備えた業務用品種の育成に関しては、
a) 業務用多収の良食味品種「あきだわら」(平成23年3月品種登録)は、茨城県や千葉県を中心に作付けされ、今後も普及が拡大することが見込まれることから農林認定を申請することとした。
b) 耐冷性に優れる多収系統「北海313号」、直播適性に優れ、いもち病に強く、多収・良質・良食味の「奥羽416号」を品種登録出願する こととした。DNAマーカーを利用して、トビイロウンカ抵抗性遺伝子bph11やツマグロヨコバイ抵抗性遺伝子Grh3を「にこまる」に導入した「関東IL16号」、「西海IL6号」を開発した。
c) 高温耐性を備え良食味で多収の縞葉枯病抵抗性品種「中国201号」について大規模な現地適応性評価試験を行い、広島県で奨励品種に採用される予定となり、農林認定を申請することとした。
d) 二毛作向けの品種で晩植に適する「朝の光」と同じ熟期で、縞葉枯病抵抗性をもつ良質・良食味の業務用系統「関東266号」を開発した。
100%米粉や玄米全粒粉等の米粉パン等への利用技術の開発に関しては、
a) タンパク質変異米は湿式気流粉砕法のみならず、より簡略な乾式気流粉砕法でも一般品種よりも平均粒径が小さく、損傷デンプン含有 率の低い製粉が可能であることを明らかにした。
b) 100%米粉パンの高品質化では、プロテアーゼ処理量が100%米粉パンの膨らみに大きく影響することを明らかにし、プロテアーゼ処理 時間を少なくとも半減できることを見出した。
c) 糊化極易系統「HM202」はデンプン枝付け酵素Iに加え、アミロペクチン短鎖比率を増加させる新規の糊化易性遺伝子が欠損しているこ とを明らかにした。
米ぬか等の未利用機能を活用した加工利用技術の開発に関しては、
a) 糖質米の胚乳に蓄積するフィトグリコーゲンの含有率がグルコース含有率と正の相関があることを利用して、グルコース含有量測定に 基づく糖質米変異体の簡易選抜法を開発した。
b) 新規なビタミンE合成酵素遺伝子を同定するとともに、遺伝子発現の抑制により、トコフェロールを生産せずにトコトリエノールのみを生産するイネカルスを作出した。
c) 米ぬか由来抽出成分の中から、活性酸素消去能等で知られるシナピン酸を同定するとともに、血圧低下や乳癌抑制活性を示すスタキド リンを発見した。
カテゴリ いもち病 加工 高温耐性 直播栽培 縞葉枯病 水田 水稲 DNAマーカー 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性品種 二毛作 品種 良食味 輪作

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