課題名 | 気候区分に対応した安定多収・良品質大豆品種の育成と品質制御技術の開発 |
---|---|
課題番号 | 2014025513 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
高橋幹 菊池彰夫 |
協力分担関係 |
農業生物資源研究所 愛知県農業総合試験場 三重県農業研究所 長野野花試 茨城県農業総合センター 兵庫県農林水産技術総合センター ヒガシマル醤油株式会社 愛媛県農林水産研究所 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2014 |
摘要 | DNAマーカー等を利用した機械化適性の高い安定多収品種の育成に関しては、 a) 寒冷地向けにモザイク病抵抗性を導入した「東北169号」、「東北173号」はそれぞれ「おおすず」「リュウホウ」と同程度の収量性を示し、「東北174号」は収量が「スズカリ」より少なかったものの、倒伏が少なく百粒重はやや重いことを明らかにした。 b) ダイズシストセンチュウレース1抵抗性遺伝子(rhg1s,rhg2,Rhg4)を導入した4系統及びラッカセイわい化ウイルス(PSV)抵抗性を導入した2系統について抵抗性遺伝子の導入効果を圃場又は接種試験で確認した。 c) 「サチユタカA1号」の一部地域への普及を進めるとともに、「エンレイ」に難裂莢性を導入した「関東121号」を品種登録出願することとした。 d) DNAマーカーの開発では、PSV抵抗性遺伝子等の座乗位置を明らかにした。 超多収系統の開発に関しては、 a) 海外品種との交配後代については、収量性による有望系統の選抜を継続するとともに、「善系124号」、「善系125号」、「善系126号」、「作系207」、「関東127号」等を生産力検定試験に供し、標準品種に比べて20%以上多収の系統があることを明らかにした。 b) 「シュウリュウ」、「あきみやび」、「あきまろ」は、展示圃の設置やプレスリリース等による広報活動、実需者による加工適性試験の実施等により奨励品種に採用され、普及が確実になった。 加工適性に寄与する形質に関しては、 a) 蒸煮ダイズの硬さに関連するDNAマーカーの有効性を確認するとともに、マーカー周辺の配列情報から堅さに関連する成分を推定した。 b) 蒸煮ダイズの品質に関わる要因については、品質上の問題となる胚軸周辺の赤変を安定して評価する方法を確立した。 c) 豆腐加工適性については、豆腐破断強度を簡便に測定できる近赤外分光分析用の検量線を開発した。 新規特性を有する系統の開発に関しては、 a) リポキシゲナーゼとグループAアセチルサポニンを欠失した「東北179号」、超高タンパク質系統「作系183号」、青ダイズ系統「東北180号」等を開発するとともに、実需者による加工適性評価で、育成した高タンパク質系統の醤油醸造適性を明らかにした。 b) 黒豆の中では倒伏が少なく機械化栽培に適する黒大豆系統「東北161号」を育成するとともに、醤油用黄大豆の「たつまろ」の一部地域への普及を進めた。 |
カテゴリ | 加工適性 機械化 水田 大豆 DNAマーカー 抵抗性 抵抗性遺伝子 品種 らっかせい 輪作 わい化 |