| タイトル | パン用秋まき小麦「キタノカオリ」の良質安定栽培法 |
|---|---|
| 担当機関 | 北海道立中央農業試験場 |
| 研究期間 | 1999~2003 |
| 研究担当者 |
建部雅子(北農研) 古賀伸久(北農研) 佐藤 仁 佐藤康司 佐藤導謙 中津智史 辻 博之(北農研) 東田修司 |
| 発行年度 | 2003 |
| 要約 | パン用小麦である「キタノカオリ」はめん用小麦「ホクシン」に比べ耐倒伏性は あるが、低収となり易い。子実重 600kg/10a、子実タンパク含量 11.5%以上を目指した窒 素施肥法として起生期~幼穂形成期の増肥と止葉期以降の追肥を行うことが有効である。 |
| キーワード | パン用秋まき小麦、キタノカオリ、窒素施肥、耐倒伏、子実タンパク含量 |
| 背景・ねらい | 「キタノカオリ」は現在の秋まき小麦奨励品種の中では最も製パン性が高 く、道内外の実需から高品質安定生産が期待されている。本成績はパン適性の高い「キタ ノカオリ」の特性を発揮させるため子実タンパク 11.5%以上を目標に、安定多収を目指す 栽培法を、とくに既存品種であるめん用小麦「ホクシン」との比較で明らかにする。 |
| 成果の内容・特徴 | 1.「キタノカオリ」は「ホクシン」に比べ越冬前の生育が劣る。子実重は道央ではやや劣 る。子実タンパクは 1.0 ポイント程度高い。耐倒伏性が強く、窒素吸収量が 20kgN/10a 程度では倒伏しない(図1)。止葉期以降の窒素施用による増収効果が高い。 2.「キタノカオリ」の子実はα-アミラーゼ活性が高い傾向にあり、低アミロ耐性は「ホ クシン」よりも劣る。また、品質特性として、窒素施肥法が異なっても子実のタンパク 組成バランスは変わらない。子実タンパクが増加すると 60%粉の生地特性は向上し、パ ンの比容積が高くなる。 3.道央では「キタノカオリ」は播種適期(9月中旬まで)を厳守する。播種量は「ホク シン」並で良いが、播種適期内でも晩限に近い場合、播種量を 1.3 倍(340 粒/m2)程度 に増やす。窒素施肥法では穂数確保のため起生期~幼穂形成期に 3kgN/10a 程度窒素の 増肥を行う。さらに止葉期 6kgN/10a(子実タンパク上昇 1.0 ポイント)の追肥、もしく は子実タンパクが低いと予想される地域では、止葉期 3kgN/10a に加え開花期以降尿素 2%溶液の葉面散布 3 回(同 1.5 ポイント)の追肥を行う(図2、表2)。 4.道東における「キタノカオリ」の播種期・播種量は「ホクシン」に準じる。窒素施肥 量は熱水抽出性窒素を指標として窒素施肥量を設定する(表1)。子実タンパクの基準 値 11.5%以上を達成するためには「ホクシン」より 5~6kg/10a 増肥(葉面散布を含む) する。基肥窒素は 4kg/10a、起生期における窒素施肥量は 8kg/10a 程度までとし、残分 を幼穂形成期以降、止葉期頃までに施肥するが、幼穂形成期の施肥で増収効果が高く (10%程度)、子実タンパクも高まる(子実タンパク上昇 1.0 ポイント)。高タンパク化ためには開花期以降尿素 2%溶液の葉面散布 3 回(同 0.8 ポイント)を行う(表2)。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1.本品種は低アミロ耐性が弱いことから、適期収穫・乾燥に努める。 2.止葉期以降の窒素施用により成熟期は 2 日程度遅れる。 3.本試験の成果は雪腐病、立枯病などの病害、湿害により生育不良となった圃場で は窒素施用により“穂先熟”等を招くことから適用できない。 4.標準栽培した「ホクシン」で子実タンパクが 8.0%を越えない低タンパク圃場では本 栽培法によってもパン用小麦の限界許容値(10.0%)に達しないことがある。 5.2001、2002(播種)年は低温登熟で多収となった。 |
| カテゴリ | 乾燥 小麦 湿害 施肥 立枯病 播種 品種 |
| 多くの病害に適用できる拡張性を持つ病害発生予測システム |
| 二条大麦品種「アサカゴールド」の奨励品種(地域適応優良品種)採用 |
| 抵抗性品種に対するツマグロヨコバイの加害性獲得に適応度低下は認められない |