野菜・ハーブのヒアルロニダーゼ阻害活性の評価及びレモンバームにおける阻害物質

タイトル 野菜・ハーブのヒアルロニダーゼ阻害活性の評価及びレモンバームにおける阻害物質
担当機関 野菜・茶業試験場
研究期間 1999~2000
研究担当者 伊藤秀和
一法師克成
山口優一
東 敬子
東尾久雄
発行年度 1999
要約 〔要約〕種々の野菜、ハーブのヒアルロニダーゼ(アレルギーに関与する酵素)阻害活性を評価した。また、強い阻害活性を示したレモンバームから阻害物質としてロズマリン酸を単離・同定した。
キーワード ヒアルロニダーゼ(アレルギーに関する酵素)阻害活性、レモンバーム、ロズマリン酸野菜・茶業試験場 生理生態部 品質解析研究室
背景・ねらい 高齢化社会を迎え、健康の維持・増進に対する関心は極めて高くなっており、野菜、ハーブの健康維持機能が注目されている。このため、炎症時の血管透過性を増加させアレルギー反応に関与する酵素、ヒアルロニダーゼに対する野菜及びハーブの阻害活性を評価するとともに、阻害活性の高いレモンバームのヒアルロニダーゼ阻害成分を単離・同定する。
成果の内容・特徴
  1. 調査した46種のうち、22種の野菜及びハーブのエタノール抽出物に有意(P<0.05)なヒアルロニダーゼ阻害活性が認められる。特に、レモンバームなどのシソ科ハーブは顕著に阻害する(表1)。
  2. レモンバームから単離・同定したロズマリン酸の50%阻害濃度は、約200μMである(図1、図2)。
  3. シソ科ハーブには高濃度のロズマリン酸が含まれている(Lamaisonら、1990)ことから、シソ科ハーブの阻害作用にはロズマリン酸が深く関与していると考えられる。
成果の活用面・留意点
  1. アレルギーを低減する機能性食品としてのシソ科ハーブ類の利用、ロズマリン酸などを含有するアレルギー低減化食品の開発に応用できる。
  2. 本研究で得られた評価結果の活用にあたっては、さらに動物実験によるin vivoでの評価が必要である。
図表1 227626-1.gif
図表2 227626-2.gif
図表3 227626-3.gif
カテゴリ しそ 機能性食品 レモンバーム

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