黄肉色サツマイモに含まれるカロテノイド

タイトル 黄肉色サツマイモに含まれるカロテノイド
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究期間 2006~2010
研究担当者 甲斐由美
石黒浩二
吉永 優
吉元 誠
発行年度 2010
要約 黄肉色サツマイモの色素主成分はβ-カロテン5,8;5’,8’-ジエポキシドとβ-クリプトキサンチン5’,8’-エポキシドである。含まれる複数のカロテノイド成分は橙肉色サツマイモと共通であるが、成分割合と総含量が大きく異なる。
キーワード サツマイモ、β-カロテン、β-クリプトキサンチン、エポキシド
背景・ねらい サツマイモの肉色は、白、黄、橙および紫など多彩である。橙色サツマイモの色素主成分はβ-カロテン、紫色サツマイモの色素主成分はアントシアニンであり、これらの色素成分の機能性効果も多数報告されている。しかし、需要の大部分を占める黄肉色サツマイモの色素成分に関する報告はほとんどない。そこで、黄色に関わる成分を同定し、その特性を評価する。
成果の内容・特徴
  1. 黄肉色サツマイモには複数のカロテノイド成分が存在する。橙肉色サツマイモと成分は共通であるが、その成分割合と総含量が大きく異なる(図1、表1)。
  2. 黄肉色サツマイモのカロテノイドの主成分はβ-カロテン5,8;5’,8’-ジエポキシドとβ-クリプトキサンチン5’,8’-エポキシドである(図1、2)。
  3. イポメアキサンチンA, C1およびC2は黄肉色サツマイモから単離された新規のカロテノイド成分であり、橙肉色サツマイモにも含まれる(図1、2)。
  4. 黄肉色サツマイモの総カロテノイド含量は、肉眼による肉色判定をよく反映しており、肉色判定の参考値となる(表1)。
  5. β-カロテン5,8;5’,8’-ジエポキシドとβ-クリプトキサンチン5’,8’-エポキシドのラジカル消去能はβ-カロテンより低く、イポメアキサンチンAのラジカル消去能はβ-カロテンと同等である(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 本成果はサツマイモやサツマイモ加工食品を扱う企業等により活用できる。
  2. 総カロテノイド含量は黄肉色サツマイモの肉色判定の参考値として利用できる。
  3. サツマイモ品種や系統の特性(肉色)評価において、カロテノイドの成分組成は黄~橙肉色の色調解析に利用できる。
図表1 234805-1.png
図表2 234805-2.png
図表3 234805-3.png
図表4 234805-4.png
カテゴリ 加工 機能性 品種

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