| タイトル |
放射性セシウムを含む玄米粒認証標準物質 |
| 担当機関 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 |
| 研究期間 |
2012~2012 |
| 研究担当者 |
濱松潮香
川本伸一
松倉 潮
五十部誠一郎
等々力節子
内藤成弘
奥西智哉
木村啓太郎
柚木 彰
海野泰裕
三浦 勉
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| 発行年度 |
2012 |
| 要約 |
食品中の放射能濃度測定の信頼性向上に貢献するために、国際規格に従った仕様で生産した、基準値よりわずかに低い濃度の放射性セシウムを含む玄米粒を用いた放射能濃度測定用の認証標準物質であり、頒布が開始されている。
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| キーワード |
放射性セシウム、玄米、認証標準物質、国際規格、品質管理
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| 背景・ねらい |
厚生労働省は、2011年3月に定めた食品中の放射性物質の暫定規制値からより一層の食品の安全と安心を確保するため、放射性セシウム(134Cs+137Cs)に関して食品衛生法で新しい基準値を定め、2012年4月1日から施行している。一般食品の放射性セシウムの基準値は100Bq/kgと暫定規制値の1/5となっている。 より厳しい基準値の施行に伴い、放射能分析の品質管理が益々重要となっている。品質管理のための基準値に近い放射性セシウム濃度の標準物質の入手が困難であることから、特にニーズが高いと考えられる玄米を原料とした放射性セシウム分析用認証標準物質の開発と頒布を目指したものである。
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| 成果の内容・特徴 |
- 放射性セシウム分析用認証標準物質は、独立行政法人産業技術総合研究所(産総研)の計測標準総合センターとの共同研究の成果である。同センターは、放射能の国家計量標準を維持し、放射能標準を供給するとともに、放射能の高精度測定法を開発しており、さらに国家計量標準にトレーサブルな認証標準物質の頒布を行っている。
http://www.nmij.jp/service/C/ - 作製に当たっては、標準物質生産に関する国際規格であるISOガイド34およびISOガイド35ならびに試験所や校正機関が有するべき能力を定めた国際規格であるISO/IEC17025に従っている。
- 2011年産の玄米90kg(放射性セシウム濃度が約80Bq/kg)を粒のままよく混合し、均質化した。標準物質候補試料として、この均質化した玄米粒を81gずつ(平均値81.00g、相対標準偏差0.021%)ポリプロピレン製測定容器(U8容器、外径55mm、高さ55mm)600個に、高さ5cmで充填し、25kGyのγ線照射により滅菌処理することで、防カビ・防虫処理を施している(図1)。なお、U8容器は、(公社)日本アイソトープ協会から頒布されている標準ガンマ体積線源で使用されている測定容器であることから、標準ガンマ体積線源と同様な幾何学条件での測定が可能である。
- 標準物質候補試料の中から無作為にサンプリングした12個の試料の放射能測定値のばらつきは相対標準偏差で3%程度であり、均質である。表1に示した本標準物質の放射能濃度の認証値は、産総研のゲルマニウム半導体検出器を用いて行った放射能測定により得られた値から決定している。
- この認証標準物質を測定することで、基準値レベルの放射能濃度の測定において、その測定値が正しく測定・評価できていることの確認ができる。なお、農林水産省食料産業局長通知「食品中の放射性物質に係る自主検査における信頼できる分析等について(平成24年4月20日付け、24食産第445号)」では、信頼できる分析の要件として、分析者の内部精度管理(標準試料の測定値を定期的に確認すること)が示されている。
- 参考値であるが、この標準物質に含まれる天然放射性核種である40Kの放射能濃度は72Bq/kgである。
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| 成果の活用面・留意点 |
- 普及対象:国や地方自治体、公設試験研究機関、地方衛生研究所、登録検査機関、民間検査会社、民間企業等の農産物や食品の放射能検査機関あるいはその担当部署
- 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:全国、2012年度は600個を生産
- その他:2012年8月31日より(独)産業技術総合研究所計量標準総合センターから頒布を開始し、2013年2月までに160個以上を頒布。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 研究内容 |
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/nfri/2012/510b0_04_76.html
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| カテゴリ |
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