タイトル | β-グルカンを多く含む大麦粉用二条裸麦品種「ビューファイバー」と「ワキシーファイバー」 |
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担当機関 | (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 次世代作物開発研究センター |
研究期間 | 2000~2018 |
研究担当者 |
柳澤貴司 吉岡藤治 塔野岡卓司 青木恵美子 平将人 河田尚之 吉田めぐみ |
発行年度 | 2018 |
要約 | 両品種はlys5.hを有し、「ユメサキボシ」より整粒重が低く穀粒がしわ粒で外観品質が劣るが、食物繊維のβ-グルカンを従来品種の2倍以上含む。これらの大麦粉を利用してうるち性の「ビューファイバー」は菓子等、もち性の「ワキシーファイバー」は麺等に加工・販売されている。 |
キーワード | 二条ハダカムギ、β-グルカン、食物繊維、シリアル、大麦粉 |
背景・ねらい | 大麦穀粒には、他の穀物よりも多くの食物繊維が含まれており、特に胚乳細胞壁多糖のβ-グルカンは、血糖値上昇抑制、内臓脂肪面積低減といった健康機能性があることが報告されている。このβ-グルカンを多く含む品種をシリアルや、大麦粉として加工利用すれば、粒だけでなく既存の小麦粉製品に少量を混合するだけで外観や食感・食味を損ねることなく機能性成分を付加できるため、極めて有用で粉体としての利用価値が高まる。そこで大麦の新規需要開拓のため、β-グルカンを既存品種よりも多く含む品種を育成する。 |
成果の内容・特徴 |
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成果の活用面・留意点 |
「ビューファイバー」は利用許諾件数4件(種子販売会社含む)、「ワキシーファイバー」は1件。両品種は12道県・延べ約30生産者で合計20ha以上に達する。栃木県足利市では耕作放棄地解消として「ビューファイバー」が利用され、数年以内に40ha規模(生産100t)を目指している。両品種ともに産地品種銘柄申請予定である。 3. その他:両品種の利用拡大のため20回以上の展示会に対応し、業者とも連携して消費者への普及活動を継続的に実施した。両品種の特徴や機能性成分β-グルカンを訴求する30件以上のセミナーを実施した。両品種を用いた研究成果のPR用パンフレットは農研機構ウエブサイトhttp://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/publication/pamphlet/kind-pamph/083046.htmlからダウンロードできる。なお両品種ともに関東以西の温暖地が栽培適地であるが、出芽不良になりやすいので適期またはやや早めに播種する。播種が遅れる場合は播種を増やして出芽数を確保する。
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研究内容 | http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/nics/2018/18_025.html |
カテゴリ | うどんこ病 大麦 加工 機能性 機能性成分 小麦 出芽不良 しわ粒 抵抗性 播種 はだか麦 品種 良食味 |