i.寒冷・積雪地域における露地野菜及び花きの安定生産技術の開発

課題名 i.寒冷・積雪地域における露地野菜及び花きの安定生産技術の開発
課題番号 2009013846
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,東北研,寒冷地野菜花き研究チーム
協力分担関係 岩手農研
宮城農総研
秋田農技セ
全農
青森農総研
石川県立大学
滋賀県立大学
青森農総研
福島農総セ
弘前大学
研究期間 2006-2010
年度 2009
摘要 1)はくさいの露地越冬どり向け品種の育成では、晩秋播き露地栽培において、晩抽性、越冬性、結球性に着目して個体選抜と後代採種を行った。また、開花関連遺伝子発現パターンを調査し、晩抽性の育種素材と選抜系統が、同じ開花関連遺伝子を保有している可能性を示した。2)心止まり性クッキングトマト・加工用トマト系統の試験では、年1作の露地または雨よけ地床栽培を想定した熟期が早い有望個体を選抜して自殖後代を採種した。ジュース加工適性の予備試験の結果、これらは良好な品質を持っていることが明らかになった。また、選抜系統を密植栽培して、10t/10a 近い多収が得られた。養液低段栽培用「トマト盛平1~3号」の系適・特検(1年目)を実施し、標準品種を上回る評価を得た。心止まり性で熟期の異なる系統間のF2では、収穫期間が長くなることを明らかにした。クッキングトマトの家庭内消費拡大を促すには、ホールトマトと用途が競合せず、加熱調理特性が発揮されるメニュー提案が重要であることを明らかにした。3)低硝酸ほうれんそう選抜では、「盛岡1号」の特性検定を全国の複数の試験場所において実施した。場所と品種で二元配置分散分析を行った結果、「盛岡1号」の硝酸含量は有意に低かった。 4)氷点下貯蔵苗を利用したねぎの越冬作型には、品種「春扇」が適しており、また氷点下貯蔵前の苗乾燥の必要性を明らかにした。ねぎの分げつ性の品種間差は、GA感受性の違いによることを示すとともに、本圃で株間を広く栽培することにより分げつ性を低下させる選抜効果があることを示した。5)夏秋ぎく「岩の白扇」では、破蕾期からの再電照で開花が遅れることを明らかにし、小花形成前期から5日間の温度条件で花序構成が制御されることを示した。また、7~9月のミスト処理により気温は平均1.0℃低下し、一部の品種で開花が早まり、奇形花及び黄斑症は抑制されることを明らかにした。6)にんにくについては、高温・低湿度条件での急激な乾燥はくぼみ症の発生を助長し、夜間に加温しないテンパリング乾燥はこれを抑制することを確認した。また、くぼみ症の発生には乾燥時の温度とともに湿度が大きく影響することを明らかにした。高温処理のうち、他の時期に比べて発根抑制効果の劣る9月~11月の処理では、発根抑制に最も効果的な温度は43℃であり、効果の発現には少なくとも9時間以上の処理が必要であった。7)二酸化炭素施用により、ゆりの乾物蓄積が最大2倍に増加し、切り花品質とりん茎肥大が向上することを明らかにした。8)キュウリホモプシス根腐病の萎凋を低減させる微生物資材を見出したが、罹病個体の蒸散速度は改善されなかった。罹病きゅうり苗では、導管液の出液速度が著しく低下すること、導電率や硝酸イオン濃度が上昇すること、耐病性の高いかぼちゃ台木個体では接種後の出液速度が比較的高くなることを明らかにした。9)リンドウ「こぶ症」について、発症した組織において抗酸菌抗血清に反応する主な物質は、たんぱく質ではなく糖ペプチド脂質(GPL)であると推定した。また、このGPLは健全リンドウからも検出されるが、発症株ではそれが宿主組織に強く固着していることを示した。
カテゴリ 育種 加工 加工適性 かぼちゃ 乾燥 きゅうり 消費拡大 水田 台木 トマト にんにく ねぎ 根腐病 はくさい 品種 ほうれんそう ゆり 輪作 りんどう

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