課題名 | a.直播適性に優れた高生産性飼料用稲品種の育成 |
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課題番号 | 2009013850 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,作物研,低コスト稲育種研究チーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,低コスト稲育種研究北海道サブチーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,東北研,低コスト稲育種研究北海道サブチーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,低コスト稲育種研究北陸サブチーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,近農研,低コスト稲育種研究近中四サブチーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,九州研,低コスト稲育種研究九州サブチーム |
協力分担関係 |
山形農総研セ 福島農総研セ 山形大学 山形農総研セ 福島農総研セ 秋田県立大 岩手農研セ 秋田農技セ 宮城県農業・園芸総合研究所 宮城県畜産試験場 |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2009 |
摘要 | 子実収量、TDN収量及び病害虫抵抗性等を評価し、各地域に適した稲発酵粗飼料用品種と飼料用米品種の育成を進めた。また、バイオエネルギー素材に適した有望系統の評価を進めた。1)北海道向きの稲発酵粗飼料・飼料用米兼用として「北海310号」を品種登録申請した。「北海310号」は「きたあおば」より晩生で、いもち病抵抗性と耐冷性が比較的強く、耐倒伏性に優れ、玄米収量は「きたあおば」より20%以上多収である。黄熟期における稲WCSのTDN収量は、冷害年を含む3カ年平均でも目標値である9t/haを越えた。2)温暖地向けには、極早生で、全乾物収量と子実収量が高い「北陸飼209号」を品種登録申請した。この品種は埼玉県での普及が見込まれ、熟期の異なる稲発酵粗飼料用品種との組合せで熟期分散を図り、刈り遅れによるサイレージの品質低下を防ぐことができる。3)子実の割合が低く、茎葉多収で、耐倒伏性に優れる「中国飼198号」を稲発酵粗飼料用として品種登録申請した。糖含量が高いことによる良質な稲WCS生産及び未消化籾排せつの減少による消化性の向上が期待できる。4)多収糯系統「関東糯243号」については、米菓等加工用糯米としての利用が期待され、中課題番号311aで新品種候補系統として検討することとした。なお、「奥羽409号」と「奥羽410号」は引き続き飼料用米としての検討を継続する。その他、 新配付系統として、稲発酵粗飼料・飼料用米兼用の「北海糯316号」、「北陸飼239号」、稲発酵粗飼料向きの「北海317号」、「奥羽飼414号」、「関東飼糯254号」、「関東飼255号」、「中国飼205号」を開発した。5)新潟県におけるバイオエタノール用としての「北陸193号」を農林認定申請した。この品種の現地実証試験では、低温・日照不足のため20年より収量は低下したが、作付された260haの平均粗玄米収量は698kg/10aであった。6)新潟県が「コシヒカリBL」と同じ外国稲由来のいもち病真性抵抗性遺伝子を有する品種の栽培を制限する方針を示したことに対応し、特殊ないもち病真性抵抗性遺伝子を持たず、いもち病ほ場抵抗性が比較的強い多収系統として、東北中南部以西向きの「北陸184号」を品種登録申請した。新潟県の中山間地向けのバイオエタノール用や飼料用等の新規需要米としての利用が期待される。 なお、「北陸218号」については、米飯加工適性に関する検討を中課題番号311aで進めることとした。 |
カテゴリ | いもち病 害虫 加工 加工適性 飼料用米 飼料用作物 新品種 中山間地域 抵抗性 抵抗性遺伝子 凍害 品種 |