f.寒地・寒冷地特産作物の優良品種の育成及び利用技術の開発

課題名 f.寒地・寒冷地特産作物の優良品種の育成及び利用技術の開発
課題番号 2010014910
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,寒地地域特産研究チーム
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,東北研,寒冷地特産作物研究チーム
協力分担関係 長崎県総合農林試験場
鹿児島県農業開発総合センター大隅支場
カルビーポテト株式会社馬鈴薯研究所
道立北見農試
愛知県農業総合試験場
研究期間 2006-2010
年度 2010
摘要 馬鈴しょについては、1)チップ用系統「北海102号」、「北海104号」の貯蔵中のチップカラーの変化を調査し、4月までは「北海104号」が、それ以降は「北海102号」が貯蔵性に優れることを明らかにした。赤肉の「勝系28号」は「ノーザンルビー」よりアントシアニン含量が多く、30%程度多収であった。また、そうか病抵抗性を有しチップ品質も優れる「勝系29号」を新たに選抜した。2)ハンドリング条件として、収穫時の地温が高いと貯蔵初期の糖量増加程度が高いこと、収穫時の打撲や貯蔵温度への急速な温度低下は貯蔵後期の糖量増加につながること、打撲や温度への反応には品種間差があることを明らかにした。また、主要6品種について品種別の最適貯蔵温度と使用時期を策定した。 たまねぎ・かぼちゃおよび果樹等については、1)たまねぎでは、「北交1号」は中晩生、「北交2号」は中早生で、収量性は「北もみじ2000」と同等、品質も同等以上であり、縦径が長いことから加工適性は高いものと判断された。「月交24号」は中生で、総収量は「クエルリッチ」と同等であるが、ケルセチン含量は「クエルリッチ」より多く、有望であると判断された。2)かぼちゃでは、「北渡交1号」、「北渡交2号」とも生育初期の短節間性が認められ、「北渡交1号」は大果で、総収量、規格内収量も「えびす」の1.4~1.5倍で、果肉も厚かった。「北渡交2号」は2.3kg程度で、総収量、規格内収量は「えびす」と同程度であるが、果肉が厚く、Brix、乾物率は高く、粉質で品質は良好であった。短節間性の「TC12」は「みやこ」と同様の早生で、収量は多く、「TC2A」より早熟性を示した。3)西洋なしでは、早生・大果で外観と食味が優れる「札幌1号」を新品種候補として育成した。また、耐寒性を有し大果で良食味のブルーベリー「ケラアンブルー」、「エピルカブルー」を品種登録出願した。4)球根花きでは、採花本数が多く切り花特性に優れる黄赤色花のアルストロメリア「札系59号」、「札系60号」、花序が大きく赤紫色花で切り花に適するアリウム「札幌3号」を開発した。また、アリウム「札幌1号」の花被にはデルフィニジンをアグリコンに持つ分子量1381の巨大な新規アントシアニンが存在することを明らかにした。 そばについては、1)「東北1号」は生産力検定試験において収量は標準・比較品種並み、千粒重と容積重は標準・比較品種より相当大きく、大粒で外観に優れ、倒伏が少なかった。以上から「東北1号」を品種登録出願することとした。 なたねについては、1)予検に供試した系統から寒冷地向けのダブルロー3系統、オレイン酸が高い1系統について、「厨系304~307」として選抜した。しかし、22年度中の品種登録出願には至らなかった。 はと麦については、1)はと麦「東北4号」は標準品種「はとじろう」と比較して、直播栽培では成熟期が1~6日極早生、草丈が17~21cm短い極短稈、収量は直播栽培では5~10%多収であった。ことから、「東北4号」を品種登録出願することとした。 地域特産作物の機能性評価においては、1)はと麦種子のたんぱく濃縮物を混合した飼料を摂食した糖尿病マウスは、種子の場合と比較して脂質代謝改善等の効果が顕著であった。したがって、はと麦の抗糖尿病効果には、種子中たんぱくの寄与が示唆された。はと麦等の抗酸化性(ORAC法)に品種間差が認められた。
カテゴリ アリウム アルストロメリア 加工適性 かぶ かぼちゃ カラー 寒地 機能性 直播栽培 新品種 西洋なし 耐寒性 たまねぎ 抵抗性 なたね 評価法 品種 ブルーベリー 良食味

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