カリウムの施肥量を抑制した条件で多収イネを栽培すると土壌中に難分解性炭素が蓄積
要約 カリウムの施肥量を抑制し、多収イネが土壌鉱物のカリウムを吸収する条件では、カリウムと同時に鉱物から溶出するアルミニウムと土壌中の炭素が速やかに結合して、微生物の分解を受けにくい難分解性の炭素が...
ホルスタイン種去勢肥育牛においてアミノ酸バランス改善飼料給与によって窒素排せつが削減される
要約 配合飼料の粗タンパク質含量を下げて、バイパスアミノ酸を添加するアミノ酸バランス改善飼料をホルスタイン種去勢肥育牛に給与すると、飼養成績に影響なく、ふん尿への窒素排せつを15%以上削減可能である。 ...
予測を含む気象データを利用した水稲、小麦、大豆の栽培管理支援システム
要約 気象情報と利用者が登録した作付け情報から、発育ステージを予測するとともに、適切な追肥量や施用時期、病害の予測情報等の栽培管理支援情報をインターネット経由で届ける農業情報システムである。農業気象...
家畜尿汚水浄化処理に関する実測に基づく精緻化された温室効果ガス排出係数
要約 養豚、乳用牛の浄化処理における温室効果ガス排出量を実施設で実測し、その排出係数を精緻化した。N2O排出係数は現行係数5%の半分程度で、汚水浄化処理に伴う全国の温室効果ガス排出量算定値は従...
酸味が少なく外観良好なパッションフルーツ新品種「サニーシャイン」
要約 パッションフルーツの新品種「サニーシャイン」は、果皮につやがあり外観が良好な上、高温期でも着色不良果の発生が少ない。また、収穫直後でも果実...
要約 水源地帯を覆う森林の蒸発散量は、利用可能な水資源量の把握に欠かせない情報です。そこで、日本の多様な気候帯に分布する森林の蒸発散量を統一的かつ簡易に推定する手法を開発しました。 背景・ねらい 日本...
大気 CO2 濃度の上昇はコメの品質を低下させるが 高温耐性品種ではその影響が小さい
要約 大気 CO2 濃度が高い条件では、白未熟粒が多発し、品質の指標である整粒率が大幅に低 下しました。その程度は高温年で大きく、将来の高 CO2 ・高温環境では品質の低下が懸念 されます...
将来予測からみた森林分野の地球温暖化緩和策 ―木材利用が重要―
要約 森林・林業・木材利用を通して温室効果ガス排出削減・吸収対策を検討することができる森林セクタ炭素統合モデルを開発し将来予測を行ったところ、森林による吸収と並んで木材利用による排出削減が重要である...
多収品種タカナリの高 CO2濃度環境における子実の成長特性 ~ 高 CO2濃度で増収に寄与する一要因 ~
要約 多収品種タカナリでは、通常なら充実しないような弱勢籾の成長が、高 CO<sub>2 </sub> 濃度で大き く促進され、増収に貢献することがわかりまし...
バイオマス高生産樹木を作る -組換えによる植物ホルモン合成酵素の活性化-
要約 植物の成長を制御する植物ホルモンのジベレリンを合成する機能を強化した組換えポプラを作出しました。この組換えポプラでは地上部のバイオマス生産量が増加し、成長が促進されました。 背景・ねらい 樹木は...
要約 精英樹のF1検定林から、成長や材質に優れかつ雄花着花量も少ないエリートツリー(第2世代精英樹)を開発し、この中から特定母樹が指定されました。 背景・ねらい 第1世代精英樹の中でも優良なも...
高CO2濃度によるイネ葉身の光合成増加は高水温条件で抑制される -開放系大気CO2増加と水地温上昇処理の実験から-
要約 約50年後に想定される高CO2(現在+200ppm)条件で水温を2℃上昇させた実験から、温暖化条件では、イネの窒素吸収は盛んになりますが、生育後半になると葉身窒素が低下し、高CO2濃度に...
有機質疎水材を活用した農地下層への炭素貯留ポテンシャルの全国評価
要約 有機質疎水材の目安の耐用年数15年後の推定炭素残存率は、モミガラ<バーク堆肥<木材チップ<木炭で、南北の地域差も大きい。日本の暗渠を各疎水材で整備した時の15年後の炭素貯留量は、モミガラ4千C...
鶏ふん乾燥処理実施設の温室効果ガスの測定により精緻化された排出係数
要約 鶏ふん乾燥処理実施設の温室効果ガス排出量の評価が、農家作業に支障ない測定機材の設置で可能である。メタン排出は鶏ふん有機物の0- 0.25 % (gCH4/g有機物)であり一酸化二窒素排出は鶏ふん窒素...
多収性イネ品種「タカナリ」の高い光合成能力は高CO2濃度条件でも発揮される
要約 多収性品種の「タカナリ」は、高CO2濃度条件においても「コシヒカリ」に比べて高い光合成速度を示したことから、将来想定される高CO2濃度条件においても多収を得るための有望な...
水稲の光合成速度と気孔開度の比例関係は野外群落条件でも成立する ―水田の水利用や収量の予測に貢献―
要約 これまで個葉を対象とする室内実験で確認されていた光合成速度と気孔開度の比例関係が、野外の群落条件下においても時間や季節によらず成立することを、水稲群落の精緻なガス交換計測によって初めて明らかに...
水田の窒素動態の予測精度の向上には大気と地表のガス交換の再現性が鍵となる
要約 水田の窒素動態の予測を目指し、つくば市真瀬の水田における観測値などを用いて、土壌-イネ過程と大気-水田交換過程に重点をおく2つのモデルを検証しました。その結果、大気と地表のガス交換の再現性が予...
衛星からのレーザー観測と高分解能衛星画像により熱帯林の構造とバイオマスを測る
要約 熱帯林での森林劣化を広域で把握するため、衛星からのレーザー観測による森林の3次元構造をとらえる手法と、高分解能衛星画像を用いて広域で森林バイオマスを推定する手法を開発しました。 背景・ねらい 熱...
高CO2濃度によるコメの増収効果は高温条件で抑制される-岩手と茨城で実施したFACE実験から予測、品種による違いも確認-
要約 国内の2地点におけるFACE(開放系大気CO2増加)実験の結果、高CO2濃度によってコメの収量は増加しましたが、その効果は高温条件で低下することが分かりました。また、高CO2
温暖化研究のために、農耕地を代表するアメダス気象観測点として「農耕地モニタリング地点」を選定
要約 農耕地率や都市化率などを指標として観測点周辺の土地利用を考慮することにより、全国のアメダス観測点の中から、例えば農耕地率が25~50%以上で周辺都市化率が5~15%のように、それら指標が各県の平均に...