ポテトチップ用ばれいしょ新品種候補系統「P982」

タイトル ポテトチップ用ばれいしょ新品種候補系統「P982」
担当機関 北海道立中央農業試験場
研究期間 1998~2000
研究担当者 吉良賢二
越智弘明
土屋俊雄
佐藤導謙
角野晶大
竹内 徹
向原元美
宮本裕之
長尾明宣
南 忠
沼尾吉則
品田裕二
前野眞司
松永 浩
沢口敦史
伊藤 武
萩田孝志
森 元幸
高田明子
小林 晃
発行年度 2000
要約 ばれいしょ「P982」は、長期低温(6℃)貯蔵後でも還元糖含有率が高まらない難糖化性を有し、ポテトチップカラーが優れる。またジャガイモシストセンチュウ抵抗性を有する。
背景・ねらい ばれいしょを用いた油加工食品の多くを占めるポテトチップには、「トヨシロ」及び「農林1号」が多く使われているが、これらの品種は低温で貯蔵した場合、貯蔵中に還元糖含有率が高まり、油加工時に製品の色を劣化させる。このため比較的高温で貯蔵されているが、この場合貯蔵中の芽の伸長や原料の減耗などのロスが大きく、低温貯蔵でも還元糖含有率が高まらない難糖化性品種が切望されている。近年、難糖化性品種として「ホワイトフライヤー」が品種登録され、「ノースチップ」及び「スノーデン」が奨励品種となったが、いずれも収量性が劣り、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性を持たないなどの欠点を有していた。
成果の内容・特徴
  1. 低温貯蔵(6℃)でも還元糖含有率が高まらない難糖化性を有し、翌年5月まで加温処理なしでもチップカラーが優れる(図1)。
  2. 難糖化性の奨励品種候補としては初めてジャガイモシストセンチュウ抵抗性を有する。
  3. 平成3年に北海道農試で早生・難糖化性の「島系560号」(後の「ホワイトフライヤー」)を母、中生・大粒・多収の「島系558号」(後の「さやか」)を父として交配され、翌年以降ホクレン農業協同組合連合会で選抜された。「P982」は中生で中以上いも重はほぼ「トヨシロ」並である。でん粉価は「トヨシロ」並からやや低い(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 「農林1号」及び「トヨシロ」の一部に置き換え、北海道一円に普及する。
  2. 大いもでは「トヨシロ」同様に中心空洞が発生することがあるので、多肥や疎植を避ける。

平成12年度北海道農業試験会議成績会議における課題名および区分
課題名:ばれいしょ「P9822」(普及奨励)
図表1 212241-1.jpg
図表2 212241-2.jpg
カテゴリ 加工 カラー 新品種 抵抗性 ばれいしょ 品種

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