課題名 | i.寒冷・積雪地域における露地野菜及び花きの安定生産技術の開発 |
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課題番号 | 2010014835 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,東北研,寒冷地野菜花き研究チーム |
協力分担関係 |
岩手農研 青森産技セ 石川県立大学 滋賀県立大学 秋田農技セ 山形農総研 福島農総セ 宮城農総研 弘前大学 北海道大学 |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2010 |
摘要 | はくさいの露地越冬どり向け品種の育成では、1)新作型の開発では、既存品種が早期抽だいする中、選抜系統は極晩抽性を示した。2)極晩抽性について、有望な選抜マーカーとなる可能性のある配列を見出した。心止まり性クッキングトマト・加工用トマト系統の試験では、1)低段密植向き「盛平1号」は品種登録出願候補に挙げ、加工用早生「盛平4号」は品種化に向けた試験を開始した。2)早晩性は異なるが果実形質などが類似した系統間のF2を用いた現地試験において、果実形質は大きく分離せず収穫期が分離するために長期収穫のできる可能性を21年度に引き続いて示した。低硝酸ほうれんそうの選抜では、1)「盛岡1号」の硝酸含量を、21年度に引き続いて3カ所で栽培調査し、うち1カ所においては3回播種した中で2回は硝酸含量が低かった。残り2カ所については、分析中である。冬期の簡易施設栽培では、1)側壁を白マルチで覆った半地下で、厳寒期にチューリップの無加温栽培が可能であった。2)慣行のアスパラガス促成栽培において、もみ殻培地の撤去作業に要する時間は土と比較して約3割短くなった。ねぎの作型開発では、1)氷点下貯蔵苗の活着が予想外に低く、計画していた大部分の検討ができなかった。2)-2.8℃での苗貯蔵は、定植後の活着を著しく阻害した。活着率を決定する境界点は、貯蔵温度-1.4℃と-2.8℃との間にあることが明らかとなった。きくの開花調節技術では、1)ミスト散布で気温を低下させることにより、開花促進や黄斑症状の発生抑制が可能であった。2)発蕾からの再電照によって開花を遅らせることができ、その程度には品種間差があった。3)管状花の発生における温度反応には、品種間差があることを明らかにした。にんにくの品質保持技術の開発では、1)夜間無加温、昼温34℃前後のテンパリング乾燥が氷点下貯蔵したりん茎の品質保持に有効なことを示した。2)出庫後の発根・萌芽を抑制する高温処理について、10月から翌年6月までの出庫時期に対応した時期別の処理条件を選定した。ゆりの光合成と乾物生産の研究では、1)生育初期の強遮光が切り花長を増加させること、生育後期の遮光除去や二酸化炭素施用が、乾物蓄積を促進して切り花重を増加させることを明らかにした。2)二酸化炭素施用時、栽培床に側方カバーをすることによって濃度が高まる効果を認めた。3)軽量なスギ樹皮培地によって、鉢物花きを生産する技術を確立した。きゅうりホモプシス根腐病の防除では、1)転炉スラグ資材は、かぼちゃ台に接ぎ木したきゅうり苗が罹病した際の水分生理活性指標の低下を抑えた。2)台木と微生物資材による萎凋症状の抑制は、ほ場試験において発症せず、検証できなかった。りんどう「こぶ症」の原因究明では、1)免疫染色の特異性を上げて観察したところ、本症状を示す組織内に直径数μmの顆粒状物質(微生物)を検出した。これにより、抗酸菌群細菌が発症に関与する可能性を示した。 |
カテゴリ | アスパラガス 加工 かぼちゃ 乾燥 きく きゅうり 栽培技術 施設栽培 水田 台木 チューリップ 接ぎ木 トマト にんにく ねぎ 根腐病 はくさい 播種 品質保持 品種 防除 ほうれんそう ゆり 輪作 りんどう |