受精・妊娠機構の解明と調節による雌牛の繁殖性向上技術の開発

課題名 受精・妊娠機構の解明と調節による雌牛の繁殖性向上技術の開発
課題番号 2011017535
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,畜草研,家畜育種繁殖
協力分担関係 家畜改良センター
宮城県畜試
福島県農総セ畜産研
茨城県畜産セ
群馬県畜試
埼玉県農総研セ畜産研
千葉県畜総研セ
神奈川県農技セ畜技所
静岡県畜技研
愛知県農総試
研究期間 2011-2015
年度 2011
摘要 発情微弱化要因の解明と発情発現の明瞭化方策については、a)乳牛では、泌乳初期の乳量増加率が高いと発情発現が遅れ、泌乳初期乳量の立ち上がりが早いと発情発現が早まり、発情発現及び初回授精が早いと泌乳持続性が高くなる関係を確認した。一方、肉牛では、発情持続時間の短い牛が増えており、通常の観察法では発情見逃しの危険性が高まっていることを示した。b)分娩後2~4回次発情周期でのプロスタグランジン、安息香酸エストラジオール及びGnRH製剤を用いた発情、排卵誘起処置により、15頭中14頭で明瞭な発情徴候を認め、処置後の人工授精により10頭の受胎に成功した。また、腟温による発情発見条件は、前日同時刻から0.3℃以上の上昇が3時間以上継続したときを発情と定義した場合、発情発見率が高くなり、発情検出時刻から授精適期を正確に推定できることを明らかにした。 妊娠維持機構の解明と妊娠のモニタリング指標の策定については、a)ウシ末梢単核球中インターフェロン誘導遺伝子(ISG)15発現量は、子宮内に投与したインターフェロン(IFN)τ量と正の相関を示すことを明らかにした。また、胚移植における不受胎-発情周期延長牛は、ISG15遺伝子発現量増加が比較的少ないことが分かり、胚死滅の一因となる胚の成長遅延、生育不全を反映している可能性を示した。b)発情後16?19日はいずれの日においてもオキシトシン感受性を有していたが、日数の経過に伴い感受性が高くなり、発情後17~19日は同様な反応性を示したことから、受胎性評価の適用期間としては発情後17~19日が適していることを明らかにした。 黄体機能の賦活による受胎率向上技術については、体外受精胚由来栄養膜小胞の緩慢凍結法において、凍結前の人為的シュリンク操作により融解後の生存性が高まることを明らかにした。 抗酸化機能性物質等を活用した繁殖性改善技術については、デキサメタゾン及びプロスタグランジンを用いて分娩誘起した牛に対し、胎子娩出後の胎盤剥離誘導シグナル物質(オキソアラキドン酸)の投与時間と回数の違いによる胎盤排出時間の短縮効果について検討を行い、後産停滞を起こさないホルスタイン初産牛の分娩誘起法を開発した。
カテゴリ 育種 機能性 飼育技術 受胎率向上 肉牛 乳牛 繁殖性改善 モニタリング

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