f.寒地・寒冷地特産作物の優良品種の育成及び利用技術の開発

課題名 f.寒地・寒冷地特産作物の優良品種の育成及び利用技術の開発
課題番号 2008010650
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,寒地地域特産研究チーム
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,東北研,寒冷地特産作物研究チーム
協力分担関係 カルビーポテト
森産業
北海道大学
青森県畑作園芸試験場
南九州大学
東京家政学院短期大学
北海道立中央農業試験場
東京大学
鹿児島県農業試験場
北海道種馬鈴しょ協議会
研究期間 2006-2010
年度 2008
摘要 馬鈴しょについては、1)長期貯蔵性を有しチップ品質が優れる「北海102号」やジャガイモシストセンチュウ抵抗性を有しフライ適性が高い赤肉の「勝系25号」を選抜した。2)収穫時のでん粉価が中位のものでは貯蔵中の還元糖が増加しにくいこと、貯蔵中の温度低下は酸性インベルターゼ遺伝子の発現を誘導するが、その反応は品種により大きくことなること、長期貯蔵後に萌芽した芽をトリミングする作業効率は品種によって異なり、芽の伸長形態等に影響されることを明らかにし、品種ごとのハンドリング、貯蔵条件の策定を試みた。 たまねぎ・かぼちゃおよび果樹等については、1)たまねぎ「月交23号」は、いずれの検定場所においてもケルセチンの含有量が多いことを引き続き確認した。かぼちゃでは加工・業務用として大果で果肉が厚く乾物率の高い系統を選抜した。2)西洋なし「札幌1~3号」の系統適応性検定試験において、「札幌1号」が大果で果実品質も良く最も有望と判断された。ブルーベリーの育成系統では、「CW1」および「CW2」が大粒で収量性が高いことから有望と判断された。3)アリウムでは、低温処理期間が短くても開花する濃青色系統を選抜した。 そばについては、1)寒地向けに育成した大粒高品質そば系統「北海11号」について、現地試験において標準品種(「キタワセソバ」)よりも多収であることを確認するとともに、味の強さや香りなどで実需者から高い評価を得たことから、新品種候補系統とした。2)そば「盛系4号」は耐倒伏性が強く、早生で粒揃いに優れ収量性が高いことから有望系統と判断し、「東北1号」と地方番号を付し、品種化に必要な試験を実施することとした。 なたねについては、1)生産力検定予備試験に供試したなたね系統から比較的収量の高い東北地域向けのダブルロー4系統および高オレイン酸の2系統を選定した。無エルシン酸なたね系統のうち、「東北97号」は「キザキノナタネ」に比べ、収量はわずかに低く、熟期はやや晩、「東北98号」は、収量、熟期ともに同等、「東北96号」は寒雪害に弱く、収量も低いが、熟期は早生であった。 はと麦については、1)はと麦「東北4号」は標準品種「はとじろう」と比較して、直播栽培では成熟期が7~16日早く、草丈は14~37cm低かった。標準品種に比べた殻実収量は、標準的な播種密度の場合、一般的な播種期では同等(標準品種比101)、晩播では低収(同93)となったが、 密植の場合は、標準的な播種期、晩播ともに多収(同128、113)となった。これらの結果から、本系統は、目標とする早生・短稈という特性を有し、かつ収量性も高いものと判断した。 地域特産作物の機能性評価においては、1)そばスプラウト混合飼料は、糖尿病モデルマウスに対して糖尿病関連指標である血糖値等を改善するだけでなく、脂質代謝も改善するなど、幅広い作用を示すことを認めた。2)桑葉エキスおよび桑葉に含まれる糖分解酵素阻害物質である1-デオキシノジリマイシン(DNJ)について、ラットを用いたショ糖負荷試験を行った結果、両者による血糖値上昇抑制効果は血漿中のDNJ濃度に依存したことから、消化管におけるDNJの吸収が効果を左右するものと推定した。3)アミロイドベータ遺伝子を導入した米はマウス血清の抗体価を上昇させたことから、アルツハイマー病のワクチン療法に利用できる可能性が示唆された。
カテゴリ アリウム 加工 かぼちゃ 寒地 機能性 直播栽培 新品種 西洋なし そば たまねぎ 長期保存・貯蔵 抵抗性 なたね 播種 ばれいしょ 評価法 品種 ブルーベリー

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