課題名 | f.寒地・寒冷地特産作物の優良品種の育成及び利用技術の開発 |
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課題番号 | 200709566 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,寒地地域特産研究チーム 農業・食品産業技術総合研究機構,東北研,寒冷地特産作物研究チーム |
協力分担関係 |
渡辺採種場 ケイワン(株) 北海道大学 高知大学 帯広畜産大学 青森県畑作園芸試験場 鹿児島県農業開発総合センター 東北大学 ミナト製薬 日本医科大学 |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2007 |
摘要 | 寒地特産作物の品種育成を目指して、1)馬鈴しょでは、良食味で調理適性に優れる「はるか」、橙肉でナッツ風味がある「北海98号」について品種登録出願を行った。また、チップ用として長期貯蔵性に優れ多収な「勝系23号」、「勝系24号」を選抜した。濃赤肉の有望系統「勝系17号」の栽培特性や実用性を評価するとともに、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性を有する濃赤肉・濃紫肉・濃黄肉の後続系統を選抜した。2)たまねぎでは、「月交23号」は栽培場所を問わず安定してケルセチンを高含有することを確認した。また、42組のたまねぎ自殖系統の特性評価を行い、乾物率を主たる選抜指標に用い6系統を選抜した。3)ダッタンそばでは、交雑育種に利用できる温湯除雄法を開発した。種なしスイカ作出に用いる部分不活化花粉の長期保存条件を明らかにするとともに、本法は他の野菜や果樹の花粉でも利用可能であることを示した。また、国内外から導入した西洋なしの品種特性を調査し北海道に適する品種を選定した。4)短節間で果実が大きく果肉の厚いかぼちゃ、中晩生で食味に優れる西洋なし、花色や芳香性に優れるアルストロメリア等の系統を選抜した。 寒冷地特産作物の品種育成を目指して、1)生産力検定予備試験に供試したダブルローなたねの中から「キラリボシ」に比べ収量が高い3系統を選抜した。また、オレイン酸70%前後の5系統を選抜した。無エルシン酸なたね「東北97号」、「東北98号」は標準品種並の収量であることを明らかにした。2)はと麦「東北4号」は標準品種に比べて成熟期が早生で草丈も低く目標とする特性を有することを明らかにしたが、収量については試験区間でばらつきが認められた。3)そばの生産力検定予備試験に供試した11系統のうち「KZH-2」の収量性が標準品種「階上早生」より優れた。 地域特産作物の機能性評価においては、1)そば種実から抽出したポリフェノールには、マウスへのストレス負荷時に悪化する動脈硬化指数の改善や肝臓コレステロールの低下抑制など抗ストレス作用があることを示した。りんごかび毒エクスパンソリデスを同定し、りんご果実における産生を確認した。2)人への糖負荷試験において、桑葉エキスは0.8g以上の摂取により負荷後(食後)の血糖値とインスリン値の上昇を有意に抑制することを明らかにした。えごまの種子たんぱく質は人工胃液による消化性が高いことを明らかにした。3)りんどう培養根細胞の抽出物はリンパ腫細胞の増殖を抑制し、大豆種子の抽出物は神経突起伸張やシグナル伝達経路を活性化する作用があることを示した。 |
カテゴリ | アルストロメリア 育種 えごま かぼちゃ 寒地 機能性 すいか 西洋なし そば たまねぎ 長期保存・貯蔵 抵抗性 なたね ばれいしょ 評価法 品種 良食味 りんご りんどう |