タイトル |
大規模加工用ばれいしょにおけるソイルコンディショニング栽培の体系化技術 |
担当機関 |
道立十勝農試 |
研究期間 |
2005~2008 |
研究担当者 |
田中英彦
江部成彦
竹中秀行
白井滋久
柳沢朗
犬塚秀一
六辻芙美子
森久夫
五十嵐龍夫
五十嵐強志
鈴木剛
大波正寿
加藤淳
田村元
入谷正樹
三浦周
田中静幸
藤田涼平
中村隆一
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発行年度 |
2008 |
要約 |
ソイルコン体系では、緑化や打撲の少ない高品質なばれいしょが生産され、収穫作業の投下労働時間は約4割削減される。作付面積の拡大により慣行体系でハーベスタが2台必要となる場合に、機械利用経費は慣行体系よりも国産ソイルコン体系で低い。
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キーワード |
大規模ばれいしょ栽培、ソイルコン、高品質、投下労働時間、利用経費
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背景・ねらい |
加工用ばれいしょ栽培の省力化、とくに収穫作業の高速化と、加工原料としての高品質化を実現するために、全粒種いもの利用やオフセットハーベスタなど既存の省力技術を組み合わせたソイルコンディショニング栽培体系(以下ソイルコン体系)について十勝・斜網地域において大規模実証し、経済的な導入条件を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- ソイルコン体系では、土塊と石れきが少なく膨軟な培土が形成され、緑化率と変形率は、慣行に比べ少なく、収穫時の打撲の発生も少ない(表1)。
- 国産セパレータは、輸入セパレータとほぼ同様の作業精度・作業能率を示し、生育・収量・品質に明らかな差は認められない(表1)。
- ソイルコン体系では、収穫選別時の土塊と石れきが慣行体系に比べ著しく少なく、機上選別作業負荷が軽減されることから、作業能率は慣行の1.6倍に向上し、投下労働時間は約4割削減される(表1、2)。
- 栽培期間全体の投下労働時間は、ソイルコン体系では全粒種いも使用によるいも切り作業の省略と収穫作業能率の向上により、慣行体系の70%以下に低下する(表2)
- 作付面積の拡大により慣行体系でハーベスタが2台必要となる場合に、機械利用経費は慣行体系よりも国産ソイルコン体系で低い(図1)。
- 慣行体系の作業能率ごとに予想されるソイルコン体系の作業能率を求め、収穫作業可能時間を200時間としたときの負担可能面積を求めると、両者の間が低価格な国産セパレータを使う国産ソイルコン体系が導入可能な場面と考えられた(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 収穫時の打撲損傷を軽減するため、ハーベスタの第1コンベヤの土量が十分保てるように、コンベヤ速度を調整する。
- 機械利用経費の試算に用いた各作業機の価格は、平成20年春の価格である。
平成20年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分 「ばれいしょソイルコンディショニング栽培の体系化技術」(普及推進)
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
加工
栽培体系
省力化
ばれいしょ
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