マルチプレックスPCRによるイネウンカ類3種の簡易識別法の開発
要約 4種類のプライマーを同時に用いるマルチプレックスPCR法により、水稲の重要害虫であるイネウンカ類3種を簡易識別する手法である。イネウンカ類1個体につき1回のPCRで、個体の発育ステージを問わず、種の識別...
土壌埋設用セシウム吸着シートを用いた玄米の放射性セシウム吸収量推定
要約 市販の亜鉛置換体プルシアンブルーシートを親水性メンブレンフィルターで被覆し、水稲栽培土壌に2週間埋設してシートに吸着した放射性セシウム量(溶存態放射性セシウム量)を測定する。得られた溶存態放射性...
耕作放棄地等における周年親子放牧のための「牧草作付け計画支援システム」
要約 耕作放棄地等の農地を集積して周年親子放牧を開始する際の、牧草作付け計画の策定を支援するシステムである。各牧場の条件(気象、圃場面積、土地条件、家畜飼養頭数等)を考慮して、年間を通じて総合的に低コ...
イネによるヒ素とケイ素の蓄積は第I節位を分岐点に止葉と穂で異なる
要約 イネ地上部のヒ素とケイ素の蓄積は、出穂2週後頃までに急激に生じる類似のパターンを示す。一方、止葉、穂、第I節位への分配、蓄積パターンは両元素で異なり、ヒ素は第I節位に留まることで穂への輸送が制限...
要約 16県228地点456の水田転換畑圃場で行われた広域調査の結果では、ダイズの収量に土壌の交換性塩基が強く関わっている可能性が認められる。特に、交換性Mgの交換性CaおよびKに対する比率でMg割合が高まると、...
要約 わが国で多く用いられている国際土壌学会(ISSS)体系で得られた粒径組成のデータを、国連食糧農業機関と米国農務省(FAO/USDA)が推奨する体系のデータへ変換する手法である。この方法により、両体系のデータ間...
要約 寒冷地の雇用型大規模水田作経営のニンニク作導入は、他産業従事者並みの農業所得(1人当たり500万円)の確保、1人当たり2,000時間の就業機会創出、1年を通した常雇・家族労働力の平準化に貢献する。上記所得...
水田転換畑においてチゼルプラウ耕で栽培したトウモロコシの根系の特徴
要約 水田転換畑においてチゼルプラウ耕で栽培したトウモロコシの根系はロータリ耕と比較して、土壌深さ5 cm以上の土壌貫入抵抗値が高いため第7葉期頃から浅根化するが、根長密度および根の生理的活性を示す出液...
新規に発見されたクモヘリカメムシ北限個体群の分布・被害発生状況と越冬可能地域の推定
要約 クモヘリカメムシの新規北限個体群は、東北地域の斑点米カメムシ主要種であるアカスジカスミカメと比較して2019年の捕獲数は約1/10、斑点米被害率は約1/20である。岩手県における潜在的な越冬可能地域は沿岸...
水田土壌を弱アルカリ性に矯正するための転炉スラグおよび消石灰施用量の簡易推定法
要約 圃場の土壌を弱アルカリ性までの任意のpHに矯正するために必要な転炉スラグや消石灰の施用量を、土壌の粘土含有量と全炭素含有量に基づいて計算する推定式である。 キーワード 酸性土壌矯正、土壌pH、転炉ス...
東北地域における子実用トウモロコシの生産と子実サイレージ調製に係る費用
要約 子実用トウモロコシ生産に係る作業時間は2.58時間/10aで、費用は約6.4万円/10a、約76円/現物1kg当である。フレコンラップ法によるトウモロコシ子実サイレージ調製に係る費用は、100ロール調製で18.1円/現物1...
リンゴ産地におけるリース事業を用いた農協主体による樹園地流動化方策の仕組みと効果
要約 りんご産地の農協が地権者から樹園地を借り受け中間保有するとともに、生産力の高い栽培方式を可能とする樹形へ改植し成木までの樹体管理を行った上で、樹園地を借受者に貸し付ける流動化方策により、担い手...
同位体比分析により土壌中における137Csのエイジングの進行速度を評価できる
要約 作土中の交換態画分について天然の133Csに対する137Csの同位体比を経時的に解析することで、土壌環境変化の影響を受けずに、土壌中の137Csのエイジングによる固定化の進行速度を評価できる。 キーワード 137...
要約 施肥前の水田作土土壌を使って水稲を14日間栽培して、水稲幼植物の放射性セシウム濃度を測定することにより、カリウムを施用せずに栽培した場合の玄米の放射性セシウム濃度を推定することができる。 キーワ...
水田へのポット埋め込み試験による玄米放射性セシウム濃度上昇リスクの評価
要約 移植直後の水田に埋め込んだポット内で水稲を栽培し、成熟期の土壌中交換性カリ含量および玄米放射性セシウム濃度を分析することにより,カリ施用量が不十分な栽培管理を数年続けた場合の交換性カリ含量の減...
残差解析の活用によるコムギ遺伝資源の放射性セシウム蓄積性の推定
要約 圃場内の交換性カリ含量のバラツキを残差解析で補正することにより、コムギの放射性セシウム蓄積性の多様性を解析できる。本解析により、放射性セシウムの蓄積性が特徴的な系統を選定できる。 キーワード コ...
要約 空知型4年4作(移植水稲-大豆-小麦-乾田直播水稲)の水田輪作栽培体系において、移植水稲では無代かきの疎植栽培等、乾田直播水稲では前年整地等の技術を導入すると、省力化や大豆収量向上により、大規模経営...
水田輪作体系における無代かきおよび乾田直播水稲栽培の後作大豆の収量向上
要約 北海道の水田輪作体系において、水稲代かき移植栽培と比較して無代かき移植や乾田直播栽培の後作大豆では、苗立ち数の増加と各個体の生育向上により収量が10%以上増加する。 キーワード 水田輪作体系、無代...
北海道向け飼料用米多収水稲品種「きたげんき」の多収要因と多収達成条件
要約 「きたげんき」は、「ななつぼし」や「たちじょうぶ」よりシンク容量が大きく、「きたあおば」よりシンク充填率が高いことで多収となる。「きたげんき」において粗玄米収量1t/10aを達成するためには、シンク...
稲WCSとイタリアンライグラスを組み合わせた水田飼料作拡大による酪農経営の収益性
要約 畑飼料作拡大の難しい水田地帯における酪農経営では、耕種経営との連携による稲WCS収穫・利用及び、その裏作イタリアンライグラス生産により、経産牛1頭当たり8万円/頭以上の年間所得向上効果が期待できる。...