要約 リンゴ褐斑病菌のストロビルリン系殺菌剤であるクレソキシムメチル(以下KSM)に対する感受性のベースラインは、培地上における最低生育阻止濃度(MIC)で0.25ppm以下と考えられる。岩手県内のリンゴ園から採集...
リンゴの樹冠下をバーナーで除草すると樹上のナミハダニ密度を抑制できる
要約 樹冠下雑草にはナミハダニの増殖源となる草種があるため、除草剤を処理すると、生息場所を失ったハダニが樹上に登り、被害を助長する恐れがある。そこで、雑草をハダニと供にバーナーで焼き払うと、除草後の...
要約 スモモヒメシンクイは岩手県盛岡地域のリンゴ生産地帯に分布し、成虫は5~9月に連続的に誘殺される。早い世代はスモモやプルーンに寄生し、セイヨウナシ、イワテヤマナシ及びリンゴ果実へ寄生は9月以降に確...
リンゴ農薬50%削減のための農協部会組織による集団的防除マネジメントシステム
要約 リンゴ作において特別栽培に必要な農薬50%削減技術を産地単位で導入するには、農家が主体となって地域的、恒常的に病虫害を制御する集団的防除マネジメントが求められる。その導入には、従来と異なる部会組...
要約 高度な集団的管理を必要とする特別栽培リンゴは希少であるため、産地マーケティング戦略における継続的な取引の先導的商品として位置づけられ、品揃えを重視するチェーンスーパーとの互恵性の構築のもと、取...
着色良好で外観と食味が優れるブドウ新品種「ブドウ山梨45号」
要約 ブドウ新品種「ブドウ山梨45号」は、食味が優れる「バラディ」と赤色系の「ルビー・オクヤマ」を交雑して育成した赤色系ブドウの新品種である。8月下旬に成熟し、着色良好で外観、食味ともに優れる。 キ...
要約 リンゴ新品種「ファーストレディ」は8月末~9月上旬に成熟する品質良好な早生種である。果実の大きさは300g前後である。果形は円形、果皮色は濃赤色で縞が入り、平坦地でも容易に着色する。果肉が硬く、...
セイヨウナシ樹における樹冠視認度を利用した薬液到達性の評価法
要約 樹冠視認度は、セイヨウナシ樹の薬液到達性と正の相関があり、薬液到達性の簡易評価指標として有効である。また、樹冠視認度が低いほど、散布液量の違いが薬液到達性に及ぼす影響が大きくなる。 キーワード ...
土着天敵ハダニアザミウマの定着性はハダニの立体網の存在により促進される
要約 ハダニ類の有力な土着天敵のうち、ハダニアザミウマは、オウトウハダニ、ナミハダニなどの造網性ハダニ種に対して定着性が高い。一方、ヒメハダニカブリケシハネカクシは、造網性の有無にかかわらずハダニ...
樹種複合地域における農協果樹部会役員の省力共通防除技術に対する意識
要約 農協果樹部会役員には、果樹薬剤散布のドリフト対策として隣接作物にも登録のある薬剤を使用する技術が評価され、体系として重要視されるのはまず「現在より高くならない薬剤費」、次に「現在より少ない薬剤...
要約 リンゴ作共同防除組織は農民層分化とSS 導入を契機に全戸出役型から受委託型に転換したが、オペレータ確保や経済性の点で組織としての自立性が低い。共同防除組織の維持・発展のためには、共販戦略への統合...
病虫害複合抵抗性品種「みなみさやか」を利用した減化学農薬防除体系
要約 病虫害複合抵抗性品種である「みなみさやか」とBT水和剤、チャハマキ顆粒病ウイルス・リンゴコカクモンハマキ顆粒病ウイルスを組み合わせた防除体系では、化学農薬の年間使用回数は6回程度でよく、10aあたり...
良食味で「ラ・フランス」の10日前に収穫可能なセイヨウナシ新品種「メロウリッチ」
要約 セイヨウナシ「メロウリッチ」は「ラ・フランス」より10日程度早く収穫できる中生種である。糖度は16~17%と極めて高く、肉質は滑らかで香りは多く、食味濃厚である。追熟すると果皮色が黄緑色に変化し、「...
要約 オウトウ新品種「紅ゆたか」は、「高砂」とほぼ同時期に収穫可能な早生種である。結実が安定し、果実は6~9gと早生種では大きく、食味良好である。本品種は「佐藤錦」等と交雑和合性であるが、「高砂」、...
リンゴ園に発生するナミハダニの密度を「払い落とし-押し潰し法」により推定する
要約 リンゴ園から多数の葉を採集し、2本のブラシで葉を挟むように寄生するナミハダニを払い落とし、押し潰して得られた斑点を数えると、ナミハダニの発生初期の密度を把握できる。 キーワード ナミハダニ、リン...
要約 リンゴ園で採集したナミハダニをインゲンマメ葉に接種して、実用濃度の薬液に浸漬すると、殺ダニ剤に対する感受性の園地間および薬剤間の差異を検出できる。検定結果は、共同防除組合や園地ごとに適切な薬剤...
50℃の温水点滴処理はニホンナシとリンゴの白紋羽病防除に有効である
要約 白紋羽病罹病樹を中心とした半径1mあるいは2m四方の範囲に50℃の温水を地表面から点滴することにより、ニホンナシ、リンゴの根部に寄生した白紋羽病菌が消失あるいは減少し、治療効果が得られる。 キーワー...
要約 市販のドリフト低減ノズルであるDL コーンノズルはドリフトが少なく、強風及びナミハダニの多発条件下を避けることで散布風量600 m3/min条件において実用性がある。 キーワード リンゴ、ドリフト低減ノズル...
リンゴ樹の季節現象から推定するトビハマキ越冬幼虫のまゆ脱出時期
要約 トビハマキ越冬幼虫のまゆ脱出時期は、リンゴ樹の季節現象の早晩とほぼ同調し、「ふじ」の展葉期から始まり、開花期までに終了する。リンゴの1回目の薬剤散布時期である「展葉1週間後頃」におけるリンゴコ...
果汁が多くニホンナシのような食感を呈するリンゴ新品種「秋しずく」
要約 リンゴ新品種「秋しずく」は、10 月下旬に収穫可能な三倍体の晩生種である。果形は長円でやや大玉であり、外観は種子親の「王林」に酷似する。食味は甘酸適和で果汁が極めて多い。常温で約3週間、冷蔵(1±...