麦類における出穂後尿素葉面散布は赤かび病の発病とかび毒蓄積に影響しない
要約 蛋白質含有率向上を目的とした出穂後の硬質小麦および二条大麦への尿素の葉面散布は、赤かび病の発病とかび毒蓄積に影響しない。また、尿素を赤かび病防除薬剤と混合散布しても、薬剤の効果は低下しない。 ...
早生多収の飼料用米に適する水稲新品種候補系統「奥羽409号」
要約 「奥羽409号」は、東北地域中部では出穂期が"早生の晩"に属する粳種である。普及予定地において、多収品種「ふくひびき」より粗玄米重が多い。耐倒伏性は"やや強"である。大粒で品質が劣るため、食用品種と...
Mannheimia haemolyticaにおけるフロルフェニコール耐性機構
要約 フロルフェニコール耐性を示す多剤耐性Mannheimia haemolyticaから薬剤耐性プラスミドを分離し、全塩基配列を世界で初めて決定した。本プラスミドにはフロルフェニコール耐性や伝達性に関わる遺伝...
要約 フタトゲチマダニ成ダニに適用可能な人工吸血法は、従来の宿主動物を用いた感染実験を行わずに、病原体感染マダニを作出可能である。本法は大型ピロプラズマ症などのマダニ媒介感染症の研究に有用な実験手法...
薬剤および草地・放牧管理技術を組み合わせた効果的なマダニ対策技術
要約 放牧場における放牧条件やマダニ生息数調査を通じたマダニ対策の問題点の整理・解析から、より効果的なマダニ対策には、薬剤投与において放牧地を集約化するなど放牧頭数、放牧地面積を勘案することが重要で...
キナーゼ阻害剤を使用した自己増殖能を有するブタES様細胞株の樹立
要約 ブタ胚盤胞から内部細胞塊を取り出し培養する過程において、3種類のキナーゼ阻害剤(GSK3β、MEK、ROCK阻害剤)を使用することで自己増殖能を有するLIF依存性のES様細胞株が樹立される。 キーワード ブタ...
放牧牛に対する排卵同期化処理と早期妊娠診断を組み合わせた繁殖プログラム
要約 排卵同期化処理と早期妊娠診断を組み合わせた繁殖プログラムを用いた放牧牛の繁殖管理は、集畜など放牧牛の繁殖管理に関わる労力を軽減させ、一定期間内に牛群の妊娠率を高く確保できる。 キーワード 放牧、...
チャの新害虫チャトゲコナジラミの発生状況に対応した戦略的総合対策マニュアル
要約 侵入害虫チャトゲコナジラミの防除では、分布拡大と発生状況に応じて、黄色粘着トラップによる発生予察、マシン油乳剤・選択性殺虫剤等の効率的利用、整剪枝、有力天敵シルベストリコバチの保護活用等を合理...
地域資源、畦連続使用栽培、緑肥間作を活用した南九州地域の有機畑輪作体系
要約 ダイコン作付前焼酎廃液濃縮液施用、ダイコン作付後無施肥サツマイモ畦連続使用栽培、畦間エンバク間作の組み合わせによる有機栽培体系でダイコン、サツマイモともに慣行栽培とほぼ同等の生産性を複数年得る...
ドリフトおよび騒音低減効果の高い棚栽培果樹用スピードスプレヤー
要約 棚面に近づけて散布できるノズル管支持装置により、小風量でも均一散布ができる棚栽培果樹用スピードスプレヤーである。防除効果を落とすことなく、ドリフトを大幅に減らし、かつ、低騒音化が可能である。 ...
Googleマップによる気象予測データを用いた水稲栽培管理警戒情報システム
要約 東北地方のユーザーを対象にして、圃場位置、品種、移植日に対応した水稲の生育、高温障害、冷害、病害発生予測の情報をGoogleマップまたは携帯端末で提供できる。このシステムは気象被害軽減のための栽培管...
要約 ダイズの条間45cmの狭畦栽培において、ダイズ生育期に生残するタニソバ等の雑草は、飛散防止アタッチメントを使用した非選択性除草剤の畦間株間処理でダイズの収量に影響することなく防除が可能である。 キ...
近年北海道で分離される牛由来Salmonella Typhimuriumの遺伝学的特徴
要約 北海道で分離された牛由来Salmonella Typhimuriumはパルスフィールドゲル電気泳動で型別するとⅠからⅨ型に分類され、Ⅶ型菌は2000年から出現して近年最も多く分離される。Ⅶ型菌の多くが多剤耐性を示...
網を利用したMAP結晶化法による豚舎汚水中リンの除去回収技術
要約 豚舎汚水中にリン酸マグネシムアンモニム(MAP)の結晶が付着する網を入れて曝気することで、汚水中の水質汚濁物質であるリンを除去回収することができる。この方法により、1m3の豚舎汚水から32~1...
Mannheimia haemolyticaの薬剤耐性の推移と血清型による耐性傾向の違い
要約 Mannheimia haemolyticaの薬剤感受性を調査したところ、2系統以上の抗菌薬に耐性を示す株が2001年以降増加している。また、血清型6型菌は、他の血清型に比較して薬剤耐性を示す株の割合が高く、複...
多剤耐性を規定する遺伝子領域を染色体上に保有するSalmonella Typhimuriumの出現
要約 広域スペクトラムセファロスポリン耐性を含む11の薬剤耐性遺伝子を含む遺伝子領域を染色体上に保有するSalmonella Typhimuriumが出現し、北海道の一部地域の牛群に拡散したと考えられる。 キーワー...
無病苗定植と圃場内および地域一斉防除によるグリーニング病の発生抑制
要約 カンキツグリーニング病常発地域において、無病苗の定植後に媒介虫ミカンキジラミの地域一斉防除と圃場内の慣行防除を継続すると、定植後5年経過してもシークワーシャーにおける同病の発生は低頻度にとどま...
台風によりアジアの個体群間の境界を越えて移動するトビイロウンカの解析事例
要約 東南アジア個体群であるフィリピンのトビイロウンカ個体群は、フィリピンと台湾間を通過する台風により、薬剤感受性や品種加害性などの特性が異なる個体群間の境界を越えて長距離移動し、東アジア個体群の分...
要約 イネ紋枯病の病斑高率と発病株の白未熟粒率の間には正の相関がある。薬剤防除によって発病を抑制すると、白未熟粒率が低下する。イネ紋枯病は水稲の白未熟粒の発生を助長する要因である。 キーワード ネ紋枯...
要約 「NK-310mm-O」の高度褐斑病抵抗性には、qcr1およびqcr4の2つの褐斑病抵抗性QTLsが関与する。各QTLを単独ヘテロで保持した近似同質遺伝子系統は、戻し交配親の遺伝子型に比べてqcr1