谷津の耕作放棄田における地下の酸素生成層の発見と窒素除去の持続性
要約 谷津の通年湛水・裸地条件の耕作放棄田では、光合成微生物による酸素生成は地表だけでなく地下の酸素生成層(最大深さ4 mm以上)でも行われ、酸素は最大深さ40 mm以上まで侵入する。微生物の光合成は土壌炭素...
緑肥景観作物による北日本夏季のセイヨウミツバチ殺虫剤曝露被害低減技術
要約 養蜂場近くに緑肥景観作物の花畑を用意することで、セイヨウミツバチが餌の少なくなる夏季に作物や農地周辺の雑草に訪花して起こる殺虫剤使用に伴う被害を低減できる。 キーワード セイヨウミツバチ、殺虫剤...
飼料用セイヨウアブラナと飼料イネを併用した繁殖牛の冬季放牧技術
要約 飼料用セイヨウアブラナは冬季でも枯れることなく、また蛋白質成分が高いため、繊維源の飼料イネとの併用により、補助飼料なしで維持期の繁殖牛を冬季間に放牧飼養することができる。この冬季放牧に要する繁...
要約 単位量の農薬散布が、水田外の表層水、大気、地下1mへ排出される割合を推計するシミュレーションモデルである。これにより、農薬の環境影響を散布量で評価する従来のLCAに比べ、農薬の物理化学的性状、気象...
要約 人工気象室内でのポット試験において、パラフィン入肥料希釈液を出穂直後の水稲の穂に散布することで、夜間のフェーンによる白穂の発生を抑制することが可能である。この効果は、パラフィン入肥料の種類によ...
大豆作の単収が減少する中でも総合生産性(全要素生産性)は上昇している
要約 生産量を全投入量で割った大豆作の総合的な生産性は、単収が減少する中でも上昇しており、生産技術の進歩を示唆する。都府県はこの全国値と同様の傾向を示すが、北海道は単収と総合生産性の両方を上昇させて...
要約 水田を利用するサギ類とその餌生物を新たに指標化することで、2012年度マニュアルより簡易に調査できるだけでなく、包括的に水田生態系全体の生物多様性を評価できる。 キーワード 生物多様性、水田、環境保...
水稲作の省力化と高品質化の両立可能な圃場基盤の改良と生産管理技術
要約 圃場の緩傾斜による迅速な入排水、堆肥連年施用と深耕による地耐力及び根域環境の向上、高畦と深水管理、成苗移植により、大型機械体系で省力かつ品質の高い減農薬・減肥の水稲栽培が可能になり、水稲作中心...
熟性遺伝子E2とE3が温暖地におけるダイズ品種「エンレイ」の収量形成に及ぼす影響
要約 熟性遺伝子E2およびE3の導入により、温暖地(福山)におけるダイズ品種「エンレイ」の生育期間は延長するが、生殖生長期間への作用性は両遺伝子間で異なる。6月中旬播種では収量差は認めら...
小麦カバークロップ不耕起栽培は大豆のアーバスキュラー菌根菌相を変化させる
要約 小麦カバークロップ不耕起栽培は、大豆のアーバスキュラー菌根(AM)菌感染を促進するだけでなくその群集構造にも影響を及ぼし、慣行体系で栽培される大豆とは異なるAM菌相を形成する。 キーワード カバークロ...
イネ縞葉枯病の総合防除技術および防除体系の構築を支援するマニュアル
要約 イネ縞葉枯病を効果的に防除するためには、媒介虫を対象とした薬剤防除、抵抗性品種の利用、圃場管理を産地の特徴に応じて組み合わせることが重要である。技術を取りまとめたイネ縞葉枯病の総合防除マニュア...
水稲の無代かき栽培および疎植導入時の温室効果ガス排出量評価(LCA)
要約 水稲の慣行栽培技術と新規導入技術(無代かき・疎植)の環境影響評価(LCA)を行うと、秋田県の無代かき栽培では温室効果ガス排出量が主に田面からのメタン発生量の減少により約30%削減されるが、疎植の効果はわ...
土地利用情報を用いた被害予測モデルによる斑点米被害ハザードマップ
要約 アカスジカスミカメが加害主体の斑点米被害について、農地とその周辺の土地利用情報から作成した被害予測モデルからハザードマップを作成することで、害虫発生量を調査することなく土地利用(=作付状況)のみ...
要約 ダイズ黒根腐病発生圃場において、播種時期を標準より2~3週間程度遅らせることで黒根腐病の発病を3割程度抑制でき、収量については同等かもしくは若干増加する。 キーワード ダイズ、黒根腐病、晩播 背景・...
ダイコン‐サツマイモ畦連続使用有機栽培体系の収益性及び環境負荷の評価
要約 南九州畑作経営において収益性と環境負荷を評価できる営農計画モデルを構築し、ダイコン‐サツマイモ畦連続使用有機栽培体系の導入効果を評価すると、農業所得は向上し、経営レベルでの農薬使用量、エネルギ...
環境保全型農業の取り組み効果を示す農業に有用な生物多様性指標
要約 [ポイント]
北部九州におけるべんがらとモリブデン化合物で種子を被覆した水稲湛水直播
要約 北部九州において、べんがらとモリブデン化合物などの混合粉を被覆した水稲種子を湛水土壌中に直播することで、従来法に劣らない十分な苗立ちと収量が得られる。従来法に比べて被覆資材量が少ないため、被覆...
東北地域における2003-2013年の斑点米カメムシ類の発生と被害の傾向
要約 東北6県の斑点米カメムシ類の発生とその被害は年次変動があるものの、2003年以降増加傾向にある。特に、2010年の大発生以降、日本海側を中心としたアカスジカスミカメの発生地点の増加が顕著であり、発生種...
要約 水田で成長するニホンアマガエル幼生に対する水稲用農薬の影響について、各農薬有効成分に対する幼生の感受性と田面水中濃度の消長から評価した結果、定められた農薬施用量では幼生の個体数に大きな影響を与...
細菌間での除草剤分布遺伝子群の伝播に関与すると考えられる大型プラスミド
要約 日本各地の水田土壌由来の様々な細菌に共通して見いだされた除草剤 2,4-D の分解遺伝子群を有する大型プラスミドの全塩基配列を解析し、その構造を明らかにした結果、細菌間の遺伝子伝播に関わる既知のプラ...