要約 イネ縞葉枯ウイルスに感染したイネ組織中のウイルス濃度は、リアルタイムPCRのCt値を用いた比較Ct法により推定できる。発病株のウイルス濃度と病徴との関係に基づき新たに考案された発病指数を用いて従来法...
イネ縞葉枯病の総合防除技術および防除体系の構築を支援するマニュアル
要約 イネ縞葉枯病を効果的に防除するためには、媒介虫を対象とした薬剤防除、抵抗性品種の利用、圃場管理を産地の特徴に応じて組み合わせることが重要である。技術を取りまとめたイネ縞葉枯病の総合防除マニュア...
経卵伝染したイネ縞葉枯ウイルスのヒメトビウンカ体内量と保毒虫率
要約 イネ縞葉枯ウイルスを経卵保毒するヒメトビウンカ幼虫体内の相対ウイルス量は、発育期間中ほとんど変化しないが、雄成虫では雌に比べ約2倍である。また、縞葉枯病抵抗性品種上で発育したヒメトビウンカの保...
複数病虫害抵抗性を持ち高温耐性が優れる水稲新品種候補系統「西海297号」
要約 「西海297号」は「ヒノヒカリ」と同熟期の"中生"に属するうるち種である。「ヒノヒカリ」より約15%多収で、高温登熟耐性に優れ、倒伏に強い。いもち...
要約 中国でのヒメトビウンカの有効積算温度から第1世代の移出時期を推定し、飛来予測を行う。飛来が予測されると、県単位で利用者に電子メールで通知され、予測図から飛来時期と飛来地域の予測情報が提供される...
ヒメトビウンカの共生細菌スピロプラズマはオス幼虫を殺して性比をメスに偏らせる
要約 ヒメトビウンカには共生細菌スピロプラズマが感染している。このスピロプラズマは感染したメスが産んだ仔のなかで老齢幼虫期にオスを殺し、仔の性比をメスに偏らせる。 キーワード 性比偏向、Spiroplasm...
トビイロウンカと縞葉枯病に強く、高温登熟性に優れる水稲品種候補「西海267号」
要約 水稲「西海267号」は「ヒノヒカリ」熟期の複合抵抗性系統である。マーカー選抜により、トビイロウンカ、縞葉枯病、穂いもちに対する抵抗性遺伝子が導入されている。「ヒノヒカリ」よりも高温登熟条件下での...
2008年に西日本で多発したイネ縞葉枯病はヒメトビウンカの海外飛来で起こった
要約 2008年6月に西日本に飛来してイネ縞葉枯れ病を多発させたヒメトビウンカは、イミダクロプリドに対して感受性が低下し、保毒虫率が高いなど土着個体群の特性と明確に異なることから、中国江蘇省から海外飛来...
飼料用・米粉用など多用途に利用できる多収水稲新品種「ミズホチカラ」
要約 「ミズホチカラ」は出穂期が「ニシホマレ」並の中生種で、耐倒伏性が強く粗玄米収量が一般主食用米より約20%多収である。玄米品質・米飯の食味は不良であり主食用には適さないが、飼料米や米粉原料などの加...
病害虫複合抵抗性を有し、良質・良食味の水稲新品種「むさしの14号」
要約 水稲「むさしの14号」は、埼玉県では中生の晩に属する粳種である。縞葉枯病抵抗性、穂いもち圃場抵抗性、ツマグロヨコバイ抵抗性を有し、6月下旬の麦あと栽培では「朝の光」並の多収である。また、千粒重は...
水稲複合抵抗性品種「彩のかがやき」を核にした環境負荷低減型のIPM栽培事例
要約 埼玉県において病害虫複合抵抗性品種、温湯消毒、肥効調節型肥料の苗箱施用(苗箱まかせ)、ケイ酸資材(イネルギー)、要防除水準に基づいた化学的防除を組合せることで、水稲IPMの概念の活用による減農...
いもち病抵抗性が強く、極良食味の新品種候補系統「中部111号」
要約 「中部111号」は温暖地東部では中生の中に属し、いもち病抵抗性が強く、「ミネアサヒ」「コシヒカリ」並みの極良食味のうるち系統である。いもち病防除を省けることで消費者ニーズに応えることができる。 キ...
要約 水稲「クサノホシ」は、晩生・強稈で茎葉及び子実収量の高い稲発酵粗飼料に向いた品種である。いもち病、縞葉枯病及び白葉枯病に対して複合抵抗性を示し、乾田直播栽培にも適する。 キーワード 水稲、クサノ...
良質・良食味で病害虫複合抵抗性の水稲新品種「むさしの1号」、「むさしの2号」
要約 水稲「むさしの1号」、「むさしの2号」は「コシヒカリ」並の良食味で縞葉枯病、ツマグロヨコバイ抵抗性をもち、いもち病にも強い病害虫複合抵抗性を兼ね備えた品種である。外観品質も優れ、また、耐倒伏性は...
要約 穂いもち圃場抵抗性遺伝子Pb1の穂いもち防除効果を準同質遺伝子系統を用いて検定した。穂いもち多発条件下でのPb1の発病もみ率低減効果は、防除価で表した場合、93.1と高い。Pb1をもつ系統は、もたない系統...
ツマグロヨコバイ耐虫性を持つ水稲良食味複合抵抗性品種「大地の風」
要約 水稲「大地の風」は、多系交配によってツマグロヨコバイ耐虫性、縞葉枯病抵抗性、穂いもち抵抗性を導入した中生の複合抵抗性品種である。良質、多収に加え、炊飯米は粘りがあり極く良食味である。また、太茎...
要約 強稈、良質・多収で、成熟期が「日本晴」並の中生で、縞葉枯病抵抗性を有するうるち種の水稲「あさひの夢」を、「日本晴」に代えて奨励品種に採用する 背景・ねらい 岐阜県で昭和38年に奨励品種として採用さ...
要約 大麦あと6月上旬散播湛直栽培適応性品種として「玉系95号」を選定した。「玉系95号」は、穂数型であるため苗立ち数によらず穂数を確保しやすい、転び型倒伏に強い、大粒で登熟が優れる特性を持ち大麦あと散...
要約 水稲不耕起乾田直播において、薬剤種子粉衣処理およびコーティング処理により、害虫(ウンカ類、ヨコバイ類)の密度を抑えることができた。 背景・ねらい 現在、本県においても水稲不耕起乾田直播栽培が検討...
水稲複合抵抗性新品種「玉系88号(彩の夢)」の育成と準奨励品種採用(予定)
要約 耐倒伏性極強、縞葉枯病抵抗性、ツマグロヨコバイ・萎縮病抵抗性、良質多収で減農薬栽培が可能な晩生の水稲新品種「玉系88号(彩の夢)」を育成した。野菜あと等の肥沃地や小麦あと栽培を対象に準奨励品種に...