冷涼な地域でも栽培できる多収で良食味のサツマイモ新品種「ゆきこまち」
要約 「ゆきこまち」は、多収で良食味であり、複合病虫害抵抗性のサツマイモ品種である。冷涼な地域である北海道での栽培においても多収である。サツマイモ産地の北上と安定生産への貢献が期待される。 キーワー...
コムギ・オオムギの発育段階を整理し分かりやすい調査基準を提案
要約 コムギ・オオムギの発育調査基準を、幼穂の発育を中心に約40年ぶりに整理し直した提案である。また、海外の麦作でよく用いられるZadoksの成長スケールと日本でよく使われる発育段階との対応を明らかにしてい...
要約 複数の根頭がんしゅ病菌菌株に対して抵抗性を示すリンゴ属の野生種ミツバカイドウを用いて、リンゴの根頭がんしゅ病抵抗性に関与する3箇所の染色体領域を特定した。根頭がんしゅ病抵抗性のリンゴ台木の育成...
デジタルカメラで撮影した画像を用いたリンゴ果肉褐変の効率的な評価法
要約 デジタルカメラで撮影した画像内の複数領域における色彩値の同時定量を行い、Browning indexによるリンゴの果肉褐変の客観評価を効率的に行う手法である。野菜スライサーと抜き型で調製された果肉ディスクを...
ニホンナシの交雑育種における重要形質に関連したDNAマーカー情報の整理
要約 主要なニホンナシ59品種・系統におけるニホンナシの重要な育種形質(黒星病抵抗性、自家和合性、早生性、果皮色、黒斑病抵抗性)の遺伝子型および表現型情報を利用することで、ニホンナシ品種育成を加速化する...
ブドウの果皮色を制御するMYB遺伝子型を簡便に検出するDNAマーカー選抜システム
要約 ブドウ果皮色のDNAマーカー選抜システムにより、果皮色を遺伝的に制御する多様なMYB遺伝子型を簡便に検出できる。この手法を適用した約600個体のブドウ遺伝資源のMYB遺伝子型情報は、温暖化に対応した優良着...
要約 リンゴの果肉褐変性を制御する染色体領域は3箇所あり、これらの遺伝子型の組合せから褐変性が予測できる。この情報を用いて、難褐変性個体を生じやすい交配組合せを選定する、難褐変性個体を選抜するなど、...
リンゴ起源品種から現代品種への染色体ハプロタイプの遺伝自動追跡システム
要約 我が国のリンゴ品種は主に7つの起源品種に由来するため、合計14種の染色体ハプロタイプの遺伝情報は、重要形質を制御する染色体領域やその由来の推定に有用である。複数のコンピューターアルゴリズムを組合...
ニホンナシ育種における黒斑病抵抗性実生の選抜を効率化するDNAマーカーセット
要約 黒斑病感受性と連鎖する2種類のDNAマーカーは、ニホンナシ黒斑病感受性品種に特異的なバンドを増幅できる。本マーカーセットにより検出される特異的なバンドを利用することで、幅広いニホンナシ間の交配にお...
道管液糖含量を指標にニホンナシ花芽の耐凍性を簡便に推定する方法
要約 ニホンナシの花芽の耐凍性(50%致死温度:LT50(°C))は、同じ樹の枝から採取した道管液の総糖含量(mg/mL)と負の相関を示すが、その回帰式は品種によって異なる。また道管液総糖含量は果実糖度計など簡易的な示...
カンキツの健康機能性成分β-クリプトキサンチンを高含有化する遺伝子セット
要約 カンキツ果実に蓄積されるβ-クリプトキサンチンはカロテノイド代謝系の中間に位置しており、高含有品種・系統では上流のフィトエンシンテース遺伝子座に対立遺伝子PSY-aが、下流のゼアキサンチンエポキシダ...
スターチシンターゼⅢa遺伝子型による高β-グルカン大麦の選抜とその留意点
要約 高β-アミロース遺伝子amo1は、強連鎖するssⅢa変異型選抜マーカーにより選抜できる。ssⅢa変異型ではβ-グルカン含量が平均約3.6%高くなる効果がみられる一方、硝子率が約7.5%高く、千粒重が約1.5g減少する品質...
要約 「ほしじるし」は中生の多収の粳種で、炊飯米は「コシヒカリ」よりわずかに硬く、粒がしっかりとして良食味である。「とよめき」は早生の極多収の粳種で、炊飯米は硬く、粘りすぎないことから冷凍チャーハン...
暖冬でも出穂期が過度に早進しにくい多収の精麦用六条大麦新品種「さわゆたか」
要約 「さわゆたか」は並性の皮性六条大麦で、秋播性と晩生型の日長反応性遺伝子を持つため、暖冬でも出穂期が過度に早進しにくい。凍霜害が発生しやすい地域でも安定して多収性を発揮する。 キーワード オオムギ...
日本のイネ品種を背景とした準同質遺伝子系統による収量関連遺伝子の効果の検証
要約 「コシヒカリ」の遺伝的背景に、葉面温度を低下させる「タカナリ」型qCTD11を導入した準同質系統では、生産力検定試験に準じた栽培試験において「コシヒカリ」と比べ単位面積当たりの光合成活性や整粒歩合が...
コムギの穂の部位ごとの着粒数を制御するQTLの同定と集積効果
要約 コムギの穂の頂部、中央部、端部それぞれの部位の着粒数には異なる量的形質遺伝子座(QTL)が関与する。各部位において粒数を増加させるアリルを集積することにより、一穂粒数及び一穂粒重が有意に増加させる...
いも類等同質倍数体作物における全ゲノム配列を用いた量的形質遺伝子座迅速検出法
要約 バレイショ、サツマイモ等の同質倍数体作物の交雑集団において、目的形質の有無で分別した個体群をそれぞれまとめて全ゲノム配列を取得し、各相同染色体に固有の一塩基多型を抽出し、その出現頻度を比較する...
要約 トールフェスクは、3月に入牧可能で、生産性が季節的に平衡である。バヒアグラスは高収量であり、暖地型牧草の中では越冬後の生育が早く、5月に入牧可能である。両草種の組み合わせが周年親子放牧体系におけ...
ダイズの葉齢進展モデルを活用した多筆圃場における帰化アサガオ類の適期防除効果
要約 ダイズの葉齢進展モデルから除草剤の散布適期を予測することで、ダイズ作の難防除雑草である帰化アサガオ類の防除効果を高める。モデルを活用することで圃場毎の除草剤散布適期を予測できるため、ダイズ多筆...
複数作期・品種・温暖化条件下におけるコムギの出穂期予測シミュレーション
要約 低温要求性を考慮した発育モデルを用いたコムギの出穂期予測シミュレーションから、播性が低い品種は生育期間中の気温上昇に対して出穂期が大幅に促進され、その特徴は平坦地で早播するとより顕著となる一方...