要約 ダイズ品種「Fendou 16」は長い主根を持つ。QTL解析の結果、主根長に関与する遺伝子座は第16番染色体のDNAマーカーSat_165とSatt621間のゲノム領域に存在する。同定されたダイズの長根型品種ならびにその遺...
少ない窒素肥料で高い生産性を示す生物的硝化抑制(BNI)強化コムギの開発
要約 高いBNI能を持つ野生コムギ近縁種であるオオハマニンニクとの属間交配により、多収品種にBNI能を付与したBNI強化コムギを開発できる。BNI強化コムギは、土壌中のアンモニア態窒素の硝化を遅らせ、その土壌中...
野生イネ遺伝子の活用によって雑草の生育を抑制する新たな草型のイネ
要約 野生イネ遺伝子を活用して新たに作出したイネは、玄米品質や収量を変えることなく、雑草の生育を抑制する新たな草型(開張型)を有する。本成果は、水稲栽培における除草剤使用量の削減に貢献し、生産者にも環...
シロイヌナズナを用いた積雪下の病害抵抗性を分子生物学的に解析できるモデル実験系
要約 シロイヌナズナを用いて、コムギ等越冬性作物の重要病害である雪腐病に対する抵抗性を評価できる実験系である。本実験系とシロイヌナズナの変異体等豊富な実験リソースを用いることにより、品種改良に必要な...
ブドウの果皮色を制御するMYB遺伝子型を簡便に検出するDNAマーカー選抜システム
要約 ブドウ果皮色のDNAマーカー選抜システムにより、果皮色を遺伝的に制御する多様なMYB遺伝子型を簡便に検出できる。この手法を適用した約600個体のブドウ遺伝資源のMYB遺伝子型情報は、温暖化に対応した優良着...
ニホンナシ育種における黒斑病抵抗性実生の選抜を効率化するDNAマーカーセット
要約 黒斑病感受性と連鎖する2種類のDNAマーカーは、ニホンナシ黒斑病感受性品種に特異的なバンドを増幅できる。本マーカーセットにより検出される特異的なバンドを利用することで、幅広いニホンナシ間の交配にお...
日本のイネ品種を背景とした準同質遺伝子系統による収量関連遺伝子の効果の検証
要約 「コシヒカリ」の遺伝的背景に、葉面温度を低下させる「タカナリ」型qCTD11を導入した準同質系統では、生産力検定試験に準じた栽培試験において「コシヒカリ」と比べ単位面積当たりの光合成活性や整粒歩合が...
国内で有効なダイズ茎疫病抵抗性遺伝子を有する育成系統を選抜できるDNAマーカー
要約 国内のダイズ茎疫病菌株に広く効果的な抵抗性を示す「すずみのり」は第三染色体短腕に抵抗性遺伝子RpsT1、RpsT2、RpsT3を保有する。3遺伝子を挟むDNAマーカー(BARCSOYSSR_03_209とBARCSOYSSR_03_385)は「す...
耐病性・消化性に優れる寒冷地・温暖地向きオーチャードグラス中生品種「きよは」
要約 オーチャードグラス中生品種「きよは」は、「まきばたろう」と比べて、寒冷地から温暖地において3か年合計乾物収量が104とやや多収で、早春、秋の草勢、再生力にも優れる。黄さび病、小さび病、すじ葉枯病に...
残差解析の活用によるコムギ遺伝資源の放射性セシウム蓄積性の推定
要約 圃場内の交換性カリ含量のバラツキを残差解析で補正することにより、コムギの放射性セシウム蓄積性の多様性を解析できる。本解析により、放射性セシウムの蓄積性が特徴的な系統を選定できる。 キーワード コ...
要約 ネギ属遺伝資源を長期間安定的に保存できる技術である。ネギ属茎頂に処理液で脱水耐性を付与した後、風乾で脱水し-80°C冷凍庫で急速冷却すると、一年間保存後の再生率は液体窒素を用いた超低温保存品と大差...
効率的な遺伝解析及び特性評価を可能にするギニアヤム多様性研究材料の選定
要約 西アフリカで最も重要な作物の一つであるギニアヤムについて、遺伝解析及び特性評価を容易にし、効率的な育種及び栽培研究を可能とする、遺伝的多様性を保持した多様性研究材料セット102系統を選定した。 キ...
要約 アジアおよびアフリカで得られたイネいもち病菌菌系の病原性およびイネ遺伝資源の抵抗性に関する遺伝的変異の情報をもとに開発した国際判別システムは、いもち病抵抗性品種の開発や防除に活用できる。 キー...
要約 136のキヌア自殖系統コレクションを作出し、それらの遺伝子型と表現型の連関解析から多様性を明らかにすることにより、自殖系統を基盤とした分子レベルでの育種の効率化、およびキヌアの高い環境適応性や優...
室温-1°C、湿度30%の貯蔵庫で保存された作物50種の種子寿命の推定
要約 室温-1°C、湿度30%の種子貯蔵庫で保存された種子の、のべ40万回の発芽試験結果を統計的に解析することにより、主要な作物の種子寿命および生存曲線パラメータを推定できる。推定種子寿命は、作物間で、また...
イネコアコレクションのゲノム解析による高効率な遺伝子多型の検出
要約 遺伝資源センターが有するイネコアコレクションは、約4万点のイネ遺伝資源の多様性を概観できるツールである。このゲノム解析を実施しGWAS解析を行うと、集団構造の特殊性や品種数の少なさにもかかわらず、...
要約 コムギ、オオムギは地域適応性が高いため、遺伝的多様性が高い。近年解読された麦類の参照ゲノムと豊富な遺伝資源を活用して有用な遺伝子を同定し、不良環境に適合する新しい品種を生み出すために、品種間比...
東北地域での春まき・秋まき栽培の特性データに基づいたタマネギ品種・系統の分類
要約 国内外のタマネギ95品種・系統は、各2回の秋まき・春まき作型における特性データに基づいて、4つのグループに分類し、早生、中生および晩生を判定できる。また、両作型間で高い相関を示す形質については、栽...
ダイズ重要形質の遺伝解析のための野生ダイズの染色体断片置換系統群
要約 栽培ダイズ品種の遺伝的背景を持ち、染色体の一部のみが野生ダイズに置換された>...
要約 ソルガムは倒伏すると糖の代謝や輸送に関わる特定の遺伝子が強く発現し、そのため茎部の糖含量が低下し、更に糖組成が主にショ糖からグルコースとフルクトースに変化する。これらの遺伝子を用いて茎部の糖の...