要約 花粉症発生源対策に有効な無花粉スギを高精度で選抜するには、無花粉の原因となる雄性不稔を引き 起こす遺伝子を特定することが必要です。しかし、スギのDNAは110億塩基と巨大なため、その原 因遺伝子を特定...
要約 複数の根頭がんしゅ病菌菌株に対して抵抗性を示すリンゴ属の野生種ミツバカイドウを用いて、リンゴの根頭がんしゅ病抵抗性に関与する3箇所の染色体領域を特定した。根頭がんしゅ病抵抗性のリンゴ台木の育成...
複数作期・品種・温暖化条件下におけるコムギの出穂期予測シミュレーション
要約 低温要求性を考慮した発育モデルを用いたコムギの出穂期予測シミュレーションから、播性が低い品種は生育期間中の気温上昇に対して出穂期が大幅に促進され、その特徴は平坦地で早播するとより顕著となる一方...
北海道の小麦では品種により特定生育段階の降雨・曇天の継続で予測収量より減少する
要約 北海道の小麦収量は、特定の生育段階に降雨や曇天が続くと従来の気象情報から推定される最大可能収量より著しく減少する。過去の主要品種は、穂発芽・赤かび病の発生をもたらす時期の曇天や雨天、「きたほな...
耐病性・消化性に優れる寒冷地・温暖地向きオーチャードグラス中生品種「きよは」
要約 オーチャードグラス中生品種「きよは」は、「まきばたろう」と比べて、寒冷地から温暖地において3か年合計乾物収量が104とやや多収で、早春、秋の草勢、再生力にも優れる。黄さび病、小さび病、すじ葉枯病に...
タマネギの育種的特性を組み込んだシミュレーションに基づくゲノム選抜法の評価
要約 他殖性や近交弱勢等のタマネギの育種的特性を組み込んだシミュレーションにより、タマネギでのゲノム選抜法の有効性を評価できる。また、複数の育種工程をシミュレートし、遺伝的改良度や近交弱勢の程度を比...
スーダンでコムギ収量を維持するには現在主力の高温耐性品種比で年あたり2.7%の収量増加が必要
要約 世界で最も暑いコムギ栽培地域・スーダンでは、2050年に対工業化以前比+4.2°Cの温暖化との想定では、コムギ収量を現在と同じ水準に維持するために、現在主力の高温耐性品種の収量比で年あたり2.7%増加させる...
要約 普通ソバの穂発芽耐性は系統によって遺伝様式の異なる複数の遺伝子座が関与している。次世代シーケンサーを用いて構築した連鎖地図により量的形質遺伝子座(QTL)解析が可能となり、検出された4つの穂発芽耐性...
スーダンサバンナにおけるササゲ生産を広範囲で改善するための品種選抜法
要約 ササゲの収量は狭い地域内でも場所や年によって大きく変動するが、土壌型と降水量によって栽培環境を分類し、環境間の収量安定性にもとづいて品種を選抜することで、広範囲における平均収量の改善に向けた効...
要約 X線CTと画像処理を組み合わせることにより、ポット植え作物の根を非破壊・迅速に可視化できる技術である。土中の根の3次元構造を破壊することなく観測できる。 キーワード 根系、観測技術、3次元可視化、ハ...
要約 代謝物の網羅的解析により、活性酸素除去に関わる代謝物やアミノ酸等がイネのリン利用効率と密接に関わることが示された。これらはリン利用効率の高いイネを推定するための代謝物マーカーとして利用できる。...
要約 本手法は、圃場において水稲の初期の生育量や形態の違いを空撮画像から数値化し、遺伝的に多様な集団に適用することにより生育量や形態の違いに関わる染色体領域を特定する技術である。 キーワード ドローン...
我が国肥育豚の栄養素排せつ量原単位の改定および養豚用飼料中CP含量の推移
要約 我が国肥育豚の窒素・リン・カリウム排せつ量原単位を最新のデータに基づき推定したところ、従来の値と比較して窒素およびリンは高く、カリウムは低い。飼料成分の年次推移から、飼料中の粗蛋白質(CP)含量は...
要約 「やわら姫」は、DNAマーカー選抜によりでんぷん合成に関与する6つの酵素のうち4つを欠失させた品種である。でんぷんの老化の進行が遅く加工後のパンやうどんの硬化が遅延し、柔らかい食感を長く維持できる...
要約 「にしのやわら」は、西日本地域で広く栽培され、めんや菓子用に利用される「シロガネコムギ」を戻し交雑親として、でんぷん合成に関与する6つの遺伝子のうち4つを変異型とした従属品種である。栽培性は「シ...
根こぶ病に強い暖地および温暖地向けナタネ品種「CRななしきぶ」
要約 「CRななしきぶ」は暖地および温暖地向けの無エルシン酸品種であり、栽培特性は「ななしきぶ」とほぼ同じである。ハクサイから導入した根こぶ病抵抗性を備えており、根こぶ病発生圃場において強い抵抗性を発...
東北地域での春まき・秋まき栽培の特性データに基づいたタマネギ品種・系統の分類
要約 国内外のタマネギ95品種・系統は、各2回の秋まき・春まき作型における特性データに基づいて、4つのグループに分類し、早生、中生および晩生を判定できる。また、両作型間で高い相関を示す形質については、栽...
ドローン空撮画像と画像解析から得たrG植生指標による育種の効率・客観化
要約 ドローンと画像解析法から簡便に取得できる相対緑赤植生指標(rG)法を用いることにより、飼料作物育種の個体選抜圃場や生産力検定条播圃場における草勢および罹病程度を効率的・客観的に評価できる。 キーワ...
要約 テンサイの光抽苔BLOND(Bolting by longer than natural daylength)系統「NK-420mm-O」と「NK-422mm-O」は,屋外では抽苔が発生しにくく、全日長条件下では無春化で開花できる。BLOND系統を利用することで採...
カンキツの種なしに関わる形質である雄性不稔性を選抜するDNAマーカー
要約 カンキツ果実の種なしに関わる形質である雄性不稔性を選抜できるDNAマーカーである。本マーカーにより、幼苗期に雄性不稔性実生を選抜することができ、種なしカンキツの育種を効率化できる。 キーワード カ...