背景・ねらい 基腐病はサツマイモの主要な土壌伝染性病害である。全国31都道府県で発生が確認され、特に南九州・沖縄地域で被害が深刻化している。 本病菌は罹病残渣を介して土壌伝染し、感染した苗やイモを通じ...
順序尺度データと推移行列モデルを利用した難防除雑草カラスムギの発生予測と管理効果の評価
要約 ムギ作難防除雑草カラスムギについて、過去に蓄積された順序尺度による発生記録と、順序ロジット回帰を用いた推移行列モデルを利用することで、IWMに関連する農地管理の雑草抑制効果を評価・予測する。管理...
安定して強い根こぶ病抵抗性を有するナバナ品種「CR早生-B1」
要約 「CR早生-B1」はハクサイ由来の抵抗性遺伝子座の導入により育成された安定して強い根こぶ病抵抗性を有するナバナ品種である。既存の在来品種と同等の収量性および食味を持つ。 キーワード ナバナ、アブラナ...
要約 複数の根頭がんしゅ病菌菌株に対して抵抗性を示すリンゴ属の野生種ミツバカイドウを用いて、リンゴの根頭がんしゅ病抵抗性に関与する3箇所の染色体領域を特定した。根頭がんしゅ病抵抗性のリンゴ台木の育成...
要約 「ほしじるし」は中生の多収の粳種で、炊飯米は「コシヒカリ」よりわずかに硬く、粒がしっかりとして良食味である。「とよめき」は早生の極多収の粳種で、炊飯米は硬く、粘りすぎないことから冷凍チャーハン...
要約 納豆向け大豆品種「すずおとめ2号」は、「すずおとめ」に葉焼病抵抗性を導入して育成した品種である。主要な特性は「すずおとめ」と同等で、葉焼病に抵抗性であるため収量は約2割多く、百粒重は約1~2g大き...
カドミウム低吸収性の水稲新品種「ふくひびき環1号」、「えみのあき環1号」
要約 「ふくひびき環1号」、「えみのあき環1号」は、多収品種「ふくひびき」、直播栽培向き良食味品種「えみのあき」にカドミウム低吸収性を導入した同質遺伝子系統である。 キーワード 水稲、新品種、カドミウム...
トラクタの踏圧に強く多収で耐寒性に優れるアルファルファ新品種「北海若葉」
要約 「北海若葉」は、トラクタ等の大型機械による作業時の踏みつけ(踏圧)に強いアルファルファ新品種である。さらに「ハルワカバ」より多収で永続性に優れ、耐寒性も強いことから、北海道におけるアルファルファ...
耐寒性が強くクワシロカイガラムシ抵抗性のある中生緑茶用品種「かなえまる」
要約 「かなえまる」はクワシロカイガラムシ、輪斑病の防除の必要性はほとんどなく、通常の気象条件であれば炭疽病ともち病の防除の必要性もない。また、耐寒性が強く中山間地を含む主要な茶産地で広く栽培が可能...
直播栽培における抵抗性"強"品種を利用したテンサイ黒根病の被害軽減技術
要約 テンサイの直播栽培では、移植栽培と比べてテンサイ黒根病の被害が大きいが、黒根病抵抗性が"強"の「カチホマレ」または「北海みつぼし」の利用により黒根病の被害が軽減される。 キーワード 直播...
Fusarium solaniによるトルコギキョウ立枯病抵抗性の水耕装置を用いた検定法
要約 Fusarium solaniによるトルコギキョウ立枯病に対する抵抗性は、水温を26°C前後の発病適温域に維持できる水耕装置に定植した苗に針刺し付傷処理による菌接種を行い、接種後1週間毎に発病程度を5段階に評価し...
要約 農業分野におけるメタボロミクスの活用を促進するため、栽培現場での分析用試料の取り扱い、分析者が知っておくべき栽培現場作業の基本事項を明確にし、農研機構でのNMRメタボロミクスについて具体的な実施...
要約 カンショ品種「ちゅらかなさ」は、主力品種「ちゅら恋紅」と比べて沖縄での春植え栽培では収量が同程度、秋植え栽培では多く、ペースト加工原料に適する。アントシアニン含量を示す色価は「ちゅら恋紅」より...
要約 「にしのやわら」は、西日本地域で広く栽培され、めんや菓子用に利用される「シロガネコムギ」を戻し交雑親として、でんぷん合成に関与する6つの遺伝子のうち4つを変異型とした従属品種である。栽培性は「シ...
総ポリフェノール量が多く、抗酸化活性が高いイチゴ品種「ぽりっちご」(旧系統名:久留米66号)
要約 「ぽりっちご」(旧系統名:久留米66号)は、抗酸化活性が高い既存品種「おいCベリー」より総ポリフェノール量が多く、40%程度高い抗酸化活性を有する。商品果率が高く、収量や食味は「とちおとめ」と同程度で...
要約 イネ稲こうじ病の発生リスクや耕種概要を総合的に判断した防除計画の作成から、土壌改良資材と薬剤散布適期連絡システムの利用方法、収穫後の病粒除去までの一連の技術体系を作成した。生産者や普及指導機関...
要約 「やわら姫」は、DNAマーカー選抜によりでんぷん合成に関与する6つの酵素のうち4つを欠失させた品種である。でんぷんの老化の進行が遅く加工後のパンやうどんの硬化が遅延し、柔らかい食感を長く維持できる...
北海道・東北地域に適したダブルローナタネ品種「ペノカのしずく」
要約 「ペノカのしずく」は北海道および東北地域に適したナタネ品種であり、成熟期および収量は「キザキノナタネ」と同程度である。種子中にエルシン酸を含まず、かつグルコシノレート含量が少ないダブルローの特...
根こぶ病に強い暖地および温暖地向けナタネ品種「CRななしきぶ」
要約 「CRななしきぶ」は暖地および温暖地向けの無エルシン酸品種であり、栽培特性は「ななしきぶ」とほぼ同じである。ハクサイから導入した根こぶ病抵抗性を備えており、根こぶ病発生圃場において強い抵抗性を発...
北海道向け飼料用米多収水稲品種「きたげんき」の多収要因と多収達成条件
要約 「きたげんき」は、「ななつぼし」や「たちじょうぶ」よりシンク容量が大きく、「きたあおば」よりシンク充填率が高いことで多収となる。「きたげんき」において粗玄米収量1t/10aを達成するためには、シンク...