茶園の窒素利用効率の向上と緑茶の消費スタイルの変化による窒素環境負荷の減少
要約 日本で消費される緑茶の仮想窒素係数(VNF)は、1991年の54.5から2016年には30.8に減少した。この窒素環境負荷の減少は主に、茶園での生産時の窒素利用効率の向上と、ドリンク茶、抹茶・粉末茶の消費量の増加...
耐寒性が強くクワシロカイガラムシ抵抗性のある中生緑茶用品種「かなえまる」
要約 「かなえまる」はクワシロカイガラムシ、輪斑病の防除の必要性はほとんどなく、通常の気象条件であれば炭疽病ともち病の防除の必要性もない。また、耐寒性が強く中山間地を含む主要な茶産地で広く栽培が可能...
要約 チャの被覆栽培はカルシウム、マグネシウムを始め無機成分の吸収を抑制し、この抑制は二重被覆時に顕著となる。また、被覆を除去した後も2か月程度は多くの無機成分の吸収が抑制される。 背景・ねらい 施用...
要約 覆い下茶園の点滴施肥に、魚、ゼラチン及びトウモロコシ由来液肥を用いると、硫安液肥とほぼ同等の 品質が得られるが、魚及びトウモロコシ由来液肥は、土壌の塩素イオン濃度が高まりやすい。 キーワード チ...
京都府産荒茶における遊離アミノ酸含有率と窒素施用量・製茶品質との関係
要約 京都府産の一番茶期における荒茶中遊離アミノ酸含有率と製茶品質には相関がみられるが、遊離アミノ酸含有率と窒素施用量との間には相関がみられない。 キーワード 遊離アミノ酸含有率、荒茶、窒素施用量 背...
要約 愛知県が開発したかん水制御装置は、土壌水分を設定通りに制御でき、茶園の水分動態を把握することができる。また点滴施肥栽培にpF制御方式を組み合わせた栽培体系により、従来より水量を低減することができ...
秋整枝位置による機械摘みてん茶の一番茶収量及び品質関連成分の品種間差異
要約 一番茶摘採後に深刈りを行う機械摘みてん茶栽培の体系では、夏整枝後に行う秋整枝位置が高いほど芽重型になり一番茶収量が多くなる。一番茶収量及び新葉の品質関連成分からみた最適な秋整枝位置は、深刈り面...
要約 尿素肥料を液肥に用いた茶園での樹冠下点滴施肥は、土壌への無機態窒素の蓄積を生じさせず、亜酸化窒素の大気への放出量を低減できる。 キーワード 茶、樹冠下点滴施肥、亜酸化窒素、無機態窒素
背景・...
機械摘みにも適する良質・多収てん茶用新品種候補「53-38」
要約 手摘みだけでなく機械摘みにも適する良質・多収てん茶用新品種「53-38」を育成した。「さみどり」に比べ樹勢がやや強く株張りに優れる。製茶品質は「さみどり」、「あさひ」と同様に良質で、特にてん茶とし...
要約 尿素を主体とした複合液肥を用いる樹冠下への点滴施肥は、土壌溶液のpHの低下やECの上昇を引き起こさない。また、土壌表層への無機態窒素の蓄積や土壌溶液中の無機態窒素濃度の上昇を抑制できる。 キーワー...
要約 てん茶用品種「さみどり」を、はさみ摘み茶園として早期に成園化するには、慣行より条間を広げ株間を狭める栽植密度になるよう深型ポット苗を定植し、幼木期のせん枝位置をやや高くすることが有効である。 ...
要約 てん茶園に自動点滴施肥装置を設置し、樹冠下に尿素を主体とした複合液肥を毎日施用することにより、施肥窒素量25kg/10aでも慣行(施肥窒素量69kg/10a)を上回る生育・収量が得られ、また製茶品質も向上する。...
要約 春期の低温条件下でも溶出する被覆肥料∑を1月中旬に施用すると、2月中旬頃から窒素成分が溶出し、一番茶新芽に対する肥効が確保できることから、年間窒素施用量を煎茶で76→60kg/10a、玉露・てん茶で120→75kg...
要約 はさみ摘みてん茶としての収量性は、「やぶきた」が最も優れ、「さみどり」は摘採面当たりの収量が多い。てん茶品質は「さみどり」が最も優れ、葉厚の薄い「おくみどり」、「あさひ」も優れる。総合すると「...
要約 自然仕立て茶樹の窒素吸収特性を考慮し、慣行の施肥体系を被覆尿素肥料を利用した施肥体系に置き換えることにより、同窒素レベルにおいては、一番茶新芽の全窒素含量を維持しつつ、硝酸態窒素溶脱量を1~2...