穂ばらみ期耐冷性が強く多収の業務用米に適する水稲新品種「雪ごぜん」
要約 「雪ごぜん」は、"やや早"に属する粳種である。穂ばらみ期耐冷性は"かなり強"で、精玄米収量は「きらら397」より多い。食味は「きらら397」並である。 キーワード イネ、耐冷性、多収、業務用米、雪ごぜん ...
要約 チゼル有芯部分耕による大豆の狭畦栽培は、1.2~2.0km/hで播種が可能で、作物が土壌表面を被覆することで雑草の繁茂を抑えることができる。疎播で倒伏程度が小さく、最下着莢節位が高くなり、収穫作業を良好...
気候温暖化における気温上昇下でも東北地方では冷害リスクが持続する
要約 気象庁超高解像度全球大気モデル(MRI AGCM)のダウンスケールデータを用いて将来気候下での冷害発生リスクを評価したところ、最も低温の事例では冷害が発生することから、最適作期設定などの冷害リスクマネー...
幼穂形成前の低水温が穂ばらみ期の水稲穎花の耐冷性を低下させる分子機構
要約 穂ばらみ期に冷害処理(12°C、5日間)した水稲では、穎花の低分子量型HSP及びその制御因子と推定される蛋白質群の遺伝子発現が著しく高まる。しかし幼穂形成の前に低水温処理(18°C、14日間)をするとそ...
イネの極多肥栽培において栽培後期の追肥はいもち病を助長しない
要約 イネの極多肥栽培において、幼穂形成期までの追肥を行わず、栽培後期の減数分裂~出穂期に集中して追肥することにより、いもち病の多発は助長されない。さらに、栽培後期の追肥により粗玄米タンパク含量が上...
製麺適性に優れる早生の高アミロース米水稲品種「あみちゃんまい」
要約 「あみちゃんまい」は、寒冷地南部では早生で、耐倒伏性が"やや強"のイネ品種である。米のアミロース含有率が30%程度と高く、麺への加工適性が高い。中生の主食用品種「コシヒカリ」との作期分散が可能であ...
水稲の光合成速度と気孔開度の比例関係は野外群落条件でも成立する ―水田の水利用や収量の予測に貢献―
要約 これまで個葉を対象とする室内実験で確認されていた光合成速度と気孔開度の比例関係が、野外の群落条件下においても時間や季節によらず成立することを、水稲群落の精緻なガス交換計測によって初めて明らかに...
早生で倒伏に強い稲発酵粗飼料用水稲新品種候補系統「奥羽飼414号」
要約 「奥羽飼414号」は、東北地域中部では"かなり早生"に属する粳種である。「べこごのみ」より、倒伏に強く、黄熟期乾物重が5~7%大きい。普及見込み地の直播栽培では、食用品種の収穫前に黄熟期収穫が可能で、...
水田の窒素動態の予測精度の向上には大気と地表のガス交換の再現性が鍵となる
要約 水田の窒素動態の予測を目指し、つくば市真瀬の水田における観測値などを用いて、土壌-イネ過程と大気-水田交換過程に重点をおく2つのモデルを検証しました。その結果、大気と地表のガス交換の再現性が予...
耕うん同時畝立て播種機汎用利用による平高畝を活用した麦-大豆作体系
要約 耕うん同時畝立て播種機による平高畝を用いた大麦条播-大豆の狭畦多条播体系では、収量は対照より水稲後大麦で2~3割、大麦後大豆で1~5割の増加が見込める。1俵あたり費用合計は現状平均より大麦は同等ない...
要約 水稲「北陸糯216号」は寒冷地南部では早生で、米菓加工適性が高い多収の糯系統である。加工用糯米としての利用が期待されている。 キーワード イネ、糯、米菓、多収、北陸糯216号 背景・ねらい 近年、加工用...
小明渠浅耕播種機を用いて生産費を43%削減する2年3作輪作体系
要約 作溝・畦成形ユニットを装着した小明渠浅耕播種機による水稲-小麦-大豆の2年3作輪作体系では、慣行体系に比べて、作業時間を57%、生産物60kg当たり費用を43%削減できる。小明渠浅耕栽培で湿害を軽減できるこ...
北海道向け多収水稲品種「きたあおば」の粗玄米収量ポテンシャルと多収要因
要約 「きたあおば」は、気象条件が良好な年には多肥条件でシンク容量が約1.8t/10aに達し、1t/10a以上の粗玄米収量ポテンシャルを示す。主食用品種「きらら397」と比較した多収要因は成熟時地上部乾物重、シンク...
早生多収の飼料用米に適する水稲新品種候補系統「奥羽409号」
要約 「奥羽409号」は、東北地域中部では出穂期が"早生の晩"に属する粳種である。普及予定地において、多収品種「ふくひびき」より粗玄米重が多い。耐倒伏性は"やや強"である。大粒で品質が劣るため、食用品種と...
苗立ち安定化に向けた鉄コーティング種子を活用した水稲の無代かき直播
要約 鉄コーティング種子の無代かき表面直播における水管理は播種時の湛水、出芽始の落水および本葉展開時の湛水から成る。無代かきでは減水深が大きく出芽始に滞水部が発生しにくいため、還元障害を回避でき苗立...
九州では過去29年間でコメ外観品質に影響する水稲登熟期間の日射環境が顕著に悪化した
要約 コメの外観品質低下の一因である水稲登熟期間の低日射について解析しました。その結果、品種の変化と気温上昇による登熟期間の短縮と早期化、季節的な降水量の増加により、九州における登熟期間の日射環境が...
要約 水稲「みやびもち」は寒冷地南部では早生に属し、短稈で耐倒伏性が強く多収の糯系統である。良質で、搗き餅、おこわなどへの利用が期待できる。 キーワード イネ、糯、早生、多収、短稈、みやびもち 背景・...
要約 耕うん同時畝立て播種機の大麦・大豆汎用利用による麦後大豆の狭畦多条播栽培、大麦の耕うん同時播種作業およびエアーアシスト水稲条播機による高能率作業を組合せた水田輪作体系では、作業の競合回避、収量...
要約 収穫前に玄米横断面の白濁の様相を画像解析することで収穫時の乳心白粒の発生程度を推定する装置。本装置により収穫前約10日の時点で乳心白粒の多発を推定できるため、農業共済の被害申告や共乾施設への仕分...
田畑輪換への土壌炭素動態モデル RothC の適用:水田用改良モデルと畑用モデルの併用で土壌炭素を精度良く予測
要約 長期の田畑輪換試験データでローザムステッド・カーボンモデル(RothC)を検証したところ、夏作が水稲の年は水田用改良 RothC(RothC-26.3_p)、畑作の年はオリジナルの畑用 RothC(RothC-26.3)を用いること...