要約 ストレプトマイシン発見以来60年間不明であった低レベルストレプトマイシン耐性変異を同定する事に成功した。この低レベル耐性変異はrsmG遺伝子に生じたものであり、かつ本遺伝子は16S rRNAの527位のGをメ...
カブトムシディフェンシン改変ペプチドの薬剤耐性菌感染に対する抗菌効果
要約 カブトムシ由来抗微生物蛋白質の改変ペプチド(RLYLRIGRR-NH2とRLRLRIGRR-NH2)は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染マウスに対して抗菌効果を示す。しかもRLRLRIGRR-NH2は薬剤耐性大腸菌感染マウスに対し...
Campylobacter jejuni薬剤耐性と細胞生残性に関わるCmeDEFの役割
要約 Campylobacter jejuni多剤排出システムとしてはCmeABCが重要であり、CmeDEFは2次的な役割をはたしている。また、CmeDEFはCmeABCと共同してC. jejuni細胞生残性にも関与しており、これらを標的とした本菌...
東京湾周辺地域に生息する野鳥のサルモネラ保菌状況と分離株の性状
要約 東京湾周辺地域に生息する各種野鳥のサルモネラ保菌状況を調査した。52種、412羽の糞便検体からの分離率は5.6%(23羽)で全てSalmonella Typhimurium(ST)であった。また脚指240検体からの分離率は9.2%(...
要約 ソフトエレクトロンは低エネルギーの電子線であり、これとホスフィンくん蒸を組
み合わせることにより、貯蔵食品害虫に対して高い殺虫率を得ることができる。 キーワード ソフトエレクトロン、貯蔵食品害...
キュウリうどんこ病菌のステロール脱メチル化酵素阻害剤(DMI剤)標的酵素遺伝子(CYP51)の構造及びDMI剤抵抗性
要約 キュウリうどんこ病菌のCYP51遺伝子は、ゲノム中に1コピー存在し、既報の植物病原糸状菌CYP51と類似した構造をもつ。DMI剤耐性菌では、基質または薬剤結合部位周辺に1~4個のアミノ酸残基置換を伴う塩基の変...
要約 作物病原菌の細胞壁を分解する酵素キチナーゼの遺伝子を導入した組換え根圏細菌は,キュウリ苗立枯病の発生を抑制する。また,この組換え根圏細菌の接種は根圏の土壌微生物の群集構造に影響を与えない。 背...
背景・ねらい エドワジエラ症及びレンサ球菌症は、ヒラメ養殖における最重要疾病である。しかし、これらの治療のために認可されている水産用医薬品は、レンサ球菌症を対象とする2成分しかなく、薬剤耐性化により...
イネ種子からのもみ枯細菌病菌及び褐条病菌の効率的な生菌回収法
要約 イネ種子100gを250ml水中で超音波処理し、メンブレンフィルター法で集菌し、再度フィルターを10ml水中に浸漬して超音波処理を行う。この処理液をもみ枯細菌病菌及び褐条病菌の選択培地で培養することで、比...
Actinobacillus pleuropneumoniaeサルファ剤−ストレプトマイシン耐性プラスミドpMS260の塩基配列解析
要約 A. pleuropneumoniae から分離された伝達性のサルファ剤-ストレプトマイシン耐性プラスミドpMS260の全塩基配列を決定した。その結果、pMS260には新たにクロラムフェニコール耐性遺伝子を獲得する能力を有す...
Streptococcus suis が外来遺伝子をゲノムへ組み込むメカニズム
要約 豚のレンサ球菌症の主な原因菌 S. suis 染色体上のある領域に存在した8種類の外来遺伝子は、染色体と外来遺伝子との間の僅かな相同性を介した組換えにより、偶然そこに組み込まれたものであることを明らか...
要約 病原力の弱い白紋羽病菌W370株から見いだされたレオウイルスは、本ウイルスを含まない白紋羽病菌の強病原力株に感染させると、感染菌株の病原力を低下させる。 キーワード 果樹、病害、生物防除、白紋羽病...
発育不良子豚およびと畜場出荷豚由来Mycoplasma hyorhinisのマクロライド系薬剤感受性と耐性機構の解明
要約 発育不良子豚およびと畜場出荷豚から分離されたM. hyorhinis株のマクロライド系薬剤耐性株の割合はそれぞれ約40 %および4 %であった。全ての野外耐性株は23S rRNAのA2059G変異が確認され、この変異が耐性発...
背景・ねらい 魚介類の人工種苗生産においては餌料生物を介在した疾病を防除するため、投与前の餌料生物に対する薬浴が広く採用されてきたが、近年の食の安全性確保等に関する社会的な関心の高まりから、医薬品を...
ストロビルリン系薬剤耐性イチゴ炭疽病菌に対する育苗期のビニル雨よけと有効薬剤による体系防除
要約 ストロビルリン系薬剤(QoI)耐性イチゴ炭疽病菌に対し、他系統薬剤は防除効果を示し、特に、ジエトフェンカルブ・チオファネートメチル水和剤(DT剤)の効果が高い。さらに、育苗期のビニル雨よけとDT剤を...
ハウススダチ加温前のマシン油乳剤散布が発芽・着花に及ぼす影響
要約 ハウススダチ加温前のマシン油乳剤(97%)散布は発芽を遅らせ、着花数を減少させる。これはマシン油乳剤散布後にBA剤処理しても同様に発芽を遅らせ、着花数を減少させる。 キーワード ハウススダチ、マシン...
Streptococcus suisのクロラムフェニコール耐性トランスポゾンTnSs1
要約 豚のレンサ球菌症の主な原因菌S.suis野外株より クロラムフェニコール耐性遺伝子を持つ新規トランスポゾンTnSs1 を発見した。またこのTnSs1 は実際に転移可能であることも確認された。 キーワード Streptoco...
PCR-Luminex法を用いてイネいもち病菌のMBI-D剤耐性菌を遺伝子診断する
要約 イネいもち病菌のシタロン脱水酵素阻害剤(MBI-D剤)耐性菌は,シタロン脱水酵素遺伝子の1塩基変異をPCR-Luminex法で解析することにより,多検体の中から迅速に検出することができる。 背景・ねらい イネい...
チオファネートメチル剤使用中止後の耐性ダイズ紫斑病菌の推移と防除対策
要約 紫斑病のチオファネートメチル剤耐性菌比率は薬剤の使用中止後、一定レベル以下には下がらず、また一旦使うとすぐに急上昇することから、再使用は難しい。最近登録された薬剤の中で、アゾキシストロビン剤や...
兵庫県および鳥取県におけるシタロン脱水酵素阻害型メラニン合成阻害剤
要約 兵庫県および鳥取県において、MBI-D系統薬剤耐性イネいもち病菌の広域発生が確認され、兵庫県では県中央部および西部で、鳥取県では県東部で耐性菌率が高い傾向が認められた。両県ともカルプロパミド剤の連...