要約 多くの森林樹木には、マスティングとよばれる種子の「成り年」現象がある。温帯落葉広葉樹林での地道な長期観測結果から、マスティングには種子食者から上手く逃れたり、受粉効率を上げるなど、樹木の種子生...
要約 寒天やジェランガム溶液に懸濁した花粉はキウイフルーツの人工受粉に利用でき,花粉を1000倍量まで溶液で希釈しても現行の石松子を増量剤とした受粉と同程度の果実が収穫できる.また、現行の石松子を増量剤...
アールス系メロン養液土耕における省力的な灌水システムの導入効果
要約 養液土耕において圧力変換器付pFセンサと制御器を用いた即時制御潅水法を導入すると、天候に沿った自動潅水が可能となり、総潅水量は慣行栽培の70%に節水できる。潅水に要する累計時間は20%に減少し、経...
要約 キセニアによるトウモロコシ種子色の発現を利用して交雑種子を判別し,花粉源からの距離と交雑率との関係から遺伝子組換えトウモロコシの遺伝子拡散の範囲を推定する手法を開発した。 背景・ねらい 遺伝子組...
要約 形質転換体作出を目的として、組織培養系を改良した。morphogenic(形態形成的)なカルスを誘導して、再分化率を10-30%程度向上させ、さらに改良した培養系において、培養特性が良好な系統を選抜した。また...
要約 受粉後7週間程度経過したトルコギキョウの未熟果を植物体から切り離し、種子が乾燥するまで13℃前後の温度に置くと、その種子は高温の環境に播種されてもロゼット化しにくくなる。この登熟中の低温処理と、吸...
要約 開花期の花梗部にジベレリンペーストを塗布すれば、大玉果実を安定生産することができる。また、処理後に花梗部が伸長するため、果実同士の密着による果型のくずれが軽減され、品質が向上する。 キーワード ...
要約 飼料イネの収量を確保し、水田の地耐力を高め、飼料イネを大型機械で収穫するための土壌硬度を得るには、通常の中干後、乳熟期収穫では「幼穂形成期後から出穂始までの節水+穂揃期の落水」が、黄熟期収穫で...
要約 部分不活化花粉によって作出される種なしスイカには、しいなが形成される。受粉時刻はしいな形成に影響しない。果実肥大期が高温となる作型では褐色のしいなが形成される果実の割合が増加し、果実肥大期が低...
要約 ‘はくさい中間母本農7号’は、小胞子からの植物体再分化能が高く、しかも再分化個体には高頻度で半数体倍加個体が含まれる。本系統を片親に用いた交雑後代を小胞子培養することにより、短期間に...
要約 セイヨウアジサイ(Hydrangea macrophylla)を種子親に北アメリカ原産のカシワバアジサイ(H. quercifolia)を花粉親に用いて交配後60日以上で胚珠培養を行うと、種間雑種が作出できる。 キーワード セイ...
自家和合性の後代を効率的に獲得できるナシ中間母本候補「266-27」
要約 「266-27」は自家和合性品種である「おさ二十世紀」の自殖後代である。「おさ二十世紀」は自家和合性遺伝子を持っているが、「266-27」は自家和合性遺伝子ホモ接合体であり、自家和合性後代を効率的に獲得で...
要約 イチゴの高設ベンチ上でメロン植物体を懸垂誘引することにより、高さ制限のある施設内でもアールス系メロンの栽培が可能となる。懸垂誘引では、生育・作業上の理由から、ベッド上30cmで茎を下向きに折り曲げ...
落葉亜高木種アオダモの雄株と両性株の割合は交配様式で決まるのか
要約 野球用バットの素材となるアオダモは、両性個体と雄個体が見られる特異な樹木であり、集団の交配様式と集団遺伝構造を調べた。その結果、両性個体は他家花粉と自家花粉の両方で種子を作るが、自家受粉由来の...
カンキツ類における「無核紀州」に由来する雌性不稔性の遺伝様式
要約 「無核紀州」に由来する無核性は、受精した胚珠の発育が早期に停止し退化するもので、後代に強く遺伝する。その遺伝様式は2対の遺伝子座で推定でき、「ナガミキンカン」を種子親にする場合を除いて容易に無...
イタリアンライグラスとオーチャードグラス属間雑種の効率的作出法
要約 イタリアンライグラスにオーチャードグラスの花粉を受粉し、1日後に2,4-D(100p.p.m.)処理を2日間行い、交雑約18日後にMS寒天培地(寒天6g/l、イースト抽出物1g/l添加)で胚を培養することにより、効率的(...
要約 ジャスモン酸メチルを大麦の開花直前に処理すると、開花が抑制され閉花受粉となる。本作用は大麦の花粉飛散抑制につながることが期待できる。 キーワード 大麦、閉花受粉、ジャスモン酸メチル、開花抑制 背...
要約 カラーピーマンの開花期から成熟期までの積算温度は8月開花で1,200~1,400℃で、日平均気温が20~25℃では60~75日で収穫に至る。盛夏期には、高温・多湿の影響を強く受け、果実の肥大低下や着果不良による収...
要約 「新高」に「新星」を交雑し、日本なし新品種「歓月」を育成した。「新高」に続いて「愛宕」より10日程度早く収穫できる晩生の赤なし品種で、果重は700g程度の大果となり、果肉質が優れている。氷温でおよそ...
ハイブッシュブルーベリーの施設コンテナ栽培における被覆開始時期と生育
要約 ハイブッシュブルーベリーは、無加温ハウス内でコンテナ栽培すると、地植え栽培で問題となる樹勢の衰えはなく、露地でのコンテナ栽培以上の収穫量が得られる。3月上旬に被覆を行えばそれ以前に被覆した場合...